大垣山岳協会

木曽駒ヶ岳 2016.08.20-21

木曽駒ヶ岳

月報「わっぱ」 2016年9月(No.418)

【 一般山行(小屋泊山行) 】 木曽駒ヶ岳 ( 2956.1m Ⅰ△ ) 大橋 勉

  • 日程:2016年「8月20日(土) ~ 21日(日)
  • 参加者:L.藤井利、安藤正、後藤友、竹森せ、藤井真、長野邦、成瀬徳、大谷早、加藤美、水谷え、大橋勉
  • 行程:
    • 8月20日(土) 大垣6:00=名神=中央道駒ヶ根IC=桂木場8:45~9:00-ブドウの泉9:23-野田場10:24-横山道分岐10:50~55-白川分岐11:08-落雷事故現場の石碑11:10-大樽避難小屋11:35~12:05-胸突八丁12:20-津嶋神社13:30-胸突の頭14:15-西駒山荘15:00(泊)
    • 8月21日(日) 西駒山荘6:25─遭難記念碑6:40─濃ヶ池分岐7:05~15─馬ノ背(写真=正面奧に宝剣岳、その右に中岳)─木曽駒ヶ岳850~9:35(頂上山荘休憩含む)─中岳9:48─乗越浄土10:05─駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅11:00=しらび平駅11:08=菅の台バスセンター12:00=(タクシー)桂木場12:45=菅の台バスセンター13:20=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:木曽駒ヶ岳

 1913年に中箕輪尋常高等小学校の校長と児童10人が暴風雨の木曽駒ヶ岳登山で遭難死した悲劇は作家新田次郎の小説「聖職の碑」で知られる。今山行はその歴史的なコース(現桂木場コース)をたどる計画だ。前日の天気予報では晴れだったが、台風11号の影響で大気が不安定な状態だという。少し嫌な予感を抱きながら登山道に足を踏み入れた。

 こんな所にガードレールなんて。近くまできて発電用の導水管と知る。 ブドウの泉を通過したころから汗がどっと噴き出る。雲に閉ざされているのに暑い。まだ始まったばかり、登山は歩くことの繰り返し。少しでもエネルギーを節約するように心掛ける。

 カラマツ林に入った頃から冷たいものがポツリポツリ。大樽避難小屋へ着いた頃には大粒の雨に変わり雨具を着用。昼食も兼ね大休憩。強雨は間もなく去った。でも、我々は雲の中に囲まれ展望は全く望めない。だが、足元を見れば、登山道脇にブルーベリーの実がいっぱい歓迎してくれた。常に摘まみながら、おなかを満たしながら快適な内に西駒山荘にたどり着いた。

 西駒山荘内では到着から就寝するまで、春日井峠の会の方と意気投合、楽しい時間を過ごすことができた。

21日朝。ワオー!!雲ひとつない青空、快晴だ。ご褒美をもらった気分。当初の計画では木曽駒ヶ岳→宝剣山荘→駒飼ノ池→濃ヶ池→西駒山荘→桂木場の計画であったが、リーダーの判断で千畳敷からロープウェイで下山するコースに変更となった。仲間にやや体調を崩した人もいて、所要時間の少ない行程を選んだようだった。

 西駒山荘からは稜線漫歩、360度の展望で特に御嶽山の噴煙がいつになく高く昇っていた。しばらく歩くと巨大な岩の「遭難記念碑」に出た。真夏に低体温症で疲労凍死するという痛ましい事故があったところだ。花や、線香、飲み物が供えられていた。碑の前に立つと何だか分からないが込み上げるものがある。思わず心の中で手を合わせた。

 やがて濃ヶ池を左下に見ながら馬ノ背の急登。頂上山荘の道を左に分け木曽駒ヶ岳頂上に着いた。

馬ノ背(正面奧に宝剣岳、その右に中岳)

 人だかりする頂上で迷惑を掛けないようにリーダーの小さい声で万歳三唱。休憩もソコソコに下山開始した。中岳経由で乗越浄土、千畳敷へ下る。菅の台バスセンターからタクシーで桂木場まで車を回収(峠の会の方も同乗)、メンバーの待つ菅の台バスセンター前に戻った。

 下界はやはり暑かった。今回のクラシックルート、是非紅葉の時季に訪れてみたいと、心に決めた。

<ルート図>

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