大垣山岳協会

体験山行(地形図+ロープ講習)・小津権現山 2023.12.09

小津権現山

【 個人山行 】 小津権現山 ( 1157.7m Ⅱ等△ 美濃百山B級) 揖斐川町久世大字小津 NT

 此のところ体験希望者が多く嬉しい悲鳴である。だが12月は祝賀山行や冬山山行などが有って日程のやりくりが難しく小生の都合の良い土曜日に小津権現山を計画した。スタッフも快く引き受けてくれて大助かり、一段と成長した姿を頼もしく思った。

<ルート図>
  • 日程:2023年12月9日(土) 晴れ
  • 参加者:CL.NT、(地)L.MY、YT、(ロ)L.SM、NY、RH、GY(体験)
  • 行程:登山口7:41-高屋山9:06-小津権現山山頂10:17~11:47-登山口13:50
  • 地理院地図2.5万図:谷汲、樽見、美濃広瀬

 駐車場で体験参加のGYさんの紹介を終えると早速M、Y講師による地形図の説明、コンパスの使用についての講習を行った。Rさんは先週の夕森山で習得済、GYさんも東京の会で経験済みで呑み込みが早く講師は大助かりのようだった。

 登山道は落ち葉で埋まっており広い尾根では道を踏み外しやすく注意が必要だ。足元ばかりでなく10m~15m先を見て歩くと踏み外しは少なくなるが足元の落ち葉に埋もれた石や枯木が転倒や捻挫の原因となるので注意が必要だ。

 M氏にトップをお願いしたが速くて離される、入会間なしのRHさんと体験参加のGYさんを心配したが高屋山への急登も難無くついて行く、小生のみが大汗かいて追っかける羽目に。

 高屋山(955.87m Ⅲ等△ 点名・高屋)へ着いたが次の山頂へコンパスの進行方向を合わせるM氏とY女史、すっかり頼もしくなって先日の扇谷講習の成果だろうか。

 その内トップをN氏へ代わっていた。彼はこの頃キノコの採取に目覚めて左右の斜面に目を光らせ一寸でも早く発見したいためにか足が速い。それにしても心配した二人は涼しい顔でついて行き小生のみが追いかかけることに、

 前山の頭に着いた。権現山から花房山へ続く稜線に見覚えのある杉林が見えている。その先に杉原から東前の谷が花房山頂へ大きく食い込み二重山稜となっている。それがバラの花に見えて誰かがネットに「ローズ」峰と載せて定着しているようだ。

 前山から鞍部への下りは北斜面となっており落ち葉を含め下に隠された木の根や枯れ枝、小石が濡れており油断できない。特に最低鞍部への急下降は濡れた木の根が網状になっており集中力を切らしてはならない所であった。

 山頂に到着、北に冠雪した能郷白山が見えていた。その背後に雲に邪魔されながらも白山らしき白い山容が有った。能郷があの位置ならと前方の樹木を避けて左へ移動するとピラミダルな若丸山、黒々とした南壁を擁する冠山が、そして少し離れて金草岳が白い双耳峰で一際目立ち存在をアピールしていた。県境の冬化粧の山々を眺め歓喜の声をあげていた。

 昼食休憩の後、ロープ結びの講習をS、Nの両講師で行った。先ずカラビナ、シュリンゲの種類や特性と販売店での購入の仕方などに始まり簡易ハーネスをつくり自己確保の重要性を教わった。次にクレムハイスト、ブルージック結びでの岩場通過に使用する方法の講義を受けた。的確で分かりやすく評判が良かった。

 ロープ講習中に女性が二人藤波谷方向から登って来た、よく見ればHT、SEの両女史であった。西尾根から登って来たそうでヤブがうるさかったと言った。道のないルートを女性二人で登って来るとは流石、我が会の読図力の高さを証明してくれて有難い。

 H、S両女史を加えて記念写真を撮った。能郷白山の右奥に白山も大きな山容を現して東へ白い峰が帯になっていた。おそらく三方崩山や三ヶ辻などが重なって見えていたのであろう。更に東に離れて乗鞍岳、御嶽山が青い空に浮かび期待した景色に大満足である。

 山頂から下りて斜面の固定ロープを利用してクレムハイスト、ブルージック結びで実際にスリップや滑落した時に停まるかの実践訓練を行った。こういった技術や地形図の読図を習得することは安全な登山が継続出来て山登りの幅が広がる。山がより楽しくなる。

 帰りもN氏がトップで飛ばしてくれて落ち葉の急斜面を時にズルッズルッとバランスを崩しそうになりながらも追いかけた。13時50分には駐車場についてやれやれ体験山行を終えた。

 駐車場に着くや本日ゲストのGYさんから全員の前で感謝の言葉と入会の意志表示がなされ拍手で歓迎した。体力もあり東京の会での経験もあって簡易ハーネスなどの結びも修得していたようだ。次の鶏冠山に早速申し込みされた、会にも早くなじむだろう。完

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