【 週日山行 】 ボンテン ( 617.6m Ⅱ等△ ) 丹生 統司
当会3月の週日山行は関ケ原町今須のボンテンで行われたが多雪の今季を実感し充分過ぎるほど楽しんだ。今須下明谷の下土林道には大量の残雪が有って深い所は1m20㎝を越えていた。豊富な残雪は春の陽を反射し伊吹山や鈴鹿の峰々は白く輝いていた。その陽射しを浴びながら眺めて歩いた報告である。
- 日程:2022年3月17日(木) 晴れ後曇り
- 参加者:L.丹生統、岩田嘉、尾内順、大谷早、小倉繁、桐山美、柴田悦、高橋文、竹森せ、林 旬、宮川祐、宮澤健、三輪唯
- 行程:下土林道ゲート9:20-旧道から林道復帰10:00-タカンジョ11:00-ボンテン11:30~12:20-下土林道ゲート13:45
- 地理院地図 2.5万図:霊仙山
関ケ原町今須下明谷、下土林道に進入すると雪で折れた枝や残雪がそのまま残されており道路の凹凸も激しい。そしてゲートを目の前にして大量の残雪に車は立ち往生した。ターン出来る膨らみは遥かに下、車のことは下山後に考えよう。車を捨ててスタートした。
新しい林道は大きな迂回が有る。嘗て今須の住民が伊勢参りに使ったという旧道の峠越えを歴史を偲んで歩く計画を立てたが御覧の倒木やこの冬の落雪と落葉で道は斜面に消えた。峠への道を諦め本谷を詰めようと獣道を追ったが振り返ると誰もいない。
引き返すと上の林道めがけて斜面を登っている。しかし、目指す林道のガードレール下は3mほどのコンクリートの擁壁で万里の長城のごとく立ちはだかっている。追い越して斜面を登り40mほど壁に沿って下り方向に歩き尾根に擁壁が消えるところを見つけガードレールを跨いで越えた。全員が林道に揃いヤレヤレ一汗掻いてしまった。旧道に40分以上も時間を費やしたが大きな迂回部分は越えている、これで「良し」としよう。
多雪の今季、ソコソコの残雪は覚悟していたが想像以上に豊富である。しかし思っていたほど踏み抜きは多くない。週日山行でこれほどの多雪の中での山は近年記憶がない、今日は楽しんでもらえそうだ。
今年87才になるIWT氏、最近これほど残雪が多い山を登り雪と戯れ遊んでいないと思われる。「残っているなー」氷河の流れのような豊富な残雪にストックを刺して厚みを測る。
伊吹山が背後に聳えて、いいロケーションであった。伊吹は周辺の山と比較すれば白さが際立っており高く雄大で1400mに満たない山に見えない。
尾根には枝ぶりの良い大きな松が多かった。正面の松も格好良かったのだが撮影のアングルが悪かったようで今一の写真となった。
先ずタカンジョ登頂、点名・小駒山Ⅳ等△。実は参加者の一人三輪氏が上石津多良側の尾根からボンテンを目指している。山頂で合流する計画である。幾度か彼から℡が鳴ったが電波の状態が悪く応対していない。三角点を囲みボンテンの三輪氏まで届けと万歳!!
タカンジョから一旦下りカーブを描いて登り直せばボンテンは近い。南の上石津側から既に登っているはずの三輪氏が居ると思われる山頂に向かって大きなコールを送った。
いつもは鉄塔の傍から尾根に取り付くが、尾根を回り込む一つ手前の斜面に雪が残っておりこれを利用した。既に到着していた三輪氏の誘導によるもので、彼とここで合流した。
山頂は雪が溶けて点名・今須村、Ⅱ等三角点の標石柱は出ていた。この山の山名は関ケ原今須では「ボンテン」上石津多良では「犬の尾」と呼んでいるそうだ。戌年生まれ尾内さんの発声で万歳を三唱した。
日当たりが良くて見晴らしの良い鉄塔台地に移動してランチタイム、雲か黄砂か伊吹山が霞んでくると風も出て来た。
背後に先日トレースを残したソノドが見えている。霊仙は右の奥である。風を避け樹木を背にして約50分のランチタイムを過ごした後下山した。勿論旧道はこりごりで林道である。
下山後に一仕事残っていた。ゲート前の膨らみに12~3mほど手前から約30㎝の厚みで雪が残っており、車は転回もならず放置して山に登っていた。朝の時点ではターン出来る所までバック走行の予定だったが下山すると気が変わった。ゲート前の雪を除けようということになった。スコップは1丁、腕に覚えのある者が交代でゲート手前の膨らみ迄除雪作業に汗を流した。山だけでなくスコップの扱いも一流でなくては、講釈を聞かされ耳をふさいだ。斯くして下までのバック走行を免れて帰垣したのである。完
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