月報「わっぱ」 2022年5月(No.486)
【 一般山行 】 猿ヶ馬場山 ( 1875m △なし 、1827.3m Ⅲ△ ) 田中 恵子
- 日程:2022年3月27日(日) (曇りのち晴れ)
- 参加者:L.後藤正、清水満、田中恵、丹生統、藤野一
- 行程:中之江駐車場3:30=岐阜各務原IC=(東海北陸道)=白川郷IC=村営せせらぎ公園駐車場6:10-宮谷林道出合8:35-帰雲山10:45-猿ヶ馬場山12:15~13:10-村営せせらぎ公園駐車場16:20=中之江駐車場19:10(解散)
- 地理院地図 2.5万図:鳩谷(金沢3-1)、平瀬(同3-2)
猿ヶ馬場山は天生山地の最高峰で、日本三百名山の一つであります。山頂がなだらかで広く、猿の遊び場にふさわしいことから、この名前がつけられたと言われています。登山道は無く、春先の残雪期に登るのが一般的です。
我が会も、この時期に山行の計画はありますが、近年は実施されていません。今回も週の中くらいまでの天気予報では雨模様。またもや中止かと思われましたが、週末にかけて一気に天気は回復し予定通り出発です。天気が回復し順調かと思われましたが、ひるがのSAで平木さんの車の警告灯が消えないという緊急事態に見舞われ、急遽車を1台にし、5人で白川郷へ向かうこととなりました。
駐車地から萩町合掌造り集落の中を抜けて、白川八幡神社の裏から、雪で埋まった林道に入ります。林道に入ってすぐにワカンをつけました。宮谷林道出会までは標高差約500m。前日の雨でトレースは薄くなっていましたが、豊富な雪の残る広い谷を直登して行きます。私たちを追い抜いて、スキーを担いで登っていかれる男性がいました。本来なら、平木さん中田さんもこんなふうに登っていかれただろうにと思いながら、汗だくになって登っていきます。
林道出会のあたりで斜度は一旦緩くなりますが、帰雲山の頂上を目指して林道から右手の尾根に取り付くと、帰雲山までの標高差は約380m。またしばらく急登が続きます。この辺りはブナやダケカンバの広葉樹林帯で、こんな林の中をスキーで滑り下りたらとても気持ちがいいのではなかろうかと考えながら、ひたすら歩き続けます。てんくらAの予報ではありましたが、なかなかすっきりとは晴れてきません。時折、木々の間から日差しが差し込みますが、薄曇りといった感じです。
帰雲山のピークを目指す登りの途中で、左足のワカンの爪が真横になっていると丹生さんが言ってくださいました。よく見ると爪のビスが全部取れてしまっていました。藤野さんが結束バンドを何本か持ってみえたので、応急処置をしていただき、何とか歩き続けることができました。
帰雲山のピークを過ぎると、猿ヶ馬場山の頂上へは何回かのアップダウンを繰り返して、標高が上がっていきます。山頂付近は比較的なだらかなイメージです。その頃になって、やっとお日様が顔を出しました。空にかかっていた雲は風に吹き流され、青空も徐々に見え始めます。必死で登ってきた雪道を振り返ると、まっ白な雪を被った白山、三方崩山等の山々が見えます。雪の白さと空の青さのコントラストの綺麗なこと、言葉では言い尽くせません。この先には360度の絶景が待っていると言い聞かせながら進むと、視界がぱぁっと開けました。正面には恵那山、御嶽山、乗鞍岳。そして北アルプスの名だたる山々が望めました。6時間以上もかけて登ってきた疲れもいっぺんに吹き飛びます。頂上滞在時間は30分少しでしたが、この絶景を眺めながら、しばし休憩です。
今年の冬は雪も沢山降って、例年よりは雪山に出かけるチャンスにも恵まれました。この事が多少はプラスになったのかはわかりませんが、出発も早く長丁場な山行ではありましたが、リーダー、丹生さんのおかげで頂上にたどり着くことできました。壊れたワカンのビスを付け替えて、来年の雪山に備えたいと思います。
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