大垣山岳協会

空木岳冬山合宿 2012.12.31-01.02

空木岳

月報「わっぱ」 2013年2月(No.375)

【 冬山合宿 】 空木岳 ( 2863.7m Ⅱ△ ) 後藤 正雄

  • 日程:2012年12月31日(月)~ 2013年1月2日(水)
  • 参加者:L.西村洋、杉本眞、竹森せ、北川洋、後藤正
  • 行程:
    • 2012年12月31日(月) 大垣4:00=中央道=駒ヶ根IC=古城公園駐車場(駒ヶ根市)7:00~30-夏登山口東屋9:00~15-池山避難小屋10:45~11:15-テント場(マセナギの頭)13:00
    • 2013年1月1日(火) テント場7:20-駒石11:30-空木岳山頂12:35-駒石13:10-テント場16:20
    • 2013年1月2日(水) テント場9:15-池山避難小屋10:20~40-夏登山口東屋11:50~12:00-古城公園駐車場12:45=こぶしの湯=中央道恵那峡SA=大垣18:00
  • 地理院地図 2.5万図:空木岳・赤穂

2012年12月31日
大垣4:00=中央道=駒ヶ根IC=古城公園駐車場(駒ヶ根市)7:00~30─夏登山口東屋9:00~15─池山避難小屋10:45~11:15─テント場(マセナギの頭)13:00

 元日にかけて冬型の気圧配置が強まるという予報が心配だが、早朝の出発時はかなり冷え込んでいるものの、降雪はなくまずまずの天気。中央道を下りて、池山林道を進む。古城公園展望台でゲートが閉じていたため、公園駐車場に駐車した。先行2パーティーが準備をしていた。林道では雪は思ったより少なく10cmほど。長い林道歩きを終え夏の登山口から尾根伝いの登山道へ入り、徐々に高度を上げる。三本木地蔵を超えた所で下山パーティーと出合い、昨日の行動を聞くと、雪が深く昨日は大地獄あたりまでしか行けなかったとのことである。ラッセルがきつそうである。

 池山避難小屋に着くと先行の2人パーティーが小屋の中にテントを設営していた。今日はここまでだそうだ。我々は予定のマセナギの頭を目指し小屋を出る。雪が次第に深くなり、輪かんを付ける。針葉樹林の中の登山道は急登が続き、荷重が肩にずしりとかかる。ただ、トレースが鮮明なので心強い。

 標高2080m近くまで登り、テントの設営場所の検討に入る。風もかなりある。稜線は避けたいところだが、6人用テントを張れる適当な場所がない。マセナギの頭手前の風の当たりが弱そうな地点を選んだが、狭さは否めず、枯木の根を抜き整地する。それでもやや傾き気味でペグも効かないため、立ち木に細引き・シュリンゲを結びテントを固定する。楽しい夕食のひと時を過ごし、紅白歌合戦をラジオで聞きながらシュラフに潜った。深夜に遠くからドーンドーンと音がする。雪崩の音かと一瞬緊張。どうやら駒ヶ根市街での新年を祝う花火のようだ。星がきれいで澄み切った年越しの夜である。

2013年1月1日
テント場7:20-駒石11:30-空木岳山頂12:35-駒石13:10-テント場16:20

 空は晴れているが、気温はかなり低い。2日は天気が崩れるとの予報。今日を逃すと頂上アタックは無理だろう。この先の難場に備えてハーネスを装着。アイゼンを付けた。大地獄を迎え、今山行最大の難場に差し掛かる。氷雪がついた階段や鎖場を越え、迷い尾根のトラバースに入る前に、尾根に沿って登るトレースが続いている。どうやら先行者は、夏のトラバース道をさけ直登コースを進んでいるようだ。我々もトレースをたどり急峻なルンゼを苦労して登りきる。すると急に視界が開け、前方に目指す空木岳の全貌が見えた。

 ここでアイゼンの上に輪かんを付け、きつくてつらい尾根の急登に入る。間もなく、私たちより1日前に入山した愛知山岳会の3人と可児市在住の単独者とすれ違う。彼ら先行者のトレースのおかげで、順調に高度を上げることができた。感謝したい。氷砂糖にくるまれたような駒石(2620m、写真①)に着くと11時30分だった。引き返しのタイムリミットを12時としていた。ここから山頂まで1時間程。

 ここは、頑張って皆で登頂の喜びを分かちたいが、杉本、竹森の両先輩が今ひとつ本調子でなく、駒石から少し戻った樹林の中(約2420m)で待避してもらうことにし、3人で頂上を目指す。

写真① 駒石(2620m)

 風が強まり、吹雪となった。トレースも消えかけてわかりにくいが、そこに愛知山岳会が残してくれた標識が絶妙な位置に立ててあり、とても頼りになった。たどり着いた空木岳山頂では風雪がひどく、登頂実現の喜びを味わう余裕もなく、下山開始(写真②)。ホワイトアウトの状態で方向感覚を失いかけたが、アイゼン跡を見つけることができた。間もなくトレースを見つけ快調に下る。駒石下で待避の2人と合流。森林限界に入ると雲の間から太陽が顔を出し、正面には仙丈ケ岳を初めとする南アルプスの山々が日光を受けて白く輝いていた。

写真② 空木岳山頂

 ルンゼを下る冬道ではアイゼンを蹴り込みながら降り始めたが、安全のためザイルを出し懸垂で下りた。大地獄の鎖場、はしごを無難に越え、ようやくテント場に帰る。日が暮れるまでに戻ることができた。天候がなんとかもってくれたこと。雪は多いもののトレースが鮮明で、ラッセルもほとんどなかったことも幸運だった。そして寒い中を2時間以上も待っていてくれた2人の支えが何より有り難かった。

2013年1月2日
テント場9:15-池山避難小屋10:20~40-夏登山口東屋11:50~12:00-古城公園駐車場12:45=こぶしの湯=中央道恵那峡SA=大垣18:00

 風がテントを大きくゆらしている。外に出ると新雪が20cmほど積もっている。雪の降る中でテントを撤収し下山の途につくが、トレースはすっかり雪の下。進路を地図にて確認し、赤布を見つけるもののまた道を見失うことの繰り返し。ようやく池山避難小屋まで下りてきて小休止。小屋から先は、登山道もはっきりしている。途中で輪かんを外し、つぼ足ですたこら下降。林道に出てからが単調で長く感じた。下山後、駒ヶ根IC近くの「こぶしの湯」につかり、冷えて疲れた身体に生気を取り戻した。

<ルート図>

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