大垣山岳協会

ミノマタ 2012.03.04

ミノマタ

月報「わっぱ」 2012年4月(No.365)

【 月例山行 】 ミノマタ ( 1100.9m Ⅲ△ ) 小倉 幹雄

  • 日程:2012年3月4日(日)
  • 参加者: 小倉幹、佐竹良、藤井利、小倉繁、近藤初、鈴木正、桑原美、後藤友、古林定、竹森せ、加藤富、高橋美、大野単、桐山美、大城幸、大杉す、百瀬み、衣斐剛,阿部育、成瀬八、馬場昭、田中善、藤森ふ、小林和、大橋辰、林旬子、外園ヤ、後藤正、霜田光、柴田悦、杉本眞、説田敏
  • 行程:大垣6:00=藤橋城駐車場7:05~30-西杉原(点名・630m)9:07-ミノマタ11:28-西杉原13:45-藤橋城駐車場14:45=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:美濃広瀬

 ミノマタへは従来、原谷の奥深くまで伸びる林道終点から直登する比較的簡単な登山コースがあったが、数年前に原谷林道が崩壊して通れなくなった。そのため、当会選定の奥美濃30山A級の中では高難度の山となった。大部隊となった参加者32人の中にはA級のうちミノマタだけを登り残す人が数人いた。

 人影もない広い藤橋城駐車場から、国道417号鶴見陸橋の下を抜け西杉原の三角点に続いている尾根に取り付く。いきなり、猛烈な急斜面。樹木を刈り払った跡を枝や根につかまり登りきると、広い伐採地の中に、プラスチックの階段が出現。これは多分、中部電力が今、建設中の徳山水力発電所に伴う送電鉄塔建設の準備なのだろう。2014年度稼働というから、間もなくこの山々に巨大な銀色の鉄塔が連なるのであろう。

 プラ階段はすぐ終わり、スギ林に入る。雪が出てくるが、ヤブは気にならない程度。西杉原のピークは木立に囲まれた狭い切り開き。三角点は1m以上ある雪の下だった。ここで、全員輪かんをつける。

 西杉原からやせた尾根を下る。稜線上の雪は適度に締まっていて、輪かんは埋ることもなく快適だ。コナラ、ブナにおおわれた尾根の前方右手に手鏡のように丸い鏡山、正面には樹間の向こうに広葉樹二次林の茶色のベールをまとったミノマタの姿が見えた。P656からP984までは急登で何カ所か痩せ尾根がある。参加者に体力、技術の差がでてきて、先行グループ、中行グループ、後行グループに分かれた。天候はまあまあで往復コースなので、この態勢で行くことにし、佐竹さんに最後尾をお願いする。

 P984から頂上までは比較的なだらかだ。頂上への稜線の南側に雪庇が出ているので、北側に避けて、雪面をトラバース気味に登りミノマタの頂上に着いた。頂上は雑木の上部が見える程度の雪に覆われていた。曇り空で眺望なし。やがて後行グループが順次登ってきた。頂上から少し下った風の少ない平坦地で全員ランチタイムをとった。休憩地点から少し下った所で遅れていた3人組に出会う。佐竹さんにフォローをお願いして、3人を見送り下る。大人数が作った堅固なトレースに乗って、西杉原まで下り、輪かんを外しているうちに本降りの雨。雨具を付けて下る。往路難儀した猛斜面の手前で国道に接続する巡視路が伸びていた。それを進むと苦もなく国道に出ることができた。

ミノマタ山頂で万歳する先行組

 ミノマタの山名は山仲間の間では古くから知られているが、地理院地形図には載っていない。地元の鶴見、杉原の人たちがそう呼んでいたのだろうが、今は住人がいなくなり確かめるのは難しい。ただ、三角点名は「三ツ又」であり、3つの尾根の交わる位置にある山の意味に間違いない。それがミノマタに転訛したか、その逆かであろう。

<ルート図>

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