大垣山岳協会

金草岳 2013.09.01

白倉岳

月報「わっぱ」 2013年10月(No.383)

【 一般山行 】 金草岳 ( 1227.1m Ⅱ△ ) 桐山 美代子

  • 日程:2013年9月1日(日)
  • 参加者:L.丹生統、後藤友、桐山美、米山多、犬飼芳、古林定、成瀬八、百瀬み、和田尚、藤森ふ
  • 行程:大垣6:30=冠山峠8:20-布滝(ぬのたる)ノ頭8:40-桧尾峠9:25-白倉山10:35-金草岳10:50~11:30-桧尾峠12:30-布滝ノ頭13:20-冠山峠14:25=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:古木

 このコースは会の山行として過去2,3年間に4回計画され、いずれも天候や土砂崩れに阻まれて今回5度目の計画。金草岳に尾根と沢の2コースで登る計画だったが、沢コースは天候不順のため、別の沢に変更したと連絡が入った。我々尾根組は予定を変えずに、冠山峠に着く。小雨が降りそうな気配なので、カッパを着て歩き出した。斜面の細い道を進むと立派なブナの木が目に付く。布滝ノ頭に出ると、雨が止み暑さが激しいのでカッパを脱いだ。足下の草は良く茂っているが道はしっかり踏み固められて明確だ。金水引草やホツツジ、オオカメノキの赤い実の房が目を引く。

 桧尾峠998mに着くと、丹生さんから、江戸後期(1800年頃)福井県池田町側に向けての通行路として開かれたこと、冬季になると冠峠(冠山よりも東の尾根上にあった)よりも登りやすく、旧徳山村の人達がよく利用した、と教わった。さらに戦争直後まで毎夏、福井・鯖江の真宗誠照寺派・西福寺の寺僧たちが信徒の多い徳山各地を巡回後、この峠を越えて鯖江に帰ったという史実に思いを巡らせた。

 斜面にホツツジの群落が広がっている。ちょっと珍しかったのはカライトソウ。ブナの幼木に実が付いている姿、空にはイワツバメの群れ、少し大柄なアマツバメもいた。(写真は東尾根からの金草岳)頂上直前の平らな所で一服、はるか南方に白く雪渓のように徳山ダムの湖面が見える。眼下の谷向こうの山斜面には廃道となった旧ソバコマタ林道が草に覆われて残っているのが見られた。最後の急登の末、登頂。5度目の挑戦でようやく頂上を極めた私に万歳の指名があり万歳三唱。

東尾根からの金草岳

 視界もまあまあで昼食に入ったが、不幸にも強い雨が降り始め、そそくさとカッパを着け下山開始。雨は止まず景色も隠れてひたすら下った。ブナの巨木の林を過ぎ、木地師が刻んだと言われる木の地蔵尊にお礼の祈りを捧げ登山口へ帰着した。

<ルート図>

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