【 個人山行 】 伊吹山( 弥高尾根 ) ( 1377.31m Ⅰ△ ) 丹生 統司
快晴が約束された絶好の登山日和の土曜日を我が家から近い伊吹山で過ごした。今年は雪が豊富である、雪山の魅力を報告しよう。
- 日程:2022年1月22日(土) 快晴
- 参加者:丹生統(単独)
- 行程:取付8:00-登山道合流標高450m9:10-上平寺城10:00-弥高山10:55-伊吹山頂13:25-標高1100m休憩13:55~14:35-弥高山15:15-上平寺城15:40-駐車地16:25
- 地理院地図 2.5万図:関ヶ原
快晴の伊吹山弥高尾根
上平寺集落の登山者駐車場は除雪されておらず使用できない。集落の集会場前に3台停められるスペースが有るが既に停車済であった。農道から上平寺集落へ通ずる西入口付近は除雪された大量の雪捨て場となっており3台ほどの駐車スペースがあった。当初は集落へ引き返し京極の館跡、神社下を経て登山道を辿る予定で有ったが目の前の尾根に誘惑され取り付いた。
地形図を見ればこの尾根は今居る標高310mの駐車地から高度を稼ぎ標高450m辺りで登山道に合流する。ヒノキの植林帯であり雪は堅いと判断して取り付いたのが間違いだった。雪は深く重く登山道まで1時間10分を要しヘロヘロになって序盤から体力を使い切ってしまった。
植林帯でラッセルにもがいている時は絶不調で気力も萎え登山を断念しようと思った。しかし、登山道に合流しトレースを辿る単調な歩きになると体力も回復して登山を続行する気力が甦った。上平寺城跡辺りまで来ると景色が薬となって不調は何処かへ消えていた。
弥高山に着くと紺碧の空に伊吹が東西に長い大きな山容で手招きしている。こんな快晴の日はそう有るものではない。弥高尾根が地獄谷と上野からの表道を分け白い稜となって中央に山頂台地へ突き上げていた。今日の登山を一瞬でも止めようと思ったことを恥じた。
川戸山(点名・藤川)の右肩辺りに相川山が見えてその奥に薄く南宮山が見える。その右奥は養老山脈の笙ヶ岳であり相川山の麓の白い平地は関ケ原町である。
標高950m辺りの雪庇と伊吹弥高尾根地獄谷側である。
山頂へ続く踏み跡の白い道、山頂台地と紺碧の空とのコントラストが明瞭過ぎて・・・
上から1名単独の女性が下山して来た。足元を見るとスノーシューである。今日は快晴で雪は柔らかく条件は良いがスノーシューでこの傾斜を下降して来るとは出来る!声を掛けたら我が会のI君と知り合いと言う、彼と知り合いならさもあろう。
もう一踏ん張りで山頂台地だが獣害除け柵の超えられるところを捜して東へ向かった。
登って来た弥高尾根を振り返り見下ろした。白い稜が日本刀のような曲線を描いて弥高山を目指して落ちている。長浜市内が真下に見えて琵琶湖と空の間を白い雲が分けていた。いい景色で有った。
南に相川山と南宮山の麓に我が町関ケ原が小さく白い平地で見える。その南に笙ヶ岳が養老山脈と連なり黒い山塊となって大きなナマズのようだ。
山頂台地は強風に叩かれてシュカブラが出来る。強風が絶えず吹き抜け雪が積もりにくい伊吹山であるが日本の観測史上最高積雪量の11m82㎝の記録は今でも破られていない。
山頂台地に到着すると大勢の人、人、人、続々と表道から登って来る。登攀用ピッケルを片手に足元は12本爪アイゼンの完全武装で物々しい、ほぼ99,9%がアイゼンを装着している。当方はワカン履きに我が会のHに頂いたスキーのストックを両手にマタギスタイルで少々貧弱でみすぼらしい。しかし、ザックに刺しているピッケルは50年使い込んだシャモニーのシモンで負けないぞ。
雪原の向こうに中央アルプスから北に御嶽山、乗鞍岳、穂高と連なり笠ヶ岳も確認出来た。離れて白山が真っ白、左手前に能郷白山が見えた。
Ⅰ等三角点の撮影は順番待ちであった。これが冬山かと思うほど人は多かった。麓から近くて雪山が味わえる百名山となれば人はドッと押し寄せる。今日は絶好の登山日和、無雪期と変わらぬ混み具合に撮影を終えると日溜りを求めて直ぐに下降した。
傾斜が落ちた標高1100m辺りで岩が一部露出している格好の休息場所が有った。岩は乾いて快晴無風絶好ポイントの「日溜り」だった。ここでのんびり長めの休憩をして下山した。
上平寺集落の集会所前駐車場は東奥が防火水槽になっており黄色の斜線部は駐車禁止である。降雪があると文字が隠れて知らない方はうっかり駐車してしまうことがある。地元に迷惑をかけて駐車お断りになることが怖い。気になっていたがちゃんと防火水槽を避けており安心した。完
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