大垣山岳協会

大白木山 ~ 高屋山 2012.06.24

大白木山

月報「わっぱ」 2012年7月(No.368)

【 月例山行 】 大白木山 (1234.5m Ⅱ△ )、高屋山 (1136.1m Ⅲ△ ) 後藤 正雄

  • 日程:2012年6月24日(日)
  • 参加者:近藤初、佐竹良、丹生統、小倉幹、藤井利、古林定、衣斐剛、杉本眞、桐山美、柴田悦、馬場昭、小林和、霜田光、林旬子、小倉厚、山田哲、小川弥、後藤正
  • 行程:大垣5:00=樽見駅前=折越峠駐車地6:30~7:20-大白木山山頂9:20~9:45-高屋山12:45~13:30-越波集落15:10~16:00=大垣17:00
  • 地理院地図 2.5万図:下大須・能郷

 大白木山はその標高1234.5mが数字の1~5まで順に並ぶという希少価値もあり、地形図には山名はないが、知名度の高い山らしい。高屋山も結構よく登られている山だが、両山の間の尾根に道はないようで、歩いた記録は少ない。特に無雪期はやぶの程度が不安だが、それだけに両山縦走は魅力的だ。

 根尾東谷川の最北集落の上大須と根尾西谷川の最北集落の越波を結ぶ折越林道を進み、折越峠のすぐ西側に大白木山の登山口があった。岐阜と福井県大野を結ぶ国道157号は根尾能郷先で長い間通行止めが続くが、折越林道はその迂回路となっていて、こんな山奥でも車の往来が多い。下山先の越波に車を回送した仲間を待って、鉄パイプの手すり付きの階段を登り始めた。空に白い雲が流れるが、まずまずの好天だ。

 南に延びる小さな尾根をぐんぐん登る。登山道の崩壊カ所もあり慎重に通り過ぎる。高度を上げると、右手側の視界が開け能郷白山や屏風山、さらに背後には白山主峰の姿が現れた。

 中電の鉄塔巡視路の標識を右に折れ。降下した後、なだらかな道が続く。心が浮き立つような新緑の中を進む。背後が開けて、眼下に上大須ダム、遠くは御嶽山、恵那山も見える。東尾根の急坂を越えると大白木山の山頂だった。三角点と大きな反射板があった。

 高屋山への北西尾根には、やはり踏み跡はなかった。テープ類も見なかった。わずかな獣道を辿って、ささやぶの海の中を泳ぎ進む。緩やかな楽な尾根道という期待は吹き飛んだ。やぶの中は無風。蒸し暑さが体にこたえる(写真①)。でも楽しみもあった。ささの合間にエビネをはじめ可憐な花々が数多く咲いていた。ブナ、シロモジ、クロモジの木々もあったが、大木はなかった。この山域も広葉樹林皆伐の歴史を通過したのだろう。

写真①

 高屋山まで3分の1を残す1139mピークを過ぎた頃から獣道さえもなくなり、野ブドウの蔓も出てきた。先頭で鉈を振る仲間の悲鳴が聞こえそうである。前方の見通しのきかないやぶの中で、進むべき方向を探すのに苦労する。

 最後の急登やぶを突破して高屋山山頂へ到着。万歳三唱で登頂を祝う。三等三角点のある山頂は、展望はないもののブナ林の新緑が気持ちがよい。

 下山では急な道が続く。滑らないように慎重に足を運ぶ。踏み跡、赤テープがわずかにあるものの、道はかなりわかりづらかった。杉の人工林内に入り、はっきりとした道が現れた。群生するコアジサイの花が迎えてくれた。林道手前の流れで、水を飲み顔を洗った。冷たくて、気持ちよかった。

<ルート図>

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