大垣山岳協会

養老山 2019.10.27

養老山

月報「わっぱ」 2019年12月(No.457)

【 一般山行 】 養老山 ( 858.9m Ⅰ△ ) 山本 知登勢

  • 日程:2019年10月27日(日)
  • 参加者:L.林 旬、岩田嘉、大谷早、小倉幹、桐山美、柴田悦、長野邦、丹生統、森 美、山本知
  • 行程:中之江駐車場7:00=養老公園駐車場7:30~7:40-養老の滝8:00-登山口8:20-三方山9:25~9:30-笹原峠9:45-小倉山9:55-養老山10:15-小倉山10:40~11:40-養老公園駐車場13:30=中之江駐車場14:00
  • 地理院地図 2.5万図:養老(名古屋5-3)

 秋の気配が日々感じられるこの季節、登山日和のなか三方山、小倉山経由で養老山登山です。養老山は養老山地を代表する山で、旧名を「たぎやま」とも言います。「孝子伝説」で有名な養老の滝を経由して登りました。

 養老の滝入口の駐車場から歩き始めました。まだ葉の色付きはなく、緑の木々の坂道を歩き養老の滝に到着。大型台風の影響でしょうか、滝は以前見た時より水量が多く豪快でした。

水量が多く豪快に落ちる養老の滝

 滝の広場を後にして大滝駐車場で登山届を出し、5分ほど車道を進み分岐を左折して滝谷の滝の上流部へ下りていきます。滝谷の上流側に石積み工法の砂防堰堤が見えました。養老山系の羽根谷には明治初期にオランダ人土木技術者デ・レイケが指導したと伝えられる巨石堰堤が残っていますが、これも多分そうでしょう。貴重な遺跡が自然と調和し、石は苔で覆われ歴史を感じ感動しました。

 滝谷をコンクリートの飛び石伝いに渡ると急な山腹に九十九折の登山道がつけられています。養老は私たちにとって身近な山なのでついつい甘く見てしまいがちですが、なかなかどうして、かなりの急坂で息が上がります。けれど時おり心地よい風が吹き、汗を飛ばしてくれました。斜面には白いキノコの群生。マムシグサが紅いトウモロコシのような実を付け、 登山道の脇にはウメモドキの赤い実、山栗の殻が秋を感じさせます。

 尾根に出ると急坂から解放されます。右に曲がり尾根を進み、三方山分岐の標識から5分で三方山頂上に到着。山頂からは濃尾平野が一望できます。揖斐川や長良川が望めましたが、残念ながら名古屋までは霞んで確認できませんでした。

 アセビが来年に咲く花の芽をつけているのを見ながら、笹原峠から小倉山を通過し養老山山頂に到着。樹木におおわれて残念ながら展望はありませんが、一等三角点の標柱を囲み全員で写真撮影。

一等三角点を囲んで参加者一同

 たわわに実をつけたウメモドキを見ながら小倉山に引き返し、早めの昼食休憩。小倉山園地は広く整備されており、展望広場や東屋などがあります。登山道は明瞭で歩きやすいためか、家族連れや愛犬とともに登ってくる人もいました。先輩方は数十年前に登った当時を振り返りながら、目の前の笙ヶ岳や遠くの山々に話が弾んでいました。その後、同じ道を和気あいあいと一度小休憩をとり下山。養老の滝から先はお土産屋さんを覗きつつ駐車場に到着しました。

 ニュースでは連日台風による被害が流れています。心が痛みますが、台風のおかげで豪快な滝を見ることも出来ました。

 今回、地元の山に大先輩方と登山をさせて頂きました。先輩方と自然に感謝し、幸せを感じた一日でした。有難うございました。

<ルート図>

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