大垣山岳協会

花盛り・小津権現山 2023.05.20

小津権現山

【 一般山行 】 小津権現山 ( 1157.7m Ⅱ△ 美濃百山B級 )揖斐川町小津 NT

 本来、この日は本巣市越波の高屋山の計画であったが前日の激しい雨に気を削がれ近場の小津権現山に変更した。何度も訪れている山だが意外や花の名山であると認識した。

 また、今山行は新会員の紹介と彼の地形図講習も兼ねていたが新しい仲間が増えそうな出会いも有って意義ある一日となった報告である。

<ルート図>
  • 日程:2023年5月20日(土) 晴れ
  • 参加者:L.MK、ST、SM、TS、NT、MY、MT、MM、YC
  • 行程:駐車地8:20-高屋山9:37-小津権現山11:05~12:14-駐車地14:13
  • 地理院地図 2.5万図:樽見

 大垣を出る時は山沿いに雲が残っていたが小津集落へ着く頃には消えていた。それでも足元の落ち葉は濡れている。丹念にヒル除けスプレーを登山靴に浸み込ませ出発した。

 最初は緩斜面の新緑に感嘆の声を発していた。だが斜面が急になると汗が額から滴った。

 5月入会のSさん、今日が当会の山行デビューである。登山口で簡単な地形図の講習後にコンパスを使って実践となる。休憩の度に進行方向と現在地の確認に余念がない。

 高屋山手前の斜面で見つけたエビネラン、6株の白く可愛い花であった。カルスト地形の東南斜面でよく見かける。もっとあったと思ったがこの日はこれだけであった。

 小津権現山南尾根上にある高屋山へ到着(点名・高屋、Ⅲ等△955.7m)。当初計画していた本巣市越波の高屋山(点名・高屋、Ⅲ等△1135.98m)とは全く違うので注意。とは言え、点名も等級も一緒でまぎらわしい。

 高屋山から地形図に表現されない小さな起伏を越えると5月の風が吹き抜ける細い岩尾根となった。前方に見えているのは1040mの前山で先にもう一ツ鞍部が有る。山頂はその先で未だ見えていない。つい騙され到達すると新たに現れる高みにがっくりする。

 岩尾根にハッとするような朱色の山ツツジがお出迎えをしてくれた。これ幸いに撮影タイムとなる。疲れていた身には休憩タイムとなって救われる。

 ゴヨウツツジ(シロヤシオ)は花期を5~7日ほど過ぎていたが樹冠を覆う白花が目を引いた。山行中に皇后雅子様の「おしるし」と発言しましたが雅子様は「ハマナス」でした。愛子様のおしるしが「ゴヨウツツジ」です。訂正してお詫びします。

 紅ドウダンツツジは今が盛りで綺麗であった。更紗ドウダンとの違いは写真のように小さい釣鐘状の花を房状に下げている。鈴鹿の山では白花もよく見る。秋の紅葉も綺麗だ。

 薄いピンク花に白筋のある更紗ドウダンツツジも綺麗であった。漢字では「更紗満天星」と書き釣鐘状の花を下向きに咲かせ星を仰いでいるような。時折紅色も見ることがある。

 木洩れ日の尾根を行く。時折クーラーのような天然の冷風が汗ばんだ頬や首筋をなでて過ぎる。心地よくて立ち止まっていると若い女性が抜き去って行った。山頂は目の前だ。

 山頂は先に到着した女性と我々だけであった。聞けば大垣在住、これは山頂の権現様のお導き、集合写真に入っていただき昼食休憩も輪の中へ誘い、下山も一緒にすることになった。

 地形図や登山技術を習得して山登りの領域を広げたいと5月から入会したS氏は今日の山行に「満足でした」「会の雰囲気も良かった」と帰りの車中で言葉を頂いた。山頂で知り合ったK女子からは入会へ前向きな「お言葉」を頂き理事長冥利に尽きた日となった。エビネや山ツツジ、シロヤシオ、ドウダンツツジの花にも歓迎されて良い山行であった。完


コメント