大垣山岳協会

奥三界岳 2014.10.26

奥三界岳

月報「わっぱ」 2014年11月(No.396)

【 一般山行 】 奥三界岳 ( 1180.5m Ⅲ△ ) 後藤 友子

  • 日程:2014年10月26日(日)
  • 参加者:L.後藤友、SL.佐竹良、丹生統、高見眞、鈴木正、古林定、竹森せ、衣斐剛、杉本眞、平木勤、柴田悦、藤森ふ、林旬子、後藤正、桐山美、田中善
  • 行程:大垣5:00=中津川IC=国道19号=夕森公園=丸野林道ゲート8:00-銅穴の滝分岐-山道取り付き10:00-奥三界岳11:35~12:30-丸野林道ゲート15:40=大垣19:00
  • 地理院地図 2.5万図:奧三界山

 奥三界岳の南にある三界山の「三界」は旧川上村、旧付知町、旧福岡町に当たるという。だが、奧三界岳は三界ならぬ四界(岐阜県川上村、付知町、長野県南木曾町、大桑村)だと「ぎふ百山」は解説している。

 阿寺山系には登山道のある山は少ないが、この山は古くから登山道が整備されていて比較的登りやすい。山域は川上国有林として手厚い森林管理が継続されてきたためでもあろう。

 まだ真っ暗な大垣を出発、今回は昔森林鉄道が走っていた丸野林道を進み、1053mの三角点のすぐ北側にあるゲート前に駐車。ここから整備された林道をひたすら歩く。

 正規の登山ルートの銅穴の滝からの道が合流する地点まで1時間、先頭のペースが速くて汗が出る。ここから先、深い川上川源流イセ谷の向こう側の県境尾根の山肌にすばらしい紅葉の絵模様。ヒノキ林の濃緑を背景にして赤黄の錦がさえる。曇り空で谷間がやや暗いのは残念だったが、それでも単調な林道歩きの励みになった。

 西部劇に出てくる様な木製の橋と昇竜の滝が見え出す(写真①)と林道の分岐が近い。右に夕森田立林道を見送り、反転する木橋を渡ると、林道は完全に廃道同然の荒れ放題。間もなく、壊れかけたプレハブ小屋に着いた。ここが林道(廃道)の終点だ。ヒノキを植林したばかりの20年ほど前には、鹿除けの木製の2つの扉を開いて登ったものだが、今はない。しかしヒノキの生育はあまりよくないようだ。ササ原に負けているのだろうか。

写真①

 やがて、明るく開けてイセ谷源流に出た。20年前に登った時はまぶしいくらいに真っ白な岩が重なっていた覚えがあるが、今は茶色い岩だらけ。水が流れている中をガラガラの岩を乗り越えると水は消えて長野県境尾根の木曽五木の森に入っていく。道は落ち葉でふかふかのじゅうたんのようだ。だが、底なし沼のような場所が現われて足を捕られる人達が続出、悲鳴があがった。後で知ったが、ここが大蛇伝説のもととなったと思われる鏡池の地だという。池は埋まり沼と化し、やがて消えようとしている。途中で雨が降り出した。

 頂上の展望ヤグラに登るが全く視界はない(写真②)。御嶽山の噴煙も見えず、雨は降り続け、三角点からわずかに戻ったヒノキの木の下で雨をさけながらの昼食。下りは林道にでたところで雨はあがった。紅葉を横目で見ながら長い林道を歩き続けて車にもどった。

写真②
<ルート図>

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