大垣山岳協会

雪山宿泊山行 焼岳 2020.01.11-12

焼岳

【雪山山行】 焼岳 2455.5m 小栗敦子

  • 日程:2020(令和2)年1月11日(土)~12日(日)
  • 参加者 L 西村洋、大谷早、後藤正、杉本眞、竹森せ、小栗敦 6名 
  • 行程:
    • 1月11日(土) 5:00大垣=7:55中尾登山口駐車場8:40-12:45秀綱神社テント地着
    • 1月12日(日) 4:30起床-7:00テント地出発-7:45中尾峠8:10-9:27頂上直下(撤退)-10:30中尾峠-11:05テント地(撤収作業)12:00-13:00白水の滝-13:45中尾登山口駐車場着=18:10大垣

1月11日(土)晴れ

例年であれば降り積もった雪が奥飛騨温泉郷の風情を醸し出しているはずだが…暖冬に何か物足りなさを感じながら車は中尾へと向かった。午前7時55分、中尾登山口駐車場到着。先行の車は数台で閑散としていた。準備を整え8時40分出発。

うっすらと雪のついた丸太の橋を渡り、白水谷の瀬音を聴きながら尾根の南側の山腹を巻くように登っていく。シラビソの原生林の中をトラバース気味に登った少し先で振り返ると北側の展望が開け、錫杖ヶ岳と笠ヶ岳が山容を現した。10時25分、2回目の小休止のあとワカンを装着し皆で交代してラッセルを務めた。穏やかな日差しを背に雪が積もったダケカンバ・オオシラビソの登山道を進み 標高1950メートルほどに位置する、今日のテント地「秀綱神社」に12時45分到着。

腹拵えのあと早速テント設営に取り掛かる。先輩から「天気が急変し悪天候になっても確実に行動する為、技術とスピードを習得しよう」と丁寧な説明を受けた。設営の途中、単独行の下山者に上の状況を尋ねると(地熱で氷の下が溶雪していて危険なので頂上は断念した)と話していた。

夕食は食糧当番デビューの大谷さんが初めて挑戦した(ぺミカン)を使ったカレーライスがとても美味しく宴も益々盛り上がった。外に出ると月光に照らされた雪の結晶のひとつひとつが輝きを放ち、明日まで天気が持つことを祈った。

1月12日(日)曇のち雪

午前4時半起床。朝食後テントの中に荷物をデポする。ワカンを装着し午前7時出発。

午前7時45分中尾峠到着。

高曇だが至近距離で霞沢岳、穂高連峰の先に黒くとがった槍の穂先も良く見える。小休止後アイゼンに履き替えピッケルは背に、ストックで焼岳北峰を目指して出発。

アイゼンの歯はクラストした表面を快適に捉え一歩一歩斜面に爪を刻んでいった。岩と氷と土がむき出しになっているミックスの地点から、夏道のロープや黄色のペンキを頼りに斜面を右に巻いて直下の取り付きを探しながら進み頂上はもうすぐのはずだが、雲行きがだんだん怪しくなってきた。リーダーがルートファインディングした結果、この先は岩稜登攀技術が必要と判断し午前9時27分撤退開始。

下りの雪面は一見安定したクラストバーンであるが、アイゼンを強く踏み込むと氷面が崩れ中間層の軟雪に足場を取られ「ヒヤリ!」とする不安定な下降を強いられる場面があったが、幸いに。午前10時45分中尾峠着。下ってきた北峰を仰ぎ見ていたら安堵と感動が交錯し、冷たく湿った空気は結晶になりちらちら粉雪が舞いだした。いつの間にか、穂高連峰もぶ厚い雲の層に隠れてしまった。「力をつけて出直します」私は心の中で頭を下げたあと、新たな目標をザックにしまい仲間の列に加わった。午後11時5分テント地到着。

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カップ麺をすすって温まった後、速やかにテントを撤収し午後12時出発。

背に食い込む荷に喘ぎながら足早に下り午後13時45分、中尾登山口駐車場に無事到着した。
この日5名ほどの単独行を見かけたが皆頂上手前で引き返し下山していった。憧れの冬山を目指すために技術を習得して、私も焦らず一歩づつ「挑戦」をしていきたい。

<ルート図>

地理院地図

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