大垣山岳協会

槍ヶ岳、奥丸山 2012.05.03-05

奧丸山

月報「わっぱ」 2012年6月(No.367)

【 春山合宿 】 槍ヶ岳 ( 3180m Ⅱ△ )、奥丸山 ( 2439m Ⅲ△ ) 後藤 正雄

  • 日程:2012年5月3日(木)~ 5日(土)
  • 参加者:佐竹良、久世勝、後藤友、衣斐剛、平木勤、杉本誠、林旬子、北川洋、後藤正
  • 行程:
    • 5月3日(木) 大垣3:00=岐阜各務原IC=ひるがの高原SA=高山IC=平湯=新穂高温泉無料駐車場7:10-穂高平小屋8:40~50-白出沢出合9:50~10:15-滝谷出合12:30-槍平14:10
    • 5月4日(金) 槍平6:10-飛騨乗越10:25-槍ヶ岳山荘10:55~11:45-槍ヶ岳山頂12:20-飛騨乗越13:15-槍平テント場14:40
    • 5月5日(土) 槍平6:20-奥丸山山頂8:25~9:05-槍平(テント撤収)10:10~11:15-滝谷出合12:05-白出沢出合13:35-穂高平小屋14:20~40-新穂高温泉無料駐車場15:35=大垣21:00
  • 地理院地図 2.5万図:槍ヶ岳・笠ヶ岳

5月3日(木)

 曇り空の下、右俣林道を歩き始めた。しばらくすると夏山登山道(近道)の道標を見つけ、登山道組と林道組に別れてと穂高平小屋で落ち合うことにした。やがて、雨が降り出し、雨具を着込む。穂高平小屋に着くと林道組が先に到着しており、時間的には近道ではなかったようだ。小屋で雨宿りをするとすぐにあがった。

 林道沿いにはフキノトウがいっぱい。衣斐さんがたくさん摘み取っていた。オリーブオイルを用意しているとのことで、今晩の楽しみが増えた。

 白出沢にでると、激しい流れがうねっていた。他の登山者も渡渉場所を探してうろうろしていた。私たちもあちこち試行しているうちに下流の堰堤近くを渡り終えたパーティーがいた。私たちもそこを渡渉し最初の難関を突破できた。

 滝谷も激流だったが、厚い雪が覆っていた上部を難なく通過できた。

 槍平小屋の夏小屋の前にテントを張ることにした。単独行の青年が2008年正月に起きた槍平での雪崩事故がこの小屋の表側で起きたと注意を喚起しに来た。しかし、現況から検討すると雪崩のリスクは少ないと判断した。

 設営したテントの中で食事・歓談と楽しい時間をすごしたが、外では冷たい雨が降り出してきた。どうか明日は晴れますように。

5月4日(金)

 朝、降っていた小雨はやがて止んだ隣でテントを張っていた愛知山岳会はかなり早く出発した模様だ。他のパーティーも先行しているのが見える。

 登り始めると、徐々に雲が切れて青空が見え始めた。希望が膨らんできた。中の沢、大喰沢の出合付近では徐々にガスが濃くなる。沢を右手に折れて飛騨沢に入ると両斜面が見えないほどになった。途中、体調不調の杉本さんと衣斐さんの2人が引き返すことになった。残念ではあるが仕方がない。

 急斜面をキックステップで登る。風も出てきて、吹雪となった。視界が数十メートルの中を進み、雪原に岩が露出するようになると飛騨乗越だ。猛烈な強風を岩陰で避けて、アイゼンを装着。雪が飛ばされクラスト化した登山道を登る。頬にあたる雪が痛い。

 槍ヶ岳山荘に入りザックを下ろすと天国にきたような心地よさ。このまま泊れたらと思う。槍の穂先への岩場に取り付くと、風はうそのように消えていた。アイゼンをつけたままでの鉄梯子はなかなか難しい。ピッケルが邪魔になったりもする。手に汗を握りながらも何とか登頂。眺望はゼロだったが、この時期の槍ヶ岳登頂という達成感が胸に響く。万歳三唱の後、早速下山する。

 ザイルを出しているパーティーもあり、下りは慎重に足を運ぶ。山荘で今晩のビールを調達。飛騨沢を少し降りると雪は止んだ。アイゼンを外し、尻セードを楽しみながら、あっという間に槍平着。

 出発時は数張りだったが、帰るとカラフルなテントが10数張り。華やかとなった。夕食時には山荘調達のビールで乾杯。テントの外で雨が降り出し、深夜には雪に変わった。

5月5日(金)

 4時起床。小雨がパラパラとしている。テントに雪がうっすらと積もっていた。今日の目標は奥丸山だが、朝食後も天候が変わらず一旦は停滞と決定したものの、薄曇りとなったため急遽出発。沢を横切るといきなりの急登。日差しも出てきて汗が噴き出す。中崎尾根に出ると樹林が消えて視界が広がる。奥丸山山頂では万歳のあと、のんびりと休憩する。登頂時には雲に隠れていた槍ヶ岳山頂も時々顔を見せてくれた。

奧丸山下山途中から西釜尾根方面。右奧の槍は雲の中

 展望を十分に楽しんだ後は、滑らないよう踵をけりこみながら慎重に急斜面を下った。テント撤収後、右俣谷を下る。上空にヘリコプターが2機行ったり来たり。荷運びのヘリかと思ったがどうやら、救助用のヘリである。後ほど北アでの荒天による遭難事故多発の報を知った。山域の違いがあるにせよ、我がパーティーの好判断と幸運を自賛したい。

<ルート図>

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