【 個人山行 】 伊吹山 ( 1377m Ⅰ△ ) 丹生 統司
8月から体験山行の約束をしていながら延びていたがコロナの非常事態も解除され実現の運びとなった。山は伊吹山、人混みを避けて大垣から良く見える南東尾根をルートにした。
日程:2021年10月2日(土)
参加者:L.丹生統、後藤正、佐藤大、吉田千、NR(体験山行)
行程:上平寺集落地形図講習6:30~6:50-上平寺駐車場出発6:55-尾根取付7:30-南東尾根9:05-ブナ平9:55-伊吹山頂10:40~11:40-弥高寺跡13:55-駐車地着15:10
地理院地図 2.5万図:関ヶ原
関ケ原の集合場所でNRさんを一目見て身体が出来ている徒者ではないと感じた。我々のような皮下脂肪で萎びたしわ腹と違う「これは出来る」頼もしい入会希望者にニンマリ。
上平寺駐車地で登山前に後藤講師による2.5万地形図の読図図講習を行った。等高線による谷、尾根の見方や一目盛間隔が高差10m、1㎞は紙状に4㎝で表現してある等。地形図を見ることはルートを先読みし予測すること。更に地形図磁北線とコンパスのコンビネーションによるこれから向かう山頂方向を確認した。
川戸林道跡は秋草の種(くっつき虫)でひどいことになると読みナイロンズボンを準備したが時期に早く取りこし苦労になった。祖父谷に落ちる南東尾根支尾根の急斜面には目印が多数つけられており驚いた。暫く来ないと様相が直ぐに変わる、やはりネット社会だ。
以前多分東尾根と紹介したが正確には南東尾根と呼ぶべきで訂正する。境界尾根となって相川山、明神山、岩手峠を経て末端は池田山である。
南東尾根の見晴らしの良い所、古い登山道に出た所で休憩、ドライブウェイがすぐ下に見えて眺めは最高だ。NRさん初めての山行でかなりの急登だったが息も乱さずついて来た。
カルスト地形の台地は奇岩が多く春に山シャクが綺麗だ。山椒の木が多かったが獣害だろうか枯れ木が目立った。ポツポツブナの若木が周りに出てくる。
これが今回の参加者に見せたかったブナ林である。勝手にブナ平と呼んでいる。伊吹にブナが林立する静寂な地が有ることにまず驚く。
窪地には水が、獣の臭いが残っておりヌタ場になっているようだ。
熊が上り下りした跡が幹にくっきり。
ブナ林を抜けると木々の丈が低くなる。40年前は笹と灌木で覆われていたが鹿が丁寧に平らげたようだ。南宮山の南に笙ヶ岳から続く養老山脈が霞んでいる。
40年前にこの祠が存在していたかは記憶がない。藪が消えて存在に気付いたのかもしれない。
ブナ平が遠くなった。藪が無くなりすっきりして歩きやすくなったが南の谷は地肌が丸出しで崩壊が進んでいるように思えた。
山頂台地東端の石碑群、木製の鳥居が無くなっており捜すと腐食して倒壊していた。
観光客と一緒になって柵に導かれ三角点のある高みを目指した。これが結構遠くて・・・
秋山を飾るリンドウ(竜胆)、根が生薬にされ「竜の肝のように苦い」そうで「リュウタン」と呼ばれていたのが「リンドウ」になまったようだ。
美味しそうなマムシグサの実、鹿が食べずに残しているということは危ないのだろう。根っ子を食べると複数の針で刺されたようで唾液も飲み込めない激痛に見舞われるという。
好天に恵まれ山頂には大勢の観光客と登山者がいたが隙を捉えて三角点の撮影をした。
Ⅰ等三角点を囲んで記念写真。山頂南側には幾つもベンチが有ったが満席、偶然一つ空いたのを見つけ占領した。琵琶湖から鈴鹿の山並みを眺めて昼食を戴いた。
弥高尾根を暫く下ってマユミの木が木陰をつくる辺りで佐藤講師によるロープ講習を行った。簡易ハーネスの作り方とシュリンゲに使用する「ダブルフィッシャーマンズ」結びを先ず覚えて、ブルージック結び、クレムハイスト結びと使用方法を習得した。
伊吹山そのものが初めてといいつつ弥高尾根の急な下りも躊躇せずについてくる。NRさんの予期せぬバランスと健脚に下山時間が早くなって弥高寺跡と上平寺城跡に立ち寄り歴史散策をした。
上平寺に着くや早々に「入会」の意志を伝えられ体験山行は大成功。今日の講師たちも教えることで自身の勉強になってこれも大成功。会にとっては山キチ仲間がまた一人増えそうで大満足である。
このブログをご覧になっている貴方も大垣山岳協会の仲間になりませんか。完
ルート図
コメント