大垣山岳協会

美濃百山A級完登を目指して・雨乞棚山 2023.04.08

雨乞棚山

【 個人山行 】 雨乞棚山 ( 1391.2m Ⅲ等△ ) 中津川市付知町字追分 NT

 当会指定「美濃百山A級30山」完登に残り2山に迫ったIさんのお手伝いを雨乞棚山で行った。当日は晴天を確信していたのだが小雨と霰が降るなど寒い日であった。

  • 日程:2023年4月8日(土) 曇り時々小雨一時霰
  • 参加者:L.NT、IY、SE、MY
  • 行程:標高1030m駐車地8:58-登山口9:55-雨乞棚山山頂11:05~44-登山口12:28-駐車地13:41
  • 地理院地図 2.5万図:加子母・付知

 2014年に訪れた際にこの平六林道は随分荒れていた。あれから10年、林道はもっとひどい状態と思われた。道路が舗装から地道に代わると枯れ枝や落石も増えて不安になった。標高1030m辺りで林道に膨らみを見つけると早々に駐車して出発した。

 林道に大きな糞、熊のモノと思われるが餌のせいであろうか黒くなかった。

 約1時間の林道歩きで三差路の分岐点に到着、雨乞棚山登山口の木板標識があった。

 林道から尾根に上がると檜の植林帯なのだが尾根芯には大きなブナが3本残されており幹に落書きがあった。

 3本ともかなり大きく深く落書きされていたが古くて読み取りは難しかった。近くに山仕事の小屋跡らしき平地が残されておりヤカンや茶わんのかけら一升瓶が散乱していた。

 大垣を出る時は晴天の確信が有った。名神、中央道と眩しくてサングラスをかけて運転をした。付知町に入ると怪しくなり登山口まで来ると雨が落ちて来た。

 笹は雨粒を纏ってズボンを濡らした。最悪の日に高齢のIさんを誘ってしまったと後悔があった。それでも笹丈が低くて助かった。これ以上降らぬように心で神頼みした。

 標高1270mで上部林道に出た。林道法面の山側斜面に踏み跡が有って2014年の時にはそれを辿ったが雨を含んだ笹藪が背丈を越えている。このまま藪に突入すれば濡れネズミになるは必定、ここは遠回りだが安全を期して林道経由で山頂を目指すことにした。

 雨乞棚山の山頂直下の大きな岩がある広場で林道は終っていた。付近には落葉松の幼木が有って柔らかく可愛い芽吹きを観察した。暖かければ昼食休憩に適した広場で有った。

 林道終点から尾根に上がると切り開きが山頂に続いていた。その尾根には四角形石柱の四つ角が三角形に削られた御料局の境界石が幾つか残されていた。

 山頂にあった付知町による山名石柱、御影石を本磨き仕上げした立派なものだった。

 点名・雨乞棚、Ⅲ等△、三角点標石柱を囲んで記念写真。美濃百山A級29山登頂。この日の山頂の気温は-4℃、米粒大の霰が降る寒い日であった。手の指が悴み途中で冬用手袋に替えたが指の感覚が戻るのに相当の時間を要した。弱音を吐かぬIさんに脱帽である。

 帰りに遠山家の居城で有った木曽川右岸懸崖の苗木城跡を見学した。花崗岩のスラブ状巨岩と石垣を巧みに組み合わせた堅城は見応えがあった。因みに桜吹雪の江戸町奉行遠山の金さんは明知遠山家にあたり縁戚になるようだ。

 天守が有った花崗岩大岩の位置の柱穴を利用して展望台が造られており眼下に木曽川、中津川市街の先に恵那山が見渡せた。絶景かな。

 残るA級は「富士見台」1山となって完登が見えてきた。残されているB級を含めて今期中の達成を目標に努力していただきたい。応援団長としてはケガや病気が何より心配であるが自己に厳しいIさん心配あるまい。秋には美味しいビールで乾杯したいものだ。完

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