<写真:妙義山・ビビリ岩を登るG君>
【個人山行】裏妙義・丁須の頭(1057m) 群馬県安中市 HT
2022年10月、4人パーティで妙義山に登った。
その時のメンバーだったG君は先月初めにこの世を去った。
Gさんを偲びましょうと同じくメンバーだったYさんから裏妙義への遠征という提案があった。
いいアイデアだと思った。
せっかくだからその時の3人で行こうとHさんにも声をかけた。
2022年の時はG君が車を出してくれた。
こういう事を嫌がらないいい人間だった。
今回は僕が車を出した。
G君の運転した道を辿るのはなんだか懐かしかった。
宿泊も2022年と同じところにした。
施設の食事会場で前と同じような位置で宴を開いた。
不思議なことにスタッフがジョッキビールを一本多く持ってきた。
違います、と断ったが、出してしまったので飲んでください、という。
3人の席に4人分のジョッキ。
一つはG君の分と思って乾杯した。

- 日程:2025年11月9日(日) 雨のち曇り
- 参加者:L.HT、HM、他1名
- 行程:旧国民宿舎6:40ー稜線御岳コース分岐8:35ー丁須の頭9:00ー赤岩10:00ー三方境11:00ー旧国民宿舎12:00
- 地理院地図2.5万図:南軽井沢
山行当日はあいにくの天気予報。
思っていたよりも早く雨が降りそうだ。
でもせっかくここまで来たのだから行けるところまで行こうということになった。
宿泊地から碓氷峠を越えて登山口の旧国民宿舎に向かった。
旧国民宿舎には車がわずかに3台。
流石にこの天候では訪れる人も少ないのだろうか。

林道をわずかに歩いて谷沿いの登山道に入っていく。
バリエーションなのか、と勝手に思っていたが標識が多く一般道だ。

下部は道も明瞭で整備されている。

わずかに進むと左右に岩峰がそそり立ち覆いかぶさる。

ルートには鎖場も出てきて険しくなってくる。
いつしか降り始めた雨に岩が濡れるがフリクションは悪くない。

谷ぞいを進むルートはまるで沢登り気分。
沢靴でくれば良かった、という声も。

しっかり形を残した炭焼き窯。
こんな険しく深い谷中で炭を焼いていたなんてびっくり。

優しい風景の場所もあり気持ちが和む。
全体的に沢筋は明るく険谷の重苦しさはない。

簡単なボルダリングもできる。

大きな岩屋もいくつかあった。
いざとなれば雨宿りできる。
というか、実際に雨宿りしてる。
この様子に「どうする?」と尋ねると丁須の頭までは行きましょう、との答え。

巨大な岩塔を見上げる。
すごい!
この辺りから急登が続く。

まるで沢登りのつめ。
というか、実際沢の源頭部にあたる。
ずるずるの岩斜面だが鎖があるので助かる。

稜線にたどり着いた!
ここを乗っ越した向こうは断崖だった。
御岳コースの分岐点でもある。

巨大な岩峰をトラバースして巻く。

紅葉を見るにはちょうどいい時期だった。
木々の色づきが素晴らしい。

岩峰を回り込んだところに滑滝のような岩場があった。
ここを鎖を頼りに登り右にトラバースしていく。

すると丁須の頭の袂に出た。
見れば先行の二人組が降りようとしているところだった。
すれ違うようにT字岩の下まで登った。
T字岩には鎖がしてありてっぺんまで登れるのだが滑ったりしたらひとたまりもない。
今回は雨で濡れていることと風が強いことを考慮し無理はしないことにした。

てっぺんからでなくても眺めは素晴らしい。
雨で展望は諦めていたのだがここに至って雨が止み視界が良くなった。

表妙義の稜線も一望のもと。
3年前は四人であそこを歩いたのだ。

天候が芳しくないのでピストンで帰ろうと思っていたが
先行者が縦走ルートに入っていったのでそれを追うことにした。
岩綾を進んでいくとルンゼの下りとなった。
先行者がロープを出していたので我々も懸垂下降をした。
しかし、下から見れば鎖を頼りに降りられそうだった。

稜線脇の木々が目を奪い二人に遅れることしばしば。


赤岩の古い標識がたった場所から急斜面の鎖場。

そして岩壁のトラバース。
ここはあまりきつくない。

眺めのいい場所に出ると表妙義との間に雲が棚引いていい感じだった。
やがてこれが雲海へと成長した。

ここは微妙なトラバース。
掛橋と鎖を信用しないと渡れない。

山腹の樹林帯で軽く休憩。
エネルギーを補充した。
ここも木々の彩りが素敵だった

トラバースで赤岩を越えて再び稜線に出ると雲を被った浅間山が見えた。
この辺りにあっては象徴的な山だ。

再びトラバースで今度は烏帽子岩を巻いていく。
こちらは比較的気楽なトラバース。

烏帽子岩を越え稜線に出ると巨大な塀のような岩があった。
その途中には穴があいていて見る角度によってハートに見える。
中に立つのはエンジェル…

樹林の向こうに雲海ができていた。
しかしこれ以降見晴らしのいいところはなく残念。

植林の混じるゆるい尾根を下って三方境の分岐にでた。
ここからは山腹をトラバース気味に下っていく。
それが結構長かった。

下山後はこれも思い出に残る温泉に向かった。
入浴後、やはり前回と同じようにそこで食事をした。
下山直後から再び降り始めた雨は雨足を強くしていた。
山行中、あまり降られなかったのは幸いだった。
天国のG君がそう仕向けてくれたのかもしれない。
それならいっそのことずっと晴れにしてくれたら良かったのに。
「それじゃ面白くないじゃないですか」
イタズラっぽい笑顔を作ってそう言うG君の姿が目に浮かんだ。

コメント