月報「わっぱ」 2021年11月(No.480)
【 一般山行 】 三周ヶ岳 ( 1292.0m Ⅰ△ ) 清水 友子
- 日程:2021年10月3日(日)(快晴)
- 参加者:L.大谷早、安藤正、小倉繁、金光鏡、小林和、清水友、竹森せ、丹生統、宮川祐、吉田正
- 行程:岐建荒尾駐車場6:00=R303号=池ノ又谷林道=夜叉ヶ池登山口7:25~7:35-幽玄の滝8:55-夜叉ヶ池9:40-P1252地点10:40-三周ヶ岳11:45~12:35-P1252地点13:35-夜叉ヶ池14:20~14:30-幽玄の滝15:00-登山口16:10~16:30=岐建荒尾駐車場18:00(解散)
- 地理院地図 2.5万図:美濃川上(岐阜11-3)、広野(同10-4)
岐阜県に発令されていた緊急事態宣言が解除されて、気分も少し楽になった。久しぶりの快晴で爽やかな登山日よりだ。
国道303号の旧坂内村川上から道路幅の狭い池ノ又谷林道を進む。谷沿いの道を走ると夜叉ヶ池登山口の駐車場に到着した。
それぞれに身支度をして登山口に向かう。池ノ又谷沿いの下りから始まり渡渉を3回ほど繰り返した後、急な登りとなった。標高850m地点からは平坦な道になり気持ちの良いブナ林の中を歩いた。
林の間から時折夜叉壁が大きく見えるようになってくると、ほどなく岩肌を二段に落下しながら流れてくる幽玄の滝に着く。滝の水量はそれほど多くはないが心地よく、小休止をしながら水分補給をした。伝説では夜叉姫が身を清めたと言われている。
県境稜線が近づくとともに岩交じりの急坂となり、右の谷には昇龍ノ滝も滑らかに流れていた。足場の悪い岩斜面にはロープや鎖が設置してあり、岩やロープを掴みながら登りきると県境稜線に出て、その先に夜叉ヶ池がある。何度見ても美しい神秘的な池である。ここで小休止して藪漕ぎの準備をした。
夜叉ヶ池には向かわずにそのまま三周ヶ岳方向に進むと、直ぐに藪漕ぎが始まり岩の飛び出た夜叉壁の頭に出た。岩の痩せ尾根を巻いて登るが笹の下は崖で滑落しないように慎重に歩く。
この先は背丈を越す笹藪となり、笹を掴んだりかき分けたりと全員藪に集中して先へ進んだ。一旦、笹藪の切れた所に大きな岩があり、そこを慎重に巻いて登った。急坂を越え一つ目のピークを登りきると標高1230mまできた。南西に伊吹山が見えたが、見る角度によって山の形が変わるものだ。北方向はずっと奥美濃の山々が連なっていた。山頂まで標高差で60mほどしかないのだが、藪山ではこれがけっこう長い。
笹と灌木をかき分けて二つ目のピークを越え、ようやく山頂に着いた。ここには一等三角点があり、リーダーを中心に握手を交わした。ゆっくり昼食を摂りながら岐阜県と福井県の 県境の山々の景色を楽しんだ。
下山は来た道をピストンするのだが、登りと同様に背丈を越える笹藪は体力を使い、常に何が出てくるか分からない。踏み跡の薄い山は地形図が読めなければ山頂にたどり着けない。それが藪山の魅力なのだろう。途中夜叉ヶ池に立ち寄り、後は登山道を下る。全員無事に下山できた事に感謝し帰路に着いた。
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