大垣山岳協会

大師走、東ヶ谷山 2013.12.05

孫持山

月報「わっぱ」 2014年1月(No.386)

【 週日山行 】  孫持山(点名・大師走) ( 573.9m Ⅲ△ )、東ヶ谷山 ( 657m Ⅲ△ ) 村田 正春

  • 日程:2013年12月5日(木)
  • 参加者:L.村田正、小倉繁、竹森せ、桐山美、高橋美、森範宏、大城幸、加藤冨、馬場昭、大杉す、田中善、成瀬八、井上真、田尾智
  • 行程:大垣7:00=国道161号脇駐車地9:00-東ヶ谷山10:15~30-駐車地11:27=林道沓掛・集福寺線脇駐車地-電波中継塔12:40-大師走13:00~45-駐車地14:20~35=大垣17:30
  • 地理院地図 2.5万図:木之本、駄口

 師走山行の目標を思案しているころ、ある会員から、福井、滋賀県境尾根にある「大師走」という三角点名の山を教えられ、飛びついた。

 大垣では好天だったが、目標に近づくとどんよりとして冬空が頭上を覆った。大師走のみでは時間が余るので、まず先に同じ県境尾根にある東ヶ谷山に登ることにし、関電の送電線巡視路の入り口を探した。そこには「敦賀山友クラブ」の名が入った「東ヶ谷山登山口」の道標があった。地形図にも載っていない無名の山だが、多少は登山者の入る山らしい。

 県境稜線の鉄塔から尾根を北上、別の系列の鉄塔を越える。コナラやブナなどの落葉広葉樹の二次林は葉をすっかり落とし明るい。なだらかな道を落ち葉を踏み鳴らして快適に進んだ。北の空に上半身が雲の中の乗鞍岳が遠望できた。

 やがて、何人かの歓声が広がった。天然ナメコがびっしり密生した立木を見つけたのだ。さらに山頂までの間にナメコを付けた木を2・3本見つけた。山の評価は一気に上昇した。

 明るく開けた山頂からは曇り空で敦賀の市街や若狭の海は見えなかった。下山では見つけたナメコをどっさりザックに詰めて駐車地に戻った。

 大師走は県境尾根が北方で東に曲がった先にある。私たちも車で北から東に大きく曲がり、南下して、林道に入り県境尾根上の登山口に着いた。一帯はササ原が続き、分かりにくかったが、尾根筋に上がると微かな踏み跡が走っていた。県境尾根はスギやヒノキの人工林に覆われ薄暗い。途中の無線中継塔で一息入れた。

 道はずいぶん明瞭となり、北から上がってきた林道終点から、ササをかき分けながら踏み跡を進み細い尾根上の山頂に達した。

 この頃には天候も回復し初冬の日差しをあび、心地よい昼休みを過ごした。東南東の方向に塩津の家並みと銀色に光る琵琶湖が見えた。

 下山後、近くの山門(やまかど)湿原に立ち寄った。ミズゴケが堆積した泥炭層からなる高層湿原で、地層から2.5万年前の鹿児島の姶良カルデラ噴火による火山灰が確認されたのだそうだ。ここから西側に朝登った東ヶ谷山の姿が薄ぼんやり浮かんでいるのが見えた。

山門湿原からぼんやり見えた東ヶ谷山
<ルート図>

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