大垣山岳協会

男埵山 2013.03.17

男埵山

月報「わっぱ」 2013年4月(No.377)

【 一般山行 】 男埵山おだるやま ( 1342.4m Ⅲ△ ) 田中 善幸

  • 日程:2013年3月17日(日)
  • 参加者:L.杉本眞、丹生統、佐竹良、小倉幹、鈴木正、藤井利、藤井真、戸田松、大原和、竹森せ、小林定、後藤友、桐山美、大城幸、大橋辰、大塚花、米山多、後藤正、霜田光、衣斐剛、柴田悦、北川洋、林旬子、田中善
  • 行程:大垣6:30=羽島IC=中津川IC=国道19号=馬籠峠(790m)8:10~30-キレット9:00-主尾根合流11:10-男埵山11:40~12:45-馬籠峠14:45~15:10=中央道屏風岩PA=大垣17:00
  • 地理院地図 2.5万図:妻籠

 私は30年ほど前から、花粉症になり毎日が寝不足がちの最近だが、花粉の多いだろう山に引き寄せられてしまう。静かな山の感触、自然のすばらしさ、山頂に立ち見渡した時の爽快感。それを願って参加した。

 大垣では冷たい風が吹いていたが、馬籠峠では暖かく長袖の下着を着けてきたことを後悔した。峠のすぐ手前の駐車スペースに車を止め、その脇から長野県山口村の越県合併で今は長野岐阜県境となった尾根にとりついた。人工林内の猛烈な急登。10分ほどして先頭の誰かが「イノシシだ」と叫んだ。24人の大部隊に恐れをなしたのか、直後に低木層に逃げ込んだ。

 急な尾根の左長野県側は広葉樹の二次林、右岐阜県側はヒノキの人工林が続いている。あたりは木曽の入り口である。東濃ヒノキも有名だが、このあたりは木曽ヒノキの領域だろう。尾根は次第に狭まり、花崗岩のもろいやせ尾根が出始める。尾根が切れ落ちるキレットが2カ所。頼りないトラロープが付いていたが、いずれも距離が短く簡単に通過できた。

 尾根筋の人工林が消えて広葉樹林内に入ると、私の背丈より高いササ原の中をかき分け登る。平らな1012mピークを越し、振り返ると御岳や白山の白い峰、近くにはわずかに雪を付けた南木曾岳が認められた。

 標高約1100mで平坦な丘陵部に出るが、この当たりから尾根にはブナや天然ヒノキなどの巨木が現れる(写真)。ツガやモミなどの針葉樹の大木、朽ちて仁王立ちする黒い枯れ木の姿。一帯は国有林だが、稜線部分だけ、皆伐から逃れて原生林のまま残されたらしい。馬籠峠から割に近い位置に残された価値ある樹林といえそうだ。

 尾根を直角に曲がり、小さなコブを3つこしたやぶの中に三角点を見つけた。御岳や恵那山が間近に控えるが、木枝が邪魔してよく見えない。周りのササを少し刈り払って休む場所を確保。今回登山で我が会選定の「美濃百山」全山完登を実現した古林、後藤友、大橋の3人の音頭で万歳三唱した後、にぎやかにお昼休みをとった。

<ルート図>

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