大垣山岳協会

花とブナの新緑回廊・横山岳 2022.04.30

横山岳

【 個人山行 】 横山岳 ( 1131m Ⅱ△ ) 丹生 統司

 ゴールデンウィークの初日を近くの横山岳で過ごした。コエチ谷では可憐なイチリンソウの白花に足止めされ、三高尾根ではイカリソウやミツバツツジが春の陽射しに映えるのを眺めた。そして東尾根ではイワウチワのピンクの絨毯に感動し、長いブナの新緑回廊では肺が萌黄色になるほど緑を浴びた。

<ルート図>
  • 日程:2022年4月30日(土) 晴れ
  • 参加者:佐藤大、藤野一、丹生統
  • 行程:駐車地7:45-コエチ谷登山口7:50-鳥越峠8:30-横山岳10:20(東峰との中間で休憩35分) 東峰11:50-金居原分岐12:35-東峰登山口13:45-駐車地14:35
  • 地理院地図 2.5万図:美濃川上・近江川合

 立派な駐車場と施設から5分ほど引き返してコエチ谷へ入った。見やすく明瞭な道標が印象に残った。これなら道迷いはあるまい。

 イチリンソウが林道脇に群生していた、キクザキイチゲと勘違いしたが花の形状が違う。

 鳥越峠、地形図にはない林道が峠を越えて余呉町菅並側へ延びていた。陽当たりが良い平地にコンクリートの側溝が裏返してベンチ代わりに置かれていた。

 チゴユリ

 イカリソウ

 ミツバツツジ、通常赤ムラサキだが此処のは赤みが濃かった。

 ヒトリシズカ

 清流に有るはずの「ワサビ」が尾根に、なぜ?葉を1枚食してみたが、やはりワサビに間違いない。辛みが薄かったが、

 ヤマシャク

 振り返ると余呉湖と尾根を一つ隔てて琵琶湖の水面が映えていた。水上勉の小説「湖の琴」を映画化したシーンで余呉湖と琵琶湖は地下で水脈が繋がっているというロマンチックなヒロインの会話を思い出した。佐久間良子が絶世の美人だった。

 山頂が近くなると大きなブナが、

 今年2回目の横山岳山頂。何故か他パーティーの方々は立ち止まらずに東へ通過していく。三角点の有る山頂は展望もよろしくないからだろう。

 東峰への稜線はタムシバが花見頃でコシアブラの芽も旬を迎えていた。

 稜線の高みで先行者が3名休憩中であった。てっきりその高みが東峰だと思い込み我々3人の居場所があるかと聞くとギリギリとの返事に、その手前で長い休息をとった。

 東峰山頂だと思ったところは、休憩地から10分ほど行った高みであった。樹木の丈が低く展望は抜群で有った。北に三国岳から三周ヶ岳、高丸、烏帽子山が見えて背後に白山が、

 高丸と烏帽子山の背後に雪を載せた白山が見えて右の大きく黒いのは能郷白山、中央の三角錐は蕎麦粒山、その右は黒津山と天狗山である。

 東峰を過ぎるとイワウチワの群落が長いピンクの絨毯となって続いていた。

 ブナの回廊も長かった。細く若木が多いが若葉が眩しかった。

 急な坂を滑らぬように注意して下りると林道に出た。東尾根登山口であった。西に少し歩くと「夜這橋」で今日では死語に等しい言葉だ。そのような風習があったのだろう。

 駐車地は立派な施設と白線で停車位置が定められた駐車場になっていた。出発時に数台だった駐車場はソコソコ埋まり大阪ナンバーのバスも停車していた。花の名山として関西では人気の山だそうだ。完

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