大垣山岳協会

湖岸の古刹&巨岩の山・奥島山 2025.12.03

奥島山

【週日山行】奥島山(424.5m Ⅲ等△) 滋賀県近江八幡市長命寺町 NT

 本年最後の週日山行はMY.Lの下8名の参加で琵琶湖の南岸、近江八幡市長命寺町から808段の石段登って長命寺へお参り、その後に長命寺山333mを経て奥島山424mへ登った。山頂直下の展望岩からは琵琶湖西岸の比良や高島の山々を見渡し絶景に見とれた。

<ルート図>
  • 日程:2025年12月3日(水)  天候:曇り時々晴れ
  • 参加者:L.MY、OS、GY、ST、ST、TS、NT、MH
  • 行程:長命寺駐車地10:00 長命寺10:24 長命寺山10:50 奥島山11:38~12:24 長命寺駐車地13:23
  • 地理院地図2.5万図:近江八幡、沖島

 関ケ原での待ち合わせ中に雨が落ちて来た。今須峠から「寝物語の里」を越える辺りでは雨音が車の中まで聞こえて最悪だ。しかし米原から湖岸道路へ出る頃には路面が乾いて薄日が射し出した。M.Lの念力か日頃の行いの良さに感謝して、いざ長命寺の石段に向かう。

長命寺808段の名物石段であるが不揃いの段差が意外に高く太ももにグッと負担がかかる。

結界のような石門を潜った。石の階段は長い年月のせいで相当傷んだ箇所があって登り辛い。しかし、これに耐えて登り切らねば長命の御利益はおぼつかない。

下から仰いでいてこの建物が本堂と思い込んでいたが八合目駐車場で甘かった。階段はまだ上へ延びており気は萎える寸前、薄日に映えるモミジが綺麗で癒された。

一般参拝客は八合目まで車で来るようだ。此処から本堂まで未だ百段あるようだが階段の手入れが行き届いており登りやすくなった。この門を潜れば本堂広場と思っていた。

騙された、本堂広場はこれを登ってもう一度右に折れて登りきった所のようだ。本堂の屋根と赤く色づいたモミジが手招きしているが上げる一歩の足が重たい。

急傾斜の階段を登った標高250mの山腹に本堂や、護摩堂、三重の塔等々の出現にビックリ。
昭和の干拓で陸続きになったが当時は琵琶湖に浮かぶ一番大きい島で奥津島と呼ばれていた。山腹によくこれほどの伽藍を建立したものだ。

長命寺は聖徳太子による開基と伝わる。史料的には平安後期に近江源治の佐々木定綱が「三日平氏の乱」で戦死した父を弔うために三仏堂を建立し菩提寺とした。それを皮切りに本堂、釈迦堂、薬師堂、太子堂、護摩堂、宝塔、鐘楼、仁王門などを建立し伽藍が整ったようだ。

長命寺のお参りもそこそこに先ずは長命寺山333mを目指して登山道に入った。道は整備されよく踏まれていた。

よく踏まれた道と多い目印、道迷いは起きそうになかった。動物が境内に侵入するのを防止する為か有刺鉄線が寺側の斜面に張りめぐらされていた。

長命寺山到着。手作りの山名板がお迎え、残念だが此処には三角点は無い。また展望も全くない。奥島山へは一旦登山道を120m程引き返さねばならない。山頂から北に真っ直ぐ藪漕ぎすればコルで道に合うが高齢者軍団無理は禁物、引き返すことにした。

今にも倒れて来そうな朽ちたまま何とか立っているヤバイ枯れ木が道脇のあちこちに有った。道を塞いだこいつは安心、頭にだけ注意していればいい。

オオバイワカガミ(イワウチワかも?)の群生が有って春が待ち遠しい。道中、ウラジロも多かった。ムラサキシキブの紫の実とソヨゴの赤い実も印象的だった。

老体は身体が硬くなっており腰を低くして通過する動作が苦手だ。整備された道だが倒木の撤去がされておればもっと有難い。

花崗岩の大岩が途切れなく続くようになった。標高400mほどの山だが大岩を越える度に次の景色への期待が膨らんだ。

大きな岩が二つに割れている、あれが「天の岩戸」であろうか。連続する巨岩の出現に次を期待して早足になる仲間を呼び止めシャッターを押した。

もうすぐ山頂だろうと思われる所で西の景色が開けていた。覗くと岩場となって琵琶湖と西岸の比良と高島の山々が見渡せた。午後から雨予報の天気を覆し薄日が射していた。

山頂に着くと先ず祠が有ってすぐ近くに戦艦のような巨岩が二段の石垣で護られるように囲われていた。北に15mほど進むと点名・津田、Ⅲ等△標石柱が有った。

ランチタイムは巨岩前の広場に戻り過ごした。陽射しが届いて暖かい時間であった。それにしても雨予報が外れて助かった。何度も言うがリーダーの日頃の行いに感謝である。

嘗て信長が安土城の大天守から眺めたであろう西の奥島山の山塊は琵琶湖最大の島で有った。その安土山から琵琶湖へ続く浅瀬は昭和の敗戦後の食糧難や失業対策解決の手段として大規模に干拓され安土山まで陸続きとなった。干拓後は水田として米が作られていたが、その後スイカなど野菜や果物、肉牛の肥育など時代に合わせ多角化が図られた。帰りの車中からキャベツ畑やネギ畑、牛舎が眺められた。途中で寄った直売所では実に多種の野菜や果物、キノコ迄販売され新たな営農を見る事が出来た。
 米原を過ぎて関ケ原が近くなるとポツポツとフロントガラスに雨粒が着いた。やがて路面が濡れて来るほどに・・・なんとタイミングのいいこと、リーダーの見極めの判断に感謝である。完

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