【 個人山行 】 五蛇池山 ( 1148m Ⅲ等三角点 ) 清水 友子
- 日程:2022年12月11日(日)小雨時々霙
- 参加者:清水友、他3名
- 行程:坂内広瀬集落から砂防堰堤駐車点6:15-林道終点8:15-五蛇池山頂上10:40~11:06-駐車点14:40
- 地理院地図 2.5万図:美濃広瀬
五蛇池山は数年前に林道終点までは行ったのだが、そこから地図をみても道が全く分からなく、登るのを諦め早々に撤退した山である。中途半端に終わり気になっていた。今、登らなかったらもうチャンスは無いと思い山友に相談したら快く登る承諾を得た。しかしこの日は北陸方面は天候が悪く雨の予報が出ていた。
12月は蛭やマダニ、スズメバチもいなく、藪も葉が落ちて視界は良好だが日没が一年で一番早い。全行程はおよそ8時間はかかりそうなので、坂内広瀬から入った大谷川沿いの砂防堰堤建設現場付近に朝6時に駐車をした。
予報では7時頃から雨予報なのであらかじめ雨具を着て出発した。
ここから右手の大谷林道に入る。蕎麦粒山へはこちらからという看板はあるのだが、五蛇池山への案内看板は無かった。暗闇の中をヘッドランプをつけて出発した。
林道とは名ばかりで入ってすぐに所々崩れ落ちていた。細い樹々が生え放題の廃道を進むと土砂崩れで林道が崩壊し、傍にトラロープが張ってある場所があった。前日の雨で地面はゆるんでいる。そこを高巻きにして木の幹とロープを掴みながら慎重に歩いた。やはり天気予報通りに7時頃小雨が降り始めた。
林道も終点になると沢が流れ辺りは明るい。地図とGPSで確認しながら左岸から右岸に渡る地点を確認して渡渉をし沢を詰めて行く。ここがルートかと思ったら、どうも違うの繰り返しで岩を巻いたりしながらめざす稜線を探す。
山友は何度も登頂しているのでルートは分かっているのであるが、あまり口を出さない。地図をみても道がなく分からない。何ともならなくなると、前に出てこっちの方向ではないかと歩いてくれる。
雨で谷筋からは水が流れ落ち、まるで沢登りのような感じで激登りが始まった。這うようにして沢をよじ登っり小さく巻いたりの連続。稜線は見えているのに中々つかない。
ようやく尾根にたどり着くが、どうもここは五蛇峠ではない。
最後まで谷を登り詰めたせいか蕎麦粒山と五蛇池山の分岐を通り過ぎてどうやら最短距離で登ってしまったようだ。天気が良ければ西方向に蕎麦粒山が見えるのだが、ガスで全く展望はない。
鞍部からは二重稜線になっていて溝状の窪みを行くと五蛇池山の山名の由来にもなった池があった。雨乞いの為の竜神が祀られていたそうだ。
池は積雪で埋もれていた。藪を漕いで進むとまた池があった。名前の通り五つあると思うのだが、辺りはガスで覆われて分からない。見あげると五蛇池山の頂上がみえた。
ここから、霙が降ってきて寒い。積雪も増し、ますます藪は濃くなり、石楠花の大木と格闘しながら山頂に到着した。
山頂は藪に囲まれて展望はないけれども、あたりは一面に白銀の世界であった。積雪はよく分からないが10㎝か場所によっては20㎝位は積もっていると思う。まだ身体が寒さに慣れていないのだろう。寒くて衣服調整をし早々に食事を終えた。
下りも藪を漕いで蕎麦粒山の分岐である五蛇池峠に着いた。
下山もまた道が分からない。地図どおりに不明瞭な笹藪を潜って行くか、それとも谷を下っていくか相談した。谷ルートのほうが、安全ではないかということになり、登ってきた谷とは違う谷を下った。
登りは小雨が降り景色を眺める余裕もなかったが、林道を歩いていると余裕も出てきた。傍らには大きな落差もある滝が幾つもありそこから流れ出る水は実に綺麗であった。天気は終始小雨が降り続いた山行だったが雨に濡れたブナの大木など全くの手つかずの自然は美しい。
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