大垣山岳協会

今シーズン初めての山スキーを楽しむ 水後山 2018.03.25

水後山

【 個人山行 】 水後山 中田英俊

  • 日程:2018年3月25日(日)
  • 参加者:平木勤、中田英

 今シーズンに入ってからまだ一度も山スキーをしていない。そこであれこれ検討した結果、石徹白の水後山に山スキーで臨む事にした。そこで山スキーの熟達者の平木氏にその旨を伝えると、同行してくれるとの事。心強い同行者を得た。当初はウイングヒルズスキー場の東の尾根をピストンするつもりだったが、平木氏の提案でゲレンデの西方面にある尾根を辿り、蝉が岳経由で水後山を目指すルートに変更した。ウイングヒルズスキー場を通過し、カルヴィラ石徹白の案内に従い側道に入る。しばらく進んだログハウスを過ぎた所に駐車。そこから雪の詰まった沢沿いの林道からシール歩行を始める。

 久しぶりのシール歩行は気持ち良い。雪にシールが良く噛んでグリップもいい感じだ。粗林の尾根を辿っていくと斜度も上がりだす。

 やがて空が広がる辺りにさしかかると平木氏から「後ろ見てみ」の声がかかる。振り返るとそこには小白山、野伏ヶ岳、薙刀を始めとした真っ白な峰が広がっていた。

 そこからしばらくして蝉が岳に到着。ここまでトップで登らせてもらっていたのだが、平木氏にトップを交代した。とたんにスピードが上がる。あえぎながらついていこうとするが搭載されたエンジンが違う。やっとの思いで雪稜の急坂を登りきると本峰が小ピークの向こうに見えてくる。

 小ピークと本峰の間のコルはスキーを外して下降する。その後再びスキーを履いて、水後山に到着した。北東方面に鎌ヶ峰がそびえる。鎌ヶ峰のピークには二つの影がある。ゲレンデからの踏み跡の主達のようだ。ゲレンデ方面に伸びる尾根は細く、しかも急降下だ。とても滑る事など出来ない。こちらから登らなくて良かった。ここでシールを外して小ピークとのコルに下降してランチタイム。ちょうど風裏になっており、本日の陽気をいっぱいに集めた休憩地である。最高の空間でのくだらない話をしながらの時間は最高の贅沢だ。しばしの休憩後、お楽しみの滑降に入る。

 ルートは往路を嫌って、休憩地から谷に滑り降り、尾根を二つ越えたジャンクションに合流していこうという平木さんの案に賛成した。滑り出しが気持ち良い。いい感じで滑っていると、どうも目的の合流点より下の方まで下ってしまったようだ。ジャンクションまでスキーのカニ歩きの登りであえぎながらやっとのことで到着。平木さん曰く、「これも山スキーや」。確かにその通り。ここで再びシールを外して滑降に入る。このジャンクションでは、白山神社から周遊をしてこられた男性とお会いしたが、すごい人だ。しばしの会話の後滑り出す。まずは平木さんのテレマークスキーの滑降を見る。上手いもんだ。続いて私のアルペンスキーでの滑降。少々雪は腐り気味だった。

 それでも楽しい滑り。ゲレンデスキーにはない喜びがある。しばらくのツリーランの後、平木さんから「大斜面を滑ってみよう」との提案。誘われるがままついていくと、広大な雪原に出た。何でもこの雪原は伐採地で初心者が滑るにはもってこいの斜面らしい。所々雪がない箇所があるので、滑降のルートを選びながら駐車地に向かう。湿雪にスキーを取られ、何度もバランスを崩すが、どうにか林道に到着した。良き友を得て、楽しい山スキーとなった。

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