大垣山岳協会

平家伝説の名峰 剣山 2023.10.22

剣山

【 個人山行 】
瓶ヶ森( 1896.5m Ⅱ△ )、石鎚山( 1982m △点無し )、剣山( 1955m Ⅰ△ )、次郎笈( 1930m Ⅳ△ )
ST

  • 日程:2023年10月20日~22日(金~土)
  • 参加者: HY、ST、他2名
  • 行程:
    10月22日 美馬市宿泊地出発6:10=見ノ越駐車場6:45→剣神社7:15→西島駅8:00→剣山山頂8:50→剣山発8:55→三嶺分岐9:30→次郎笈9:55-10:30→見ノ越分岐11:20→西島駅12:00→見ノ越駐車場12:35→美濃国分寺19:20
  • 地理院地図 2.5万図:剣山

 美濃国分寺に午前3時に集合し関ケ原ICから新名神~山陽自動車道~瀬戸自動車道~高松~松山~いよ西条~瓶の森林道は悪天候で濃いガスに覆われて前方の車が見え難くい道路を走り11時に瓶ヶ森駐車場に到着した。四国遠征の計画書ではⅠ等からⅣ等△点を巡る山行であったが、Ⅲ等△点がある伊予富士は時間の関係で無理な事がわかり残念ながら山を見るだけになった。

 今回の記録はその内、剣山と次郎笈のみをまとめた。

見ノ越駐車場は6時半時点で満車

 剣山は徳島県にある西日本第2位の高峰で平家伝説の残る名峰だ。登山口で空を見上げると真っ青な秋晴れで、まさに登山日よりである。

 準備をして剣神社の石階段を登る。参拝をして境内から登山口に入る途中に朝ドラの(らんまん)で話題になったキレンゲショウマの花を形どった手水鉢があった。山腹を巻くようにしてブナ林と針葉樹林と笹の緩やかな登山道を登る。

簡易トンネルの上はリフトが試運転していた

 左手にリフトを眺めながら、整備された道を進むと次から次へと途切れる事なく登山者が登ってきた。年齢層は若い人から高齢者まで多い。例えるなら岐阜の金華山のような賑わいだった。

高校性や大学生の集団は何組も登ってきた

 学生達は仲間と楽しく語らいながら本当に楽しそうだ。周りには針葉樹林の大木と葉が黄葉したブナの木、カエデの橙色、真っ赤なナナカマドの実も山を彩り脇には緑の濃い笹が生い茂げる道を行くと西島神社に着いた。

 西島神社を過ぎると山頂が見え頂上付近は霧氷が白く輝いていた。左側には西島リフト駅が見えて程なく標高1750mの西島駅に到着した。ここからは3本の登山コースがあるが、展望が良く最短で登れる尾根コースを進んだ。

  西島駅に到着した。リフトから上がってくる人と見ノ越から登ってくる人で賑わっていた。

西島駅からは展望が開け遥か遠くの稜線が続く

 笹に覆われた斜面の間を上がって行くと丸笹山と帰りに通る国道438号線が見えた。尾根コースは急坂が続くが気温が低いせいか余り汗もかかない。山頂付近は霧氷が残っているかもしれないと期待した。坂を登り切った所に出ると笹原の間に朽ち枯れた樹木もありその中に刀掛の松という看板があった。

 伝説では安徳天皇が剣山に登る途中に従者を気遣い、宝剣を松の枝に掛けて汗を拭くよう言葉をかけられたという事からそう呼ぶようになったそうだ。

 ここから登山道が三つに分かれ直進は尾根伝い、右は大剣神社、左は修験道と分かれているが、最短の尾根コースを登った。

広葉樹林の紅葉が綺麗な登山道

 笹原を登りつめると山頂付近には期待した霧氷が現れた。石鎚山に続き2回目の霧氷に感激。

 山頂下の土産物店の間の御社をくぐるとここは既に頂上の一角で平家の馬場と呼ばれるなだらかな草原に着いた。

 植生保護の為の木道を進むと一等三角点のある剣山山頂に到着した。ここからは次郎笈や三嶺山の山々が実に素晴らしかった。

剣山山頂の一等三角点は締め縄がしてあり触ることはできない

 標高1955mの山頂から次郎笈へは登山道をいったん200mほど下り、また登り返さなければならない。登山者がまるで蟻の行列のように続き登る人や下山する人で思うように進めなかった。三嶺分岐からは一気に急登になるが、樹木の枝にはエビの尻尾が付き白い氷の花が咲いているようであった。

次郎笈の山肌は紅葉で彩られていた
斜面一面の氷の花は光があたり輝いていた

 急登を登りきると道は平になりⅣ等△点のある次郎笈に到着した。ここから昨日登った石鎚山が西に見えるはずだが、遠くてはっきりとはわからなかった。休憩をしていると何か異様な音に気がついた。何と登山者が大勢の人がいる所でドローンを飛ばしていた。まったく迷惑だ。ドローンと一緒に早く去ってほしいと思った。

次郎笈にあるⅣ等三角点
四国では3番目に高い山次郎笈

 空気が澄んでいるせいか空高く四国の山々がみわたせた。下山は見ノ越分岐から大剣神社方向に向かい剣のような尖った岩を眺め、もみじの絨毯の道と周囲の山々は木々が紅葉しまるで織物の様な色の景色であった。

大剣神社の御神体の岩
標高1390m付近の紅葉

 晩秋を楽しみしながら駐車場に着いた。着いてびっくりしたのだが、道路の路側帯には車が何十台と停めてあり路側帯を通り抜けるのも大変であった。山沿いの狭くて長い国道を通り抜け高速に入るまでの運転は緊張の連続だったと思う。美濃国分寺まで運転をしてくださったH氏とT女史に感謝でした。お疲れ様でした。

<ルート図>

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