【月例山行(60周年事業) 物故者追悼登山】 御座峰(大垣新道) 成瀬徳幸
今日は、協会の60周年記念事業の皮切りとなる山行で、旧春日村国見峠から伊吹山北尾根ー通称「大垣新道」を南に下り、御座峰(1070m)まで往復する。なぜ、御座峰なのか私には知るよしもなかった。大垣新道設置の話から始めてみよう。山協が創立されまもなく、1961年7月から63年6月までの2年間を要して、国見峠から伊吹山山頂に至る北尾根の藪を切開いた。その作業に会員延べ1000名が関わった。
ここで、少しだけ私のささやかな北尾根経験を紹介したい。大垣新道が開設されてから約10年後、就職したその年の4月、私は上平寺から伊吹山に登り、山頂小屋に一泊後北尾根をたどり、国見峠から美束まで歩き、バスで揖斐駅まで戻ってきた。45年以上も前の話なので、記憶ははっきりしないが、途中で木製(当時は全部がそうであった)のワカンを拾った。その話を職場の山岳会でしたら、忘れた当人はその山岳会に属するものであることがわかった。世間は意外と狭いのである。そして、今山協に所属することの奇縁に驚くのである。
今日は物故者の追悼登山でもあるので、国見峠で協会の会員で僧侶の高木氏が読経する中で、参加者36名が次々と焼香を行い、亡き先輩達を偲んだ。
終了後、9時半峠を出発、大人数のため3班に分けての登山となった。意外と峠から登る登山は多く、京都からの10名のグループの他、数グループが登っていった。
目的の御座峰に到着、そこには大垣新道設置を記念する銘板が鎮座していた。これで目的地がここでなければならない理由が判明した。
昼食後この銘板の設置に関わった小倉(繁)氏(今日の参加者の中の5名が設置に参加)からその苦労話の披露があった。この銘板は1999年創立40周年の記念事業の一環として設置された。400kgもの材料を40名が分担しながら運んだ。その大変さは参加者の心に長く残るものとなったと思う。
コースタイム:峠9:30→国見岳10:35→大禿山11:23→御座峰12:00~13:05→峠15:20
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