大垣山岳協会

千回沢山 2023.07.29-30

千回沢山

月報「わっぱ」 2023年9月(No.502)

【 一般山行 】 千回沢山 ( 1810.7m Ⅲ△ ) GM

  • 日程:2023年7月29日(土)~30日(日)
  • 参加者:L.GM、US、KM、SK、NY、NH、NT、HM、FI、MM、YC
  • 行程:後述
  • 地理院地図 2.5万図:美濃広瀬(岐阜11-1)、美濃徳山(同10-2)、広野(同10-4)[北緯35°43′/東経136°22′]
  • 7月29日(土)(晴れ)
    • 三城交番西駐車場5:00=道の駅「星のふる里ふじはし」=(ホハレ林道)=林道駐車地7:00~7:20-門入8:05~9:05-蔵ヶ谷出合(入渓点)10:30~10:50-標高700mテント地13:40(泊)

 梅雨明け十日の言葉通り20日頃に梅雨明けとの発表があってから酷暑が続いている。昨年は雨のため中止となったが、今年は雨の心配は全くない。久しぶりの沢泊に胸を躍らせながら当日を迎えた。

 道の駅「ふじはし」にて休憩し、坂内川上からホハレ林道へ車を進める。ホハレ峠(816m)から門入地区へ向かう旧歩道は、「新歩道は2㎞先」との大きな看板とともにバリケードでふさがれていた。峠を越えると林道は徐々に下り始める。標高750mほどで駐車場の立て看板がある道路脇に車を停めた。この付け替え林道はさらに延長され、門入集落へ車で入れるようになる計画と聞いた。

 新歩道入り口の看板横から黒谷の旧道まで一気に200mほど降りる。フィックスロープ゚が張られており、かなり急峻な道である。帰路の登り返しを思うと少し気が滅入るが、旧道経由より30分程時間短縮となるためやむなしとすべきか。

 門入の集落に入り、さらに入谷の廃林道へ進む。ぬかるみの多い道であり、休憩ごとにヒルチェックを繰り返す。

 蔵ヶ谷出合まで来た。その先廃林道はあるものの藪は濃く、沢へと下降する踏み跡がはっきりしていたため、当初計画通り河原におりた。沢靴に履き替え、登山靴は斜面の木々に括り付けデポする。沢水はさほど冷たさを感じない。ここ数日の酷暑のためだろうか。

 広い河原はすぐに大小の岩がころがる渓谷となった。小滝などはあるもの、大きく巻くとろころはない。暑い季節だからこそ積極的に沢に入っていく。倒木も多く大きなザックが邪魔をする。蜘蛛の巣も鬱陶しい。特に遅れる人もなく順調に進んでいく。標高700m近く、目標としていたカツラの大木までやってきた。とても大きな幹であるが、雷にでも打たれたのであろうか、へし折れているところもあった。

 11名となるとテント設営地を決めるのにも難儀する。焚き火がしやすい付近を最初に選定したが、少し斜面気味だとのことで見送り。平らなところは倒木がない。行ったり来たりをしながらもようやく適地を見つけた。テント設営後、焚き火の準備にとりかかる。メンバーが手分けし倒木を拾い集め火を起こす。真夏とはいえ沢水に濡れたままだと体が冷える。炎の揺らぎを眺めながら焚き火にあたると身も心も温まっていく。お酒も入り楽しい一晩を過ごした。

1日目夜、焚き火を囲んでの語らい
  • 7月30日(日)(晴れ)
    • 起床4:00~テント場発5:10-千回沢山8:05~8:40-テント場11:10~11:50-蔵ヶ谷出合14:20~14:40-門入15:55~16:10-駐車地17:40~18:15=大垣20:40(解散)

 夜も明けきらぬ4時起床、朝食、身支度をすませ5時過ぎに出発。高度を上げるにつれ沢は幾度となく細かな枝谷が現れる。右か左かと地形図・コンパスとにらめっこ。徐々に沢も涸れてきた。最後、山頂めがけて急登に取付いていく。藪がかなりきつく、簡単には登らせてくれない。薄いところを見つけながら登っていく。

 なんとか稜線まであがり周囲を見回すと少し開けた部分がある。三角点を発見。どんぴしゃりで千回沢山山頂に登頂できた。さわやかな風が心地よい。

2日目、千回沢山頂上で参加者一同

 狭い山頂でしばし休憩後、下山開始。急登の取り付きに切り立ったところもあったため、簡易ハーネスをつけ降りていく。SKさんがこまめに赤布をつけていただいていたので、ルートを逸れることもなく急降下。最後に少しルートをずらしたことで、ロープを出すことなく沢に復帰することができた。後は、テント場まで降りていくだけだ。

 テントを撤収しさらに沢を降りていく。疲労も重なり背中のザックが重く感じる。蔵ヶ谷出合にて登山靴に履き替えると、さらに肩にのしかかってきた。

 門入まで戻ってきた時点で16時になろうかとしていた。日が暮れる前に駐車地までたどり着けるか。

 門入からは緩やかな登り。渡渉地点を過ぎると間もなく旧道との分岐にやってきた。最後の急登が体にこたえたものの、途中から工事中の付け替え林道を辿り、全員明るいうちに駐車地点まで戻ってくることができた。

 リーダーとして計画、準備段階から行動中まで反省すべきところが多々ある山行となった。至らぬ点をカバーしてくれたメンバーのサポートそして頑張りに謝辞を申し上げます。

<ルート図①>
<ルート図②>

地理院地図


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