大垣山岳協会

飯豊山に登る 2019.08.10-14

飯豊山

【 個人山行 】 洋子&加代子の百名山登頂記 飯豊山 ( 2105m Ⅰ△ ) 丹生 統司

  • 行程:2019年8月10日(土)~14日(水)
  • 参加者:洋子ちゃん、加代子ちゃん ヤエちゃん アベちゃん タエちゃん サナエちゃん 正雄君 ゴリ
  • 地理院地図 2.5万図:飯豊山

 昨年の三角点踏査「サンノウノ高」を一緒した時今季の「飯豊山」登山を約束しメンバーもその時ほぼ決まった。洋子と加代子が二人で百名山に挑戦中なのはファックスで送られてくる計画書で知っていた。しかし今年は会の60周年事業や県岳連の全日本登山大会等でスケジュールが大変窮屈である。だが百名山最後の山が飯豊山と聞きジョンナム君と二人男気を振るって応援を決めた。ところが7月の梅雨明けを睨んで立てた計画が台風で流れ山の日とお盆休みを利用して再計画を立てた。普通は再計画となるとメンバーに事情が生じるものだが一人も欠けなかった。メンバーの強い意志を感じた。これを逃せば今季の百名山達成が絶望的なのを皆がよく承知していた。

<ルート図>
  • 8月10日(土)晴れ 三城交番19:00出発-東海北陸道各務ヶ原IC-北陸道-磐越道
  • 8月11日(日)曇り時々晴れ 磐越道津川IC-阿賀町役場(仮眠)-弥平四郎登山口6:24-上ノ越8:28-疣岩分岐10:54-疣岩山11:16-三国小屋12:04

 ナビがあるとはいえ見知らぬ地での夜の山道走行は間違いや事故のもと阿賀町役場で2時間ほど車中仮眠をとった後弥平四郎登山口に着いた。登山口の駐車場はすでに満杯で林道の膨らみに車を停めた。コースは上ノ越を経て巻岩屋、疣岩山に至る左回りを選んだが立派なブナやミズナラの巨木があった。

 疣山分岐、帰りは逆に右回りの松平峠へ下る予定だ。

 疣岩山に着くと飯豊山方向のガスが切れて残雪を谷筋に残した主稜線が見えた。

 青空が覗くと暑くなった!立派なダケカンバの木を横目にこのコブを越えると三国岳が見えるはずだ。

 ガスが切れて三国岳の山頂に小屋がくっきりと見える。疲れてはいたが今日のゴールが見えてヤレヤレ。三国小屋到着、暑さにやられて喉がガラガラ、先ずビールで乾杯!1本目はまずまず、2本目は温くて。

  • 8月12日(月)曇り時々晴れ 三国小屋4:36-切合小屋6:38-本山小屋9:04-飯豊山9:27~46御西小屋11:35-大日岳13:03~20-御西小屋14:42

 ヘッドランプを点けて出発、今日の行程の重要さは皆様ご承知、岩場もなんのその越えて行く。

 登山道には、ニッコウキスゲとアキアカネと笹ユリでなくヒメサユリ、シラネアオイ、ハクサンコザクラ等々。

シラネアオイ

  切合小屋には唯一水場がありました。

マツムシソウ

 チングルマの綿毛が夜露を受けて陽光に反射。

ハクサンシャジンとアキノキリンソウ

 飯豊山山頂が見えて感激する。

 姥権現と岩場を越えると飯豊山がぐ~んと近くなった。足下にはマツムシソウ、オヤマリンドウ、ハクサンシャジンが途切れなかった。飯豊山手前20分の所にある本山小屋と鳥居を過ぎると目の前に飯豊本峰があった。
 
 加代子さんが25年、洋子さんが10年の歳月をかけて達成した百名山完登おめでとうございます。昨日は体調不良の中を辛抱強く歩き通した気力にも敬服しました。目的意識を持つ大事さを学びました。

 他の登山者に気兼ねしての儀式を終えた飯豊山頂、それを越えて1時間20分で立派な御西小屋に到着。小屋で小休後、大日岳を往復する旨を聞くとほぼ全員が志願、気力の強さに引っ張られてついて行った。

大日岳に向かう

 飯豊山では他の登山者が多く万歳が出来なかった。ここにも1名登山者が居たが断って連峰最高峰の大日岳で思いっきり万歳をした。

 小屋に帰ると管理人が救助活動で留守であった。小屋から100mほど下った水場で冷たい岩清水を汲んで美味しいコーヒーを沸かして飲んだ。この夜は小屋のレトルトを自炊した。

  • 8月13日(火)晴れ 御西小屋4:11-飯豊山頂5:44-切合小屋8:23-三国小屋10:17-疣岩分岐11:26-松平峠12:10-弥平四郎登山口14:27

 本日もヘッドランプの助けを借りての出発だ。日の出前の飯豊山のシルエットが最高に美しかった。

 振り返るとたおやかな尾根の向こうに大日岳が随分と遠くなった。

 日の出は飯豊山の肩からあがった。今日は朝から晴天が約束されたような予感がした。昨日は登山者が多くて慌ただしい記念撮影となった。早朝の他人の居ぬ間に感激をもう一度!!

イイデリンドウ

 松平峠への急下降が始まる。峠を越えるとブナの林を行く、直射日光を避けることは出来たが長い下りだった。疣岩分岐から祓川山荘まで手持ちのガイドブックによれば2時間のコースタイムだが3時間を要した。我々もへばってはいたがガイドブックのミスを指摘する意見が多かった。やっと祓川山荘に着いたが廃業しており炭酸飲料どころか水も確保できなかった。山荘から約20分でやっと林道に出た。本日の宿は三河温泉、とにかく温泉と冷房の効いた部屋が恋しい。

 宿では両名の百名山達成祝賀会を盛大に行い冷たいビールを浴びるほど飲む予定だったが・・・宿のおかみは人の良い田舎のおばあさんで好印象だった。

  • 8月14日(水)晴れ 三河温泉8:00-磐越道三河IC-北陸道-東海北陸道-大垣

 昨夜は祝賀会を盛り上げるつもりでいたが早々と酔いつぶれて沈没し不覚にも宴会場で眠ってしまった。祝賀の腰を折ってしまい両名とメンバーにお詫び申し上げる。山では連日3時過ぎの起床だったので宿の朝はユックリしたく8時の出立をお願いした。今日は海岸線のドライブを楽しんで帰垣予定だ。

 テレビでは台風10号の報道をしていたが日本襲来前に登山を終えることが出来てついていた山行だった。百名山達成の両名には心から「おめでとう」とお喜び申し上げます。彼女たちから学ぶことも多く百名山達成の瞬間に立ち会えて感謝しています。またこの山行に同行されたヤエちゃん、アベちゃん、タエちゃん、サナエちゃん、正雄君ありがとう、いい旅でした。    記・ゴリ

ルート図

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