大垣山岳協会

樋谷-荒倉谷周縁尾根周回 2016.03.20

樋谷

月報「わっぱ」 2016年4月(No.413)

【 一般山行 】 樋谷ひだに ( 991.1m Ⅲ△ ) 大谷 早苗

  • 日程:2016年3月20日(日)
  • 参加者:L.鈴木正、後藤友、竹森せ、北川洋、加藤冨、清水浩、中田英、大谷早
  • 行程:大垣6:00=岐阜県関市板取・門原の地域バス待機場(駐車地)8:05-樋谷10:02~20-1015m荒倉谷左俣源頭峰11:05-送電鉄塔11:30~12:10-鉄塔下13:35-林道横断-14:00駐車地
  • 地理院地図 2.5万図:門原

 広いバス待機場の端に車を止めさせてもらい、小さな荒倉橋を渡りここから発生する荒倉谷右岸尾根に取り付く。期待に胸は躍るが、わずかな踏み跡らしき道、しかも最初から急登だ。馬酔木(あせび)の低木が足にまとわりつきなかなか進めない。遅れないよう必死にリーダーの後を追う。尾根の背に上がると、冷たい風が強い。大岩のある所から、広葉樹二次林が現れ明るくなる。熊の爪痕の付いた木があちこちにあり、至る所にシカの糞が見られる。動物たちの息吹が感じられる。

 急登を過ぎ、少し緩やかになった時、「あっ、マンサクの花が咲いてる」の声。見上げると、黄色の花がちらほら。春に他の花に先がけて咲くので「まず咲く」。これが転訛して、この名になったという説があるらしい。その通り花の少ない山にまばゆい黄色である。急登を終えてホッとした時に見ただけに、余計に感激した。平らな山頂部のまばらな低木の間に樋谷の三角点が座っていた。しばし景色を見ながら休憩。木の間越しに北に滝波山、南に蕪山が眺望でき、疲れも吹き飛んだ。

 三角点から少し戻り、北尾根に下りる。ブナやトチの大木、沼、雪が残る林の尾根を下る。踏み跡やテープ類はない。二重山稜が現れ窪地を進み、また、白い広葉樹が林立する明るい尾根を登る。

 荒倉谷左俣の源頭峰で、東に走る尾根に入る。黄色のペンキを付けた木々が並ぶ。郡上市と関市との境界表示らしい。尾根上にそびえる電源開発の鉄塔に着く。風を避けて南斜面に1列に並び、荒倉谷流域を見下ろす。その先に樋谷、タカネや高賀山を見ながら昼食休み。

 昼食後、荒倉谷左岸尾根を下り始める。わずかな間、うるさいササやぶや小木に苦労した。間もなく、ヒノキの植林帯に入り笹原は薄くなり、踏み跡が出て歩きやすい。途中何度も地図とコンパスで道を確認しながら電発鉄塔下で一服する。ここから見つけた鉄塔巡視路を下りる。巡視路終点でセリバオウレンの白い可憐な花を見つけ、踏みつぶさないよう気を付けて歩く。すぐ先に駐車地が現れた。

 この山行で地形図の読み方がとても大切なことを学び、いつもコンパスも持たず人任せの山行をしていたことを反省した。急登あり、藪ありの大変な山行だったがすばらしい山でした。

<ルート図>

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