大垣山岳協会

鷲ヶ岳 2022.02.13

鷲ヶ岳

月報「わっぱ」 2022年3月(No.484)

【 初級冬山講習 】 鷲ヶ岳 ( 1671.5m Ⅲ△ ) 山本 知登勢

  • 日程:2022年2月13日(日)(晴れ)
  • 参加者:CL.西村洋、SL.丹生統、大谷早、加藤美、後藤正、清水満、田中恵、藤野一、宮澤健、村田美、山本知
  • 行程:中之江駐車場5:00=岐阜各務原IC=高鷲IC=鷲ヶ岳スキー場第2駐車場6:45~7:00-桑ヶ洞(Ⅲ△ 1403.1m)9:10-鷲ヶ岳11:20~12:10-駐車場15:15~15:30=中之江駐車場17:30(解散)
  • 地理院地図 2.5万図:大鷲(岐阜1-1)

 三連休の最後の休みの日、鷲ヶ岳にて初級冬山講習が行われました。郡上市と高山市にまたがる飛騨高地南部の山で、日本三百名山・ぎふ百山の1つに選定されています。

 山名の由来は「1221年7月、順徳天皇の勅命を受けた藤原頼保公が、山に棲む大鷲を退治し子鷲を献上した」という鷲見大鑑の伝説によるものです。中間地点の一服平(点名・一ぷく平Ⅳ△ 1460.4m)に藤原頼保の顕影堂が建てられています。

 この一帯はスキー場やゴルフ場、山岳リゾートとしても有名です。今回のコースは半分が鷲ヶ岳スキー場のゲレンデ沿いの歩行です。

 3台の車に乗り合わせ中之江駐車場を出発。岐阜各務原ICから東海北陸自動車道に乗りました。高鷲ICで降り一般道路を走り、鷲ヶ岳スキー場の第2駐車場に到着です。

 駐車場より下った池の前でワカンを装着し、林道を進むとスキー場が見えてきました。ここからトップを交代しながら、スキー客の邪魔にならないようにコース際や樹林帯を歩きます。若い人達が気持よく風を切る姿を横目に、一歩一歩ワカンを前に出す。亀になった気分です。休憩中、林の中でカモシカが不思議そうに私達を見つめる姿に癒されます。

 最上部リフト場でスキー場から離れます。少し行ったところにある桑ヶ洞の三角点は雪の下で見当たりません。そこから南東に方向を変えブナ林の中を進みます。アップダウンを繰り返しながら尾根道を進みますが、トレースがあり雪が硬いので歩きやすいです。

 周りに樹木が少なくなり立石林道に出ました。そこから尾根筋を行くと一服平のピークですが、巻いて平坦な立石林道のルートを進みます。風が強くなり衣類調整します。雪の風紋がホイップしたての生クリームのように美しい。

 木階段であろう斜面を登りきった標高1500m付近に、スノーモービルの跡があり「こんな所まで登れるのか」と驚きました。最後の傾斜が強くなる辺りでトレースが消え、足跡の主はここで諦め引き返したようです。

立石林道手前の雪原を登る

 トップの後藤さんがメンバーの安全を考え、傾斜のなるべく緩やかな樹木の中を直登します。急斜面が100mほど続きますが、皆さん逞しいです。

 山頂に着くと360度の大パノラマ。歓喜の声があがり疲れも吹き飛びます。北から反時計回りに猿ヶ馬場山から三方崩山、白山連峰、能郷白山、伊吹山。濃尾平野を挟んで中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳と続き、北アルプスの名山が一望できます。この景色を見る為に2本の足で登ったのだと、勝ち誇った満足感で胸が熱くなりました。絶景をごちそうにランチを楽しみます。

 丹生理事長より雪山でのルートファインディングの注意点を教えていただきました。
 ・裸地より樹木があるところを選ぶ
 ・斜面の傾斜が緩いところを直登する。斜度が30度以上になると雪崩が発生しやすい

 今回の山行は標高差は600m程ですが距離が長く、長時間のワカン歩行になりました。西村リーダーの「ワカンは回数をこなすのが一番」と言葉通り勉強になりました。有難うございました。

<ルート図>

地理院地図


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