大垣山岳協会

水と戯れる、乗鞍山系・長倉本谷 2021.08.01

長倉本谷(乗鞍山系)

【 個人山行 】 沢登り 乗鞍山系・長倉本谷 丹生 統司

 飛騨山岳会、JAC岐阜支部、大垣山岳協会の3団体の親睦沢登り報告である。飛騨山岳会元会長や岐阜県山岳連盟元会長の要職を歴任された木下氏から乗鞍山系。長倉本谷へのお誘いがあった。若い会員には彼の薫陶を受ける良い機会と二つ返事をした。

<ルート図>

日程: 2021年8月1日(日)晴れ
参加者: L.丹生統、後藤正、中田英、平木勤、廣瀬美、吉田千
    飛騨山岳会・木下他6名、JAC岐阜支部・矢口他4名
行程: 入渓、三ツ滝9:55-沢登り終了13:20-駐車地解散14:30
地理院地図 2.5万図:飛騨青屋

 飛騨朝日村道の駅に3山岳会が集合し木下Lより本日の参加者の紹介が行われた。その後カクレハの名所三ツ滝の駐車場に移動、沢靴や登攀具を纏い入渓すると三ツ滝をバックに記念写真を撮った。

 ルートは各々勝手に選び越えていく、やはり乗鞍山系だけあって水は冷たい。奥美濃や鈴鹿で育った我々は沢登りといえば先ず「ヒル」を気にせずにいられないがその気遣いが全く不要なのがありがたい。

 二度流れに呑まれたが三度目に登り切った。柳の枝に飛びつくカエルを思い出した。山屋は負けず嫌いが多い、諦めない気持ちが上達を早める。

 猛者が流れに挑戦、皆の注目を集めるが下半身が流され最後はあえなくギブアップ、童心に帰って真夏の水遊びを楽しんだ。

 へつりで細かいスタンスを拾う者、淡いエメラルドグリーン色の深みに誘われて下半身を浸からせ敢えて流れの只中を登ろうとする者など真夏の水遊びは楽しんだ。

 梅雨明け以後、岐阜や大垣は連日30度超えでうだるような暑さだ。日常や猛暑から解放されて水と戯れる楽しさ、女性も急流のへつりに挑戦する。

 我が会のメンバーが微妙なバランスのへつりに挑戦、既に渡り終えてアドバイスをしている他会のメンバー、遊びに興じている中で打ち解けていった。

 写真では簡単に登れそうだが意外や難しい滝が出現した。中央左から右斜上するバンドを伝うルートが有望だが上部落ち口の流れが強く越せぬと判断した。我が会の後藤君が果敢に挑戦したが・・・

 滝を越せず捲いて滝上に懸垂下降で降りた。ここで下降器具がエイト環派と確保器派に分かれた。若者は大概確保器具を使用していた。エイト環が古いというなら「肩がらみ」なんて知らないだろう。

 夏の水浴び、冷水が実に気持ちいい。ピチピチ、チャプチャプ、ランランラン鼻歌が出そう。

 皆の注目を浴びて難場を越える。旨く行けば拍手喝采、ドジを踏むと流れに呑まれ白い泡の中で鼻から水を飲み笑いを提供することになる。

 それにしてもエメラルドグリーンの綺麗な水である、しかも冷たい。何処かのエセ宗教に「乗鞍のありがたい御神水」として浄財に利用されないか心配だ。

深い!思わぬ深みにはまり、退散!ザックが浮袋になるのでここで慌てない。

 周囲の斜面はカツラやトチ、サワグルミの樹林で下草はシダ類で覆われていた。その斜面の支谷に架かる滝は青い苔を成長させており冷たい水はより美味しく感じた。

終了点が近い、先着した当会のメンバー、全員が揃うのを待つ。

 陸に上がった「カッパ」達、谷から廃林道に出て昼食休憩とした。それにしてもヒルのいないのがいい、安心して何処でも腰が下ろせる。昔は徳山にもいなかったのだが温暖化のせいだろうか、

 3年ほど前に参加した折にはJAC岐阜支部のSさんが80才を越えて年に一度、上高地から前穂を日帰り登山をしている、と言っていた。今夏は彼の顔が見られず残念で有った。Sさんは木下氏と共に私の目標である。足の不自由な私だが来夏も企画が有れば参加したいと思っている。木下Lと飛騨山岳の皆様、JAC岐阜支部の皆様本日はありがとうございました。完

ルート図


 

コメント