月報「わっぱ」 2020年10月(No.467)
【 週日山行 】 一乗城山 ( 435.7m Ⅲ△ ) 安藤 正明
- 日程:2020年9月15日(火)
- 参加者:L.安藤正、岩田嘉、大谷早、大橋礼、小倉繁、桐山美、清水照、清水友、竹森せ、高橋文、丹生統、堀 洋、堀 義
- 行程:岐建駐車場6:30=木之本IC=福井IC=一乗谷朝倉氏遺跡資料館8:50~9:30=一乗谷史跡公園センター9:35~9:50-磨崖仏10:20-千畳敷跡11:15-一乗城山11:45~12:30-三角点12:45-宿直跡13:00~13:10-一乗谷史跡公園センター13:50~14:00=一乗谷朝倉氏遺跡駐車場14:15~一乗谷朝倉氏遺跡見学~佐々木小次郎の里、一乗滝見学15:35=福井IC=木之本IC=岐建駐車場18:00
- 地理院地図 2.5万図:永平寺(金沢12-4)、河和田(岐阜9-3)
超大型台風10号の接近で連日不安定な天候が続いていたが、今日は久しぶりに最高の天気に恵まれた。目指すは今NHKの大河ドラマ「麒麟が来る」の舞台となっている越前一乗谷。戦国時代、織田信長の焼き打ちによって滅亡するまで5代102年にわたって栄華を誇った朝倉氏の遺跡を訪ねる山旅。
まず予備知識を得るため一乗谷朝倉氏遺跡資料館に立ち寄る。9時の開館を待って入場。国の重要文化財に指定されている数々の出土品や武家屋敷の模型を見ながら戦国時代にタイムスリップし思いを新たにし登山口にある一乗谷史跡公園センターに車で移動。公園センター裏手の橋を渡って左折、100mほど歩き右折すると山麓に八幡神社が見えてくる。その横が馬出コース登山口になっている。表示板には山頂まで距離1.5㎞、時間1時間と記されている。我々の平均年齢は73歳、急ぐことはない。我々のペースで行こう。
登山道は結構荒れており、急勾配が続く。ゆっくりと歩を進める。すぐに左手に観音菩薩の石像、続いて磨崖仏に出会う。さすが史跡めぐりと感心しながら歩を進める。相変わらず急登が続く。両サイドは原生林に覆われ大木があちこちに林立し森は深い。黙々と登るとやがて不動清水に到着。この山域唯一の水場で昔の人々の苦労が偲ばれる。ここを左折し急坂を登りきると本丸があった千畳敷跡に達する。さすがに広い。さらに高度を上げると一の丸跡、二の丸跡、三の丸跡と続く。自然の地形を巧みに利用し多くの曲輪が竪堀に囲まれ、堀切や空堀、土塁が築かれ、有事の際の戦闘の場所であったことが伺える。三の丸跡をさらに東奥に進むと一乗城山に到着。登山口から1時間45分を要した。時間は11時45分。当初予定を変更しここで昼食をとることに決定。周囲は樹林に覆われ展望はないが広く小高く明るい。いい場所だ。しばし至福の時を過ごす。
下山は三角点に立ち寄る。地形図によると二の丸跡の左手辺りである。降り口に目印の赤布が付けてあるが道はかなり怪しい。こだわる人しか踏み込まない薮だ。踏み跡と赤布をたよりに10分位進むと薮の中にひっそりと佇む三等三角点を発見。近くの木の枝の表示板に「松尾435.7m」と記されていた。
二の丸跡まで戻り、次は当初食事場所に予定していた宿直跡に立ち寄る。なるほど絶景だ。眼下には足羽川が福井平野をゆっくり蛇行し遠く日本海まで見渡せる。ここに城を築いた初代孝景は戦国時代に何を考えどんな戦略を描いたのか、思いを馳せる。あとは往路の急坂を滑らないよう注意深く下る。
全員駐車場まで戻り車で朝倉氏遺跡保存協会の駐車場に移動。ここから本日もう一つの目的、遺跡見学が始まる。日本で初めての原寸大に復元した町並みに興味津々。油屋、酒屋など多くの商店、職人と武家屋敷が軒を連ねる様子を伺うことが出来る。その後道路の反対側に移り、秀吉が寄進したといわれる唐門をくぐって義景館跡をゆっくり巡る。最後は剣豪佐々木小次郎が秘剣を編み出したと言われる一乗滝まで車で移動し見学。緑豊かな山間に点在する遺跡巡りを有意義に終えることが出来た。
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