大垣山岳協会

令和3年初登り 伊吹山弥高尾根 2021.01.04

伊吹山

 【 個人山行 】 伊吹山( 弥高尾根 ) ( 1377.31m Ⅰ△ ) 丹生 統司

 昨年はコロナ禍で春・秋の市民登山、岐阜県民スポーツ大会等行事が中止となり会の活動も制約を受けました。昨年後半からは第3波の襲来に列島は揺れています。今年はオリンピックもあり早い収束を期待したい。ルールを守って平穏の日々が戻るようにしましょう。

  • 日程:令和3年1月4日(月)
  • 参加者:大谷早、佐藤大、丹生統、吉田千
  • 行程:上平寺6:45-京極氏城跡7:55-弥高山9:00-伊吹山頂12:30~13:10-弥高山15:00-上平寺16:30
  • 地理院地図 2.5万図:関ヶ原

 昨年12月半ばの降雪と年末から新年の降雪で上平寺集落は雪の中にあった。昨夜も降雪があったようで駐車場は轍の跡が残る。狭い集落の駐車地に2台停めさせていただいた。

 雪は深かったがYさんが2日、3日と二日がかりで標高950m迄トレースを付けてくれた。

 素晴らしい雪景色に見とれる。しかし上にも注意、落雪への気遣いをして深い雪を分けた。

 弥高山を過ぎると樹木の背丈が幾分低く山頂部が見えるのだが今日はガスが邪魔をした。

 標高950mに雪庇が有って小さい所を切って越えた。Yさんは此処まで足跡を残していた。

 西風を受けて吹き溜まった未発達の雪稜。ここ数年は貧雪でこのような景色も見ることが出来なかった。それにしても今日のメンバーは強い、追いかけるのが辛い。

 南の鈴鹿山脈の方から雲が切れて太陽が顔を見せそうな気配がして来た。霊仙山を捜す。

 明るくなって来た。太陽は恋しいが周りの雪の芸術を消されるジレンマに苛む。

 下界の雲が完全に切れて弥高山から我々のトレースが此処まで続いているのが眺められた。

乳白色の新雪がたおやかなスロープで女性の肌のようなやわらかさを醸し出していた。

 一瞬だったが青空が覗いて山頂での「日向ぼっこ」を連想した。標高1150m辺りでワカンからアイゼンに履き替えるべきだったが青空に釣られてワカン登行を続行した。

 標高1200mを過ぎるとガスの中に突入して強風に晒された。傾斜は増して堅雪が現れ雪は飛ばされ地肌が覗いている所も出て来た。しかし吹き曝しの中でのワカンからアイゼン交換は無理と判断した。幸いにも彼らはこれくらい凌ぐ術は持っている。ワカン歩行を続行した。傾斜が落ちてほっと一息するとガスの中に白い要塞が万里の長城のように立ちはだかった。それはよく見ると山頂台地の獣害除け柵で有った。

山頂台地の小屋の壁を風除けにして昼食休憩をしたが指が悴んで箸を旨く使えなかった。

<ルート図>

 下山はアイゼンに履き替えて安全第一で下降した。標高1100m辺りまで下ると琵琶湖が見えた。鈴鹿の山並みから養老山系、南宮山迄見渡せた。下界は晴れているようだ。初登りはまずまずの成果で満足、今年1年コロナに負けず記憶に残る山登りを続けたい。完


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