大垣山岳協会

池ケ原湿原 丸山、点名・長尾 2012.05.09

丸山

月報「わっぱ」 2012年6月(No.367)

【 週日山行 】 点名・長尾 ( 1222.3m Ⅱ△ )、丸山 ( 1013m △なし ) 村田 正春

  • 日程:2012年5月9日(水)
  • 参加者:村田正、棚瀬慶、小倉繁、清水き、竹森せ、岩田嘉、米山多、森範宏、大城幸、大野益、加藤冨、犬飼芳、大杉す、在間琇、井上真、田尾智
  • 行程:大垣5:55=岐阜各務原IC=飛騨清見IC=国道360号=種蔵=池ケ原湿原=向洞林道=林道分岐9:13~9:33-林道終点9:58-長尾10:56~11:05-向洞林道分岐12:29=池ケ原湿原駐車場12:46~13:24-丸山14:00~10-湿原駐車場14:20~41=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:打保

 咲き競う山すその花々を愛でながら歩く。登山者にとって5月初旬は心ときめく季節だ。そこで、今月は奥飛騨、池ケ原湿原のミズバショウを仲間に見てもらおうと、湿原の中の丸山を選んだ。

 車で約3時間掛けて湿原駐車場に着いたが、素通りし林道を進んだ。短時間で登れる丸山だけでは物足りないので、まず近くのやぶ山、長尾(点名)に登ることにする。

 間もなく現れた向洞林道を700mほど進んで、林道分岐から歩き出した。林道終点でやぶこぎに邪魔となるストックをデポして道なきやぶに入る。尾根筋に作秋登った際に付けたピンクのテープを目印に登る。やぶは薄く、斜面はなだらか。直径1m近いブナの大木たちの芽吹きを仰ぎ、足元に群生するイワウチワの淡紅色の花々に目を奪われた。

 やがて、ぽつり、ぽつりと雨が降り始めた。小雨のなかを、ネマガリダケに覆われた長尾の山頂に着いた。小さく切り開かれた三角点は展望が悪く、すぐ下山を開始した。一度、コースを見逃したが、引き返し往路に戻り林道終点に戻った。湿原駐車場に移動して、この山行のメインディッシュ、湿原の花巡りだ。

 駐車場には他に誰もいない。雨もやんで、遅めの昼食の後、湿原に向かった。シラカバ林を抜けると、ミズバショウの清楚な花が数知れず散らばっていた。白い絵の具を流したようだ。リュウキンカの黄色も筋状に伸びていた。花々は丁度見ごろだった。

 約6㌶の池ケ原湿原は標高960~980mにある。飛騨数河流葉県立自然公園内にあり、県の天然記念物。30~40万株のミズバショウが自生している。流れにはイワナの姿も見られた。湿原内の木道を進み、山際の遊歩道に移るとキクザキイチゲの白い花も咲き競っていた。遊歩道の途中からやぶを数分進むと丸山らしいゆるい頂に着いた(写真①)。山頂を示す文物はなにもない。「立派な東屋があり、なかなかの展望である」という山行記録を読んだことがあるが、その残骸らしいものが草原の中に埋もれていた。眺望もなかった。

写真①
<ルート図>

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