大垣山岳協会

令和5年、第15回岐阜県民スポーツ大会・山岳競技 2023.09.09-10

大仏山

【 月例山行・県民スポーツ大会 】 本城山 ( 423m △なし ) NT

 令和5年、第15回岐阜県民スポーツ大会山岳競技は関市富之保で9月9、10日の2日にわたって開催された。今年は直前に台風7号の襲来によって山岳マラソンコースが寸断され距離を短縮して行われた。大垣市はT選手、M選手、O選手が力走健闘した。順位発表は例年通り集団登山後の閉会式であり、結果は審判団以外は誰も知らず和やかに懇親山行へ出発した。(TOP写真は実年齢より20歳若い年代別39歳以下の部で力走するT選手)

  • 日程:令和5(2023)年9月10日~11日(土、日) 晴れ
  • 参加者(大垣市):L.NT、IY、GM、SD、SK、TS、NH、MH、MT、MH、YH、YC、SL.FT、AI、TK、MY、MK、MM、(選手)OY、TT、NH
  • 行程:後述
  • 地理院地図 2.5万図:上麻生

 9月9日(土)
 関市富之保八滝ウッディランドキャンプ場で受付を済ませた。今年は宿泊施設がバンガローであった。嘗て前夜祭は賑やかであったがコロナも未だ終息しておらず山岳会毎の親睦会となり他会への訪問は少なかったようだ。それでも懐かしい顔に出会うと若い頃を思い出し手を握りあって旧交を温めた。

 9月10日(日)
 午前7時30分、第14回大会優勝の高山市からO岳連会長にカップを返還し第15回の開催が宣言された。今年度は中濃担当で関山岳会、美濃山岳会、各務ヶ原山岳会、T・M・Bの会員の方々のお骨折りで開催された。

 コロナで2年の中断を経て昨年は自粛ムードの中での開催であった。岳連事務局発表では今年は116名の参加で徐々にコロナ前に戻りつつあるようだ。

 その後、八滝ウッディランド敷地内のコースで競技が行われる為大垣市は選手を除く17名が要所に分かれてスタートの合図を待った。開会式終了から1時間、競技準備が長く選手も応援団も少し待ちくたびれた。それでもスタートの合図とともにすごい勢いで飛び出す選手たち、3番手に大垣市のM選手がいる。

 山岳マラソン競技終了後は日龍峯寺(高沢観音)へ移動した。だが、100名以上の人が一斉に車で移動するのであるから最初と最後ではかなりの時間差が生じた。特に大垣のメンバーは5台に分かれていたので全車が駐車場へ揃うのに時間を要してしまった。全員が揃ったのを確認して出発した時には相当後方で先頭のリーダーの顔は一度も拝めず、注意事項等あったのかも知らず他会の後ろを追っかけるだけとなっていた。

<ルート図>

 清水寺の舞台を思わせる日龍峯寺本堂の木階段を登った。鎌倉尼将軍政子の寄進によって建立されたが応仁の乱で焼失したようで現存建物は寛文10年の建立だそうだ。

 本堂内は混雑しておりメンバーの把握が難しい状態だった。山道へ入り人数をチェックすると3人足りない、やっと全員が確認出来た頃はほとんど最後方となっていた。最後尾の担当山岳会には追いかけられまいと頑張って登った。

 高沢山を過ぎると尾根の北側の眺望が開けて雪のない黒い白山が見えていた。その尾根は西へ向かい岩場から徐々に高度を下げていった。

 美濃市口野々から見坂峠を越えて日龍峯寺まで三十三体の観音地蔵が古道に安置されているようだ。製作年代は文化から安政の時代だという。

 尾根の南斜面が伐採されて古道からの見晴らしが確保されていた。関市制作の看板には御在所等鈴鹿の山や四日市の展望図が描かれていたが確認は出来なかった。

 この夏の7月に訪れた折りに三等三角点・大仏の石柱は反射板の高い柵に遮られているのは確認済みである。今回は立ち止まらずスル―した。

 大仏山から下った所に富士山、立山、白山の三霊場碑が有った。7月の折りになかった真新しい〆縄が石碑に飾られていた。今日の県スポに合わせて新調したのだろうと思われた。

 堀切や土塁を幾つか越えて嘗て山城であった本城山へ着いたのは12時を過ぎていた。14時30分から閉会式が駐車地近くで行われるので残された時間は少なかった。到着時に大勢に占領されていた山頂下の木陰は我々が出逹する頃には担当山岳会以外は居なかった。

 閉会式の時間を気にして休憩は1度だけで下山はかなり頑張って歩いていただいた。竜神の池まで帰って来てヤレヤレ、閉会式に間に合うことが確信出来た。

 雨雲が近くに有るのか遠雷が気になる中で閉会式は予定時間通りに行われた。個人表彰から紹介すると39歳以下の部に出場のT選手は惜しくも入賞を逃がしたが実年齢58歳で若者に交じっての4位は素晴らしい大健闘で総合得点に貢献してくれました。40~59歳の部に出場したM選手も実年齢65歳でありながら3位に入賞して大健闘でした。

M選手(右端)

 60歳以上の部で2位入賞のO選手はここ3年来表彰の常連となっており大垣市の総合入賞の貢献者であります。

O選手(左端)

 総合優勝は高山市(2連覇)、2位・岐阜市、3位・大垣市であった。残念であるが昨年失った優勝カップの奪還はならなかった。しかし、2位岐阜市との差は僅か1点であった。

左から 岐阜市(2位)、高山市(1位)、大垣市(3位)

 担当の関山岳会、美濃山岳会、各務ヶ原山岳会、T・M・Bの役員・会員の皆様お世話になりました。お骨折りに感謝いたします。

 令和6年、第16回は東濃担当で中津川山岳会、多治見山岳会が担当と決まっている。競技はロゲイニングを予定しているようで岳連と内容の協議に入るようである。初めて聞く競技名に戸惑いはあるが対応できるように取り組みたいと思う。

 雷の音が近くで聞こえだして慌ただしく閉会式を終えた。駐車場への帰り道すがら来年も合おうと大先輩のS氏に声を掛けられ1年後の再開を約束した、他にも県スポでしか会えな旧友がいたのだが雨を気にして歩を早めた。

 県民スポーツ大会は市民登山、定時総会と並ぶ当会の重要行事であり数年後には我が会も幹事を担わねばならない。岐阜県岳連の傘下団体が集う数少ないイベントで有り多くの会員に参加していただきノーハウを磨いていただきたい。

 また県スポーツ大会成績は次年度体連から支給される強化費に直結し、会費だけでは賄えない会運営の貴重な資金となっている。会員には協力・理解をお願いしたい。

 この頃遭難事故の多発がテレビや新聞を賑わしている。技術や知識を磨き岩や雪、突然の気象変化にも対応できる人材育成は山岳会の重要な使命である。また社会や組織の一員として協調できる人材を育てることも大事である。我々は先輩の教えを受けて今日が有る。次はそれを後輩へ、順送りのサイクルを回すことが大事である。完


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