大垣山岳協会

初夏の山を彩るミヤマキリシマ 2022.06.02

久住山

【 個人山行 】
久住山 ( 1787m Ⅰ△)、中岳 ( 1791m △無し )、天狗ヶ城 ( 1780m △無し )
清水 友子

  • 日程:2022年6月2日 (木)
  • 参加者:清水友、他1名
  • 行程:牧の戸峠6:30→扇の鼻分岐8:10-8:38→久住分かれ小屋9:10→久住山9:56→御池10:34→中岳11:08-11:40→天狗ヶ城11:56→久住分かれ12:25→諏蛾守越13:07→諏蛾守越え13:15→大曲分岐13:49→大曲(県道)14:17→牧の戸峠14:54
  • 地理院地図 2.5万図:久住山・大船山・湯坪・久住

 梅雨入りも間地かとなった。天気の良い日を選び、今が調度見ごろのミヤマキリシマが咲く九重連山に出掛けた。牧の戸峠から沓掛山、久住山、中岳、天狗ヶ城、諏蛾守越を経て長者原に下山するコースを計画した。

 牧の戸峠登山口は早朝から登山者で賑わい満車であった。ナンバープレートを見ると近隣の県の他、私達と同様遠くのナンバーもみられた。

牧の戸峠の駐車場

 登り始めはコンクリート舗装の遊歩道であるが最初の展望地を過ぎると尾根の登山道になった。

登山口

 展望が開けツツジ科の低木であるミヤマキリシマの花も少しずつ出てきて期待できそうだ。岩場が多くなり岩を抜けている内に尾根のちょっとした高みという沓掛山の山頂に着いた。

沓掛山の山頂は大小の岩が積み重なっていた。

 ここからの展望は素晴らしくこれから登る九重の山々、北に由布岳、南に阿蘇山やそれに続く広い平原が見渡せた。雲仙も見えるということなのだがこれは分からなかった。

由布岳
阿蘇山  朝霧が出ているのは阿蘇の盆地か

 沓掛山を過ぎると一旦下った後、また緩やかな登りが続く。少しづつミヤマキリシマが増えてきた。右手の斜面は満開だ。

 左手正面に星生山を望みながら歩く。登山口で教えてもらったこのルート一番の見どころの扇が鼻に向かったが、虫が大量発生したということで残念な状態だった。

 扇ヶ鼻分岐に戻り草原のなだらかな道を進む。目の前には久住山が大きく聳えていた。

久住山 (ここからの標高差は少ないが高く見える)

 久住の分かれには無人の避難小屋があり休憩をした。北を見ると下山に使う登山道横の硫黄山からは幾筋もの噴気が立っていた。

噴気があがる硫黄山と三俣山

 ここからはガレた緩やかな坂を登り中岳への分岐を経て、尾根の南斜面に出るとミヤマキリシマが咲く素晴らしいお花畑が山肌を覆っていた。山頂に続く最後の坂を登りきると一等三角点久住山に到着した。

南斜面のピンクと緑の絨毯。

 ここでしばらく景色を楽しんだ後、九重連山最高峰中岳に向かった。中岳分岐まで戻り火口湖である御池をみながら右周りに回る。

火口湖の御池と中岳

 中岳は溶岩ドームの大きな岩が積み重なってできた山のようで岩を掴みながら登りきると二座めの1791mの中岳山頂に到着した。

坊がつる、右が大船山

 ここからは坊がつるや大船山、平治岳まで展望でき、どちらを見ても火山、火口という感じだ。ここで昼食を摂り、三座目の天狗ヶ城に向かった。地図を見ると登り10分と書いてある。確かに近くにあるが、一つ一つが独立峰なので山全体が大きくみえる。

 急な岩場をトラバースしながら1780mの天狗ヶ城に到着した。展望は最高で九重連山が一望できた。

天狗ヶ城では九重連山を一望できるビューポイント
平治岳の山頂付近はピンク色

 久住分かれまで降りたのち、火のエネルギーを放出する噴気の上がる硫黄山の麓を、諏蛾守越分岐まで一気に降りる。この登山道に入った途端登山者の数がめっきり少なくなった。

荒涼とした硫黄山の麓 一番低い所が諏蛾守越

 諏蛾守越の三俣山の登山口には有人の避難小屋が有ったそうだが、1995年の噴火で無くなり跡地に休憩場所だけが残った。

 いまでも有毒ガスが発生しているらしく硫黄山付近の登山道は立ち入り禁止のロープが張ってあった。

硫黄山

 長者原まで下り、そこからバスで牧ノ戸峠まで戻る計画だったが、バスの時刻に遅れる可能性が出てきた。計画を変更し大曲に下山することとした。

 歩きにくい溶岩の積み重なった登山道を慎重に歩き、そこから作業道や舗装された道を大曲まで下り、牧ノ戸峠まで車道を歩く。長丁場の道を周回できた達成感に満足し、無事下山できたことに感謝をした。

<ルート図>

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