大垣山岳協会

乗鞍岳 2014.05.25

乗鞍岳

月報「わっぱ」 2014年7月(No.392)

【 一般山行(スキー・歩) 】 乗鞍岳(剣ヶ峰) ( 3025.6m Ⅰ△ ) 平木 勤

  • 日程:2014年5月25日(日)
  • 参加者:L.平木勤、SL.佐竹良、後藤友、古林定、中田英、 清水浩、小林和、 林旬
  • 行程:大垣4:00=朴の木平6:20~55=畳平7:45~55-剣ケ峰9:40~10:20-剣ケ峰北鞍部10:25~11:25-畳平12:50~13:20-朴の木平14:05=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:乗鞍岳

 5月中旬から開通するシャトルバスを利用して手軽に3000mの雪山スキーを楽しもうとスキー山行を企画した。「徒歩も可」と募ったところ、集まった参加者8人のうち、スキーでの行動は僕だけとなった。朴の木平で前夜泊まったメンバーと合流。始発のバスに乗った。期待していた車窓の風景はもやっていて今一つだった。

 畳平からスキーを背負った私を含めそろって出発。雪が残っている歩道では緩んだところで膝くらいまで沈み込む。摩利支天東の鞍部で徒歩の皆さんと別れて、眼下の除雪された長野側の車道まで150mほどをひと滑り。広々とした雪面は適度な斜度でまずまず満足の滑降。

 シール歩行で朝日岳南東の稜線を目指す。緩やかな雪原が広がり行けども行けども近づかない。稜線が近づくと斜度がきつくなる。一旦緩やかになった斜面のハイマツの茂みから雷鳥の独特のさえずりが聞こえる。数羽いるようだ。一羽が挨拶代わりに姿を見せてくれた。

 再び斜度が増し、トレースのある稜線にあがった(写真①は北尾根からの剣ヶ峰)。位ケ原方面を見下ろすと乗鞍高原からのバスを利用して登ってきたスキーヤーの群れが列をなしていた。帰る頃には稜線にもたくさんのスキーヤーが滑降コースを物色していた。スキーヤーに人気の山なのだ。

写真① 北尾根からの剣ヶ峰

 徒歩組は肩の小屋経由で登ってきているがまだ姿が見えない。ほどなく中田君の姿を確認し声を掛けると手を振って応えてくれた。直下まで雪が繋がっており難なくシールで剣ヶ峰山頂に達した。

 畳平で言葉を交わした女性の単独スキーヤーが休んでいた。ずいぶん早い到着だ。高山に住んでいるという彼女は山よりもスキーが好きだと言って、さっそうと滑り降りていった。その姿が格好よかった。しばらくして徒歩組も到着。北側の鞍部に移して休憩。時折ガスが流れ行く天候。見える景色は少ない。

 休憩後、鞍部から東側の斜面を滑降。他にスキーヤーが見えず雪面も思った程荒れていなかったので滑りやすい。途中で上を振り返ると徒歩組が並んで見送ってくれた。

 下部に至ると雪が緩み過ぎスキーが走らなくなった。それでも何とか滑って最初に滑降した斜面の下に出た。そこからシールを貼って登り返して歩道に出る。幾分持ち直してきた空の下に春山を楽しむ人達の笑い声が高らかに響き渡っていた。

<ルート図>

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