大垣山岳協会

里山周回・塔ノ倉~点名・東津汲 2022.02.11

塔ノ倉

【 個人山行 】 塔ノ倉 ( 715.6m Ⅲ△ )、点名・東津汲 ( 699.4m Ⅲ△ ) 丹生 統司

 好天の3連休をどう過ごそう、明日も明後日も予定が有るが家でゴロゴロしていると足腰が萎えそうである。それじゃ里山で足慣らしにと塔ノ倉に出かけた。写真は点名・東津汲より最低鞍部へ向かう尾根から見た塔ノ倉と周回主稜線である。

<ルート図>
  • 日程:2022年2月11日〈金〉 晴れ
  • 参加者:丹生統(単独)
  • 行程:聖心殿駐車場8:55-奥の院9:20-塔ノ倉山頂11:00~12:00-点名・東津汲13:40-最低鞍部14:30-林道着14:40-聖心殿駐車場14:55
  • 地理院地図 2.5万図:谷汲

 計画では塔ノ倉南尾根から登る予定であったが乙原林道が除雪されており巡視路を辿る一般ルートに変更した。聖心殿奥のトドノキ谷が工事中であり院の駐車場が利用出来た。雪は30㎝ほどで杉林の中では途切れる所も有り深雪のラッセルを免れて奥の院に着いた。

 尾根の雪は深くても膝を越すところはなく、ここまではほぼ鉄塔巡視路を使用した。

 途中で鉄塔巡視路と別れて檜の植林と疎林の際の斜面を直登した。やがて巡視路が塔ノ倉南尾根の鉄塔(105番)へトラバースを開始する所に出た。

山頂へはそのまま尾根を直登した。雪は浅くラッセルは気にならない。

 山頂到着、山名板がかろうじて雪面から覗いているのを見れば山頂周辺はそれなりに積雪は有った。点名・塔ノ倉715.6mⅢ等△石柱は雪の下であった。

 南斜面の日当たりの良い場所で濃尾平野を見下ろして長い休息を楽しんでいたのだが、地形図を眺めていると、ふと周回の遊び心が湧いた。運よくコピーした地形図に周回尾根が納まっている。天気は良い、時間も有る、思いついたら腰を上げて出発だ。

 時折植林帯の切れ目から小津権現山が見えるのだがきっちりとは見えず、イライラする。塔ノ倉山頂での展望が今一であったので周回すればもっといい景色が、の期待が有ったのだが味気のない檜の植林帯が何処までも続いた。

 檜の植林帯は変化や愛想もない退屈な雪上歩行であったが時折赤テープの目印が有った。

 林の中は作業道跡らしきものが雪上から確認出来て、それを林道と勘違いしたようで尾根からいきなり本当の林道に出てしまって暫く歩いた。ここで頭の中を整理して現在地を地形図できちんと確認すべきで有ったのだが雪中散歩を楽しみ手抜きをしてしまった。

 今山行中で一番の展望である。左から小津権現山、明日登る予定の花房山、右端に雷倉がかろうじて写っている。周回コース檜の植林帯に人工窓を付け開いたような感動だった。

 実は林の中で作業道と林道が積雪で区別がつかず林道が交差する尾根を一つ早く勘違いした。点名・東津汲と思ったピークは690mの前山だった。高度計も695m辺りを表示しており最初は点名・東津汲と思っていた。当然だが目印もなくオカシイと勘が働き前山であると気付いた。これは最初に間違えて林道へ早く出た時に地形図の確認を怠ったからだ。

 前山から一旦西に40m下り林道の交差を確認して尾根の斜面を40m登った先、この頂が点名・東津汲と確信した。山頂の木に小谷(こたて)の山名板が掲げられていた。明治38年の点の記には俗称「ダワ」と記されているが山名「こたて」は近年麓の東津汲で呼ばれているのだろう。当会出版の『美濃の山・第1巻』にも「小谷」と記されている。

 点名・東津汲から南に尾根を下っていると東に御嶽山が見えた。その手前は高賀山から瓢ヶ岳の山並みだろうか。

 点名・東津汲から尾根は南にゆるゆると下るがやがて標高450mの最低鞍部めがけて150mの急下降となる。当初は最低鞍部から90m登り標高540mの頭から東に尾根をトドノキ谷へ下る予定であった。しかし、前方の山は高く聳えており、登って下降するなどナンセンスに思えて、鞍部からそのまま東のトドノキ谷へ200m下降することにした。

 谷の傾斜は強く雪は深かったが心配された岩や滝は無く最短で林道に出た。そこから単調な雪中林道歩きを15分で工事現場に出た。この工事のお陰で除雪がされており聖心殿駐車場が使用出来た感謝である。振り返ると、さっき下ったばかりの点名・東津汲から鞍部までの急な斜面に日が当たっていた。

 当会のHくんに貰った愛用のストックが先日の相川山で壊れて以前S前理事長に戴いていたお古を使うことにした。ストックは2本一組で我が家の物置には片割れを無くしたストックが数本有る。ネットを見れば2本一組での販売ばかりだ。今回使用するSに戴いていたのも片割れがない。もったいなくて似たものを組み合わせて使うことにした。これからしばらくはSと道づれの山歩きが続きそうだ。完

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