大垣山岳協会

烏帽子岳山開き式に登る 2018.04.28

【一般山行】 烏帽子岳(864.8m Ⅲ△)[ 篠立(名古屋9-2)] 犬飼進

  • 日程:2018年4月28日(土)
  • 参加者:L犬飼進 他6名
  • 行程:大垣7:40=登山口駐車場8:20~(山開き式)~9:00-(展望岩コース)-烏帽子岳頂上11:20~12:50-(大岩コース)-登山口14:50~15:00=大垣

 養老郡上石津町が大垣市と合併して今年が10年目。当時の小川町長が当会の山岸副会長(当時、現相談役)に烏帽子岳登山道開設の協力を依頼されて、理事会に上程されたのが始まりである。当時は、かつて養鱒場があった近くから取り付く関西電力の送電線見廻りルートのみが登山道として併用されていた。このルートは現在もあるが展望等に難があり、現在の登山口である細野集落から取り付くということで調査に入った。

 最初は上流へ登った所にある丸木橋を渡り、谷筋を詰めて現在の第二展望台の所で尾根に出るコースで開設作業に入った。ところがその年の9月に時山集落に大災害をもたらした集中豪雨は、丸木橋を流し去り、谷筋は流木や土砂で埋められてしまった。再調査の結果、現在の尾根ルートは豪雨にも影響なくメンテナンスも含め最上のコースとして決定した。その後、地元の人に当会のメンバーも含め300名超の手によって、立派に登山道が完成した。登山口には大垣市が水洗付きトイレを設置し、当会の井上会長(当時、現名誉会長)からもあずまやが寄贈されて、現在のように立派に整えられたのである。

 前置きが長くなったが、本日は「時まちづくり委員会」の手配により例年通り山開き式が行われる予定である。当会もその日に合わせて山行企画を組み入れ、参加した。厳かな式が行われ、地元はもちろん関西の大学生も含め40名近い人が参列した。絶好の登山日和となり出発。幾度となく足を運んだ所とはいえ、その時々の風情に期待が膨らむ。獣害対策とはいえ、扉の開け閉めは興ざめだが、フェンスの中に入れてもらう。登山道には常緑樹が多く、尾根を渡る風は心地よく体の芯までリラックスしてくる。各展望ポイントも伸びた樹木が整備されており見通し良く、その都度気持ちが高ぶってくる。カタクリはシーズンが過ぎたのか葉のみが散見されるが、以前に比べると少なくなったように思え残念。

 やがて大岩コースとの分岐に立つ。展望岩コースへと進むが、屈曲点の前半後半とも傾斜が強く、また登山道の上部下部とも樹木が少なく開設当初よりの崩壊の危惧が現在も残ったままである。展望岩では満開のシャクナゲが出迎えてくれて、歓声が上がる。ここからの直登はきついが一歩一歩。頂上直下には又々素敵なプレゼント。蕾をびっしり付けたシロヤシオが数輪の花を咲かせていて、久し振りの感激に浸ることが出来た。

 昼食後は登山者の情報を元に、見廻りルートのシャクナゲを見物。下山ルート(大岩ルート)でも屈曲ポイントから大岩にかけてのシャクナゲ、シャクナゲに大満足。足元にはイワウチワが可憐な花を咲かせており、10年来で初めての素晴らしい日に巡り合うことが出来た。最後に、当会が途中より手を引いた後も、地元「時まちづくり委員会」の皆様方のご尽力により、登山道が維持されていることに感謝の念を禁じえません。

コメント