【 個人山行 】 奥美濃 前谷川から大日ケ岳 平木勤
- 日程:2020年8月9日(日) 曇り後晴れ
- 参加者:平木勤、他1名
- 行程:入渓7:15-堰堤8:45-20m大滝9:30-15m塗り壁のような滝12:10-12m最後の大滝12:45-稜線見える13:50-山頂15:05~15:35-ウィングヒルズ駐車場17:30
山の日を絡めた連休は計画の変更に継ぐ変更。チンネ岩登りから始まり金木戸川支流小倉谷、笛吹川、そして前谷川。僕の体力的な問題も大いに影響して申し訳ない。それにしても前谷川もきつい。
前谷川は二度目の遡渓である。前は活きのいいメンバーに引っぱってもらったのもあるが
それほどきつく感じなかった。7年前だが若かったんだろう。はてさて今回は。
同行者がウィングヒルズに車をデポして自転車で戻ってくる間に腹ごしらえ。戻ってきたところで早速入渓。橋手前のヘアピンカープから下りたがこれはちょっと失敗でゴーロを余計に歩いた。橋の袂の斜面から下りれば良かった。
ようやく橋の下に出るともうそこから滑床が美しい。期待に胸が膨らむ。
溶岩なのか、火山灰なのか、火山性の岩には違いない。その赤い岩肌が素敵な造形を創る。
同行者はたまらず水流をいく。しかし、まだまだ序の口だ。
これ見よがしの滑が現われるがこれもほんの序章に過ぎない。
奥美濃の一般的な沢ならこれでも十分の滑もここでは取るに足らない。
この滝は見た目よりも難しい。ここを越えたものだけがこの先にあるすばらしい造形を目にする事ができる。(キャニオニングの場合はその限りでない)お尻を押してもらってやっとこさ越えられた。
徐々にそれらしい姿を現してくる。
これでも十分な程だがこの先にもっとすばらしいものが待ち受ける。
奥美濃には珍しい巾広の滑滝に滑らかな線を描く水流。見るものを魅了する。
この美しい造形は表現し難い。
水流の描く曲線が実に美しい。
美しい造形が続いた後、取水堰堤が現われるのはやや興ざめする。その手前に林道が下りてきているので美味しい所だけ食べたい人はここから帰れる。しかし、ここまで遡行時間1時間もかからない。それは沢登りというより観光に毛が生えた感じだ。沢登りとしての本番はここから。
広く深い渕は青く澄んだ水を湛えている。泳いで楽しみたい所だが、先の事を考えればそんな余裕はない。
一つ目の滝らしい滝は落差6m程か。右から巻いた。
深い渕と美しい造形が尚も続く。
両岸が立ったプールのような瀞場が現われる。初めて訪れた時は泳ぐのもきつく感じたものだが今回は容易く感じた。
瀞場に続くゴルジュのコバルトブルーは何とも深い。
ゴルジュの先に前回は見なかったチョックストーンが現われた。右側のかかり方が絶妙でよく落ちないものだと感心した。
堰堤が現われる。これだけ滝が続く中でこれも一種の滝と言えなくもない。
巻き上がる風が涼しかった。
地形図上、左右に崖マークが現われるようになるとそこはゴーロの世界。これが結構長く続く。左右にできた造形を楽しんで進む。
長いゴーロの後に現われたのは20m大滝。一瞬どうやって越えるんだ!と怯む。しかし、よく見ると右手上にフィックスロープが垂れ下がっているのがみえる。そこを目指して登る事にする。
ロープ出して、クライミングの上手い同行者にリードを任す。浮き石に剥がれそうな岩。足下も濡れていてズルズル滑る。際どい登りだ。セカンドで確保されていてもヒヤヒヤだった。因みにフィックスロープは何の役にも立たなかった。
次の8mは左手のバンドを上手に使って右上。でも、上部で足下の岩が大きく剥がれかけていて気持ち悪いかった。
同行者も気持ち悪がってやや及び腰。
次々に現われる大滝。次に現われた8mは右手崖の樹木を頼りにトラバース。以前よりやや難しくなっていた。
左壁に残置ハーケンのある滝。でも残置が信頼できないのと最近崩れたらしい跡があり、岩が剥がれそうで気持ち悪く左から巻いた。
滝上は右岸が崩壊して落ちて来たものすごい量の倒木で埋まっていた。滝を登ってきてたらこれを越えなければならなかった。
次に現われた滝は中段を水浴びして渡る楽しい所。テンションが上がる。
流れがややネジレたような滝は左岸の壁を登ってトラバースして落口へ。トラバースがややいやらしい。
奥に進むと済んだ水を湛えたすり鉢状の淵。美しい。
両側が扁桃腺のように迫って細くなったその先に塗り壁のような滝が出現。ここは右の泥壁を草を頼りに登り小尾根を乗っ越す。足下がズルズルでいやな登り。
まだまだ小滝が続く。ここまで来ると山腹に感じのいいブナ林が見える。
最後の大滝12mは流石に水量が少ない。それでも直登は無理で左岸を巻く。
その後はやや薮っぽい沢になる。何故か既に色付いている楓に驚かされる。
まだまだ小滝は現われる。ややうんざりしてくるが越えていかなければ先に進まない。
体力の消耗も大きくちょっとした段差がきつくなってきた。
頭上が開けると大日ケ岳山頂方面が見えるがまだ遠い。斜面に笹原が広がっているのもわかり気力も萎えかける。
徐々に頭上が笹に覆われてくる。斜度が出てくるともはや竹というような笹も。それでも沢筋は確認でき同行者の好リードで山頂直登ルートをトレースしていく。
最後は激笹薮をこれでもかと漕いで山頂へ向かう。我ながら良く薮漕ぎする体力が残ってるもんだと感心した。最後は山頂広場に直登できた。前回は登山道の途中へあがっただけに感慨もひと塩だ。こうなるとギャラリーにいてほしかったけどこの時間ではそれも望めない。
下山は登山道ながら長い。またアップダウンが続き疲れた身体に更にダメージを与える。大日ケ岳から水後山までの稜線は前谷川斜面にお花畑が広がっていて目を楽しませてくれたのが救いだった。アザミぐらいしか名前がわからないが。
水後山から辿り着いたゲレンデ斜面も長い。単調な下りに疲労感が増す。やっと降り立ったウィングヒルズではキャンパーで賑やかだった。我々の踏んできた時間とは全く交わらない時間がそこには流れているようだった。
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