大垣山岳協会

花の百名山を歩く 2023.07.17

白山

【 個人山行 】 白山 ( 2702.1m Ⅰ等三角点 ) ST

  • 日程:2023年7月17日(月・祝)
  • 参加者:ST、他2名
  • 行程:平瀬登山口4:20→大倉山7:00→室堂平9:10~9:30→御前峰10:10~10:45(昼食)→室堂平11:15→大倉山12:55→平瀬駐車場14:55
  • 地理院地図 2.5万図:白山
<ルート図>

 6月に山岳協会の企画で登った金剛堂山の山頂からは残雪の白山が美しかった。この山に登ったのはいつだったのだろうか。もう一度行きたいと思っていたら、友人からお誘いがあった。女性3人ばかりで正直、狭い平瀬道の運転が気になったがチャンスを逃すと白山は遠のく。友人と相談し前夜泊、御前峰までという計画で出発した。

 まだ薄暗い3時半頃食事をしていると駐車場に次から次へと車が入ってきた。そういえば今日は三連休の最後の日で暑さも一番だが、天気も一番良い予報がでていた。車をみると遠方が多く流石に百名山である。駐車場はほぼ満車であった。

4時を過ぎると少し明るくなってきた。

 平瀬登山口から出発し御前峰までは凡そ標高差1600mの長丁場になるので、初めは身体が登りに慣れていくようにゆっくりと行くが階段の登山道が続き堪えた。周りは段々と明るくなり東の空から日の出が始まり輝く太陽が昇ってきた。

既に暑いが太陽が昇ると一段と暑くなる。暑い一日になりそうだ。

 標高1650mを越えると少しずつ展望が開け東を眺めると大きなダケカンバの隙間から奥三方岳と三方崩山も見えたが、両座とも山の崩壊が著しい。1780mまで登ると御嶽山や乗鞍岳、穂高連峰が見渡せこの辺りから、ニッコウキスゲや キンポウゲなどの高山植物が多くなり登山道は一段と華やかになった。暑さを避けたいので涼しい内に大倉山まで高度を稼いだ。

雲海に浮かぶ御嶽山と乗鞍岳

 大倉山の山頂近くからは真っ青な空に白山の御前峰と大汝山が揃ってみえたがまだまだ先が長い。

1985m付近からみる御前峰と大汝山
斜面に広がるキヌガサソウ

 友人の計画書によると7時に2038mの大倉山に到着予定であったが、何と計画書通りに到着した。追い越され続けたが全く問題がなかった。この地点での気温は27℃もありかなり暑い。熱中症対策の為に水分補給をこまめにするが、この調子だと室堂平までに水を2?は飲んでしまいそうだ。

 大倉山避難小屋は老朽化し中に入る事は出来ない。少し傾いている感じがする。

 大倉山はそのまま通り過ぎ、避難小屋まで来て気がついたのだが、大倉山(2039m)には三等三角点があったはずだが全くわからなかった。登山道には無かったので多分ピークの笹藪の中にあったんだろうと思った。

 三角点を探す余裕は無かった。

オタカラコウとイブキトラノオ

 避難小屋を過ぎて標高2100mを過ぎた辺りから一気に急登になり暑さも加わり疲労が増す。しかし高度が上がると周囲は段々と灌木がなくなり見晴らしがよくなった。沿道にはミツバカラマツソウ、ミヤマキンパイ、イブキトラノオ、ハクサンフウロのお花畑が広がり疲れが一気に吹っ飛んでしまった。山の斜面に残る鮮やかな緑と雪渓は素晴らしい。

クルマユリ
グンナイフウロ
テガタチドリ

 登山口からようやく2280mの所にあるカンクラ雪渓展望地に着いた。目の前には御前峰が見え後少しで室堂平だ。この暑さで雪渓は斜面の一部に少し残っているだけで登山道には全く雪はなかった。南には別山が聳え続くチブリ尾根が長く伸びていた。南東には乗鞍や御嶽山、穂高連峰などの3000m級の稜線が美しい。

 カンクラ雪渓展望地から御前峰をみる。斜面にはイワギキョウが群生

イワギキョウ
乗鞍岳から穂高連峰の稜線

 標高2360m付近から道が平坦になると同時にきょうのお目当てのクロユリとハクサンコザクラ、ニッコウキスゲ、コイワカガミ、イワギキョウ、ミツバオウレンのお花畑が広がりまさに天空の別天地であった。

クロユリ
室堂平から眺める別山
ハクサンコザクラの群落が斜面を桃色に染める

 登山者で大賑わいの標高2448mの広い室堂平に到着した。御前峰に向かう登山道は人の渋滞が予測されたので軽く休憩をし大きな鳥居と神社に参拝をして山頂にむかった。途中高天原から眺めると大きな赤い室堂平の小屋はひと際目立った。

山頂に向かう登山者はアリの行列の様に長い列ができていた。

 連休とあって登る人下山する人で登山道は混雑を極めた。思いどおりに前に進めない。

御前峰からみた大汝山と剣が峰

 白山奥宮を過ぎると標高2702m一等三角点御前峰に到着した。登山口から6時間も要したが、登り切った感動は言葉では言い表せない。

登頂万歳 最高

 山頂で記念写真を撮るのにも長い行列で、並んだ前の人の写真を後ろの人が撮る暗黙の了解ができていた。山頂は座る場所も早く確保しなければ無くなってしまうほどであった。目の下にあるコバルトブルーの火口湖と大汝山を眺めながら昼食を摂り会話が弾む。休憩も充分とり気合をいれて白山を後にした。

 白山は花の百名山であった。来年は別山に挑みたい。

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