月報「わっぱ」 2020年8月(No.465)
【 一般山行 】 大川入山 ( 1908.3m Ⅱ△ ) 山本 知登勢
- 日程:2020年6月20日(土)
- 参加者:L.大谷早、大塚花、大橋辰、大橋礼、加藤美、桐山美、竹森せ、田中恵、所 明、丹生統、藤井利、宮澤健、森 美、山本知
- 行程:中之江駐車場6:00=安八SIC=中央道園原IC=治部坂峠駐車場8:20-登山口8:25-横岳9:25-もみじ平10:20-山頂まで1㎞看板10:50-大川入山11:30~12:30-治部坂峠駐車場15:00=大垣
- 地理院地図 2.5万図:浪合(飯田8-2)
コロナ緊急事態宣言解除により約2カ月ぶり会の一般山行は大川入山です。中央アルプス最南端に位置し、恵那山郡の一峰で、南北に長くゆったりと尾根を伸ばし風格漂う山を治部坂峠コースでピストンします。
尾根に向かい九十九折れを登りきると檜の植林帯の尾根道です。長年の雨で土が流され木の根が剝き出しになり、うごめいているように見え不気味ですが、道縁にはイワウチワが群生しており和ませてくれます。樹間から北方に大川入山の姿が見えてから一登りで尾根上にある横岳に着きました。針葉樹林の中で展望はなく中央にベンチがあり休憩します。
横岳からは緩やかな稜線歩きで、時折冷蔵庫を開けたような冷気に包まれて生き返ります。展望が開ける標高1600mあたりからアップダウンが続くなか、マイズルソウの白い花やレンゲツヅジの鮮やかな朱色の花、それにサラサドウダンの可憐な花が力をくれます。振り返れば蛇峠山と治部坂高原スキー場が遠くに見えます。
樹林帯を抜けるとシナノザサの高原。この笹は別名クマイザサと言い、葉が9枚交互にあるので「九枚笹」だそうです。終戦まで広範囲に山林が伐採された為、日当たりが良い山肌は笹に侵入されたそうです。風が吹けば波のように笹が揺れるよと教えていただきましたが、今日は風が無く緑の絨毯のようです。
最後の一息を登り大川入山頂上に到着。全員で記念写真を撮り昼食です。山頂からはアルプスや八ヶ岳、御嶽山が見えるとのことですが、あいにく梅雨の合間で曇が低く見えませんでした。
藪蚊と闘いながら山頂に次々登ってくる登山者と声を交わし、少しずつ日常が戻ってきた幸せを感じます。下山では途中にマイズルソウやショウジョウバカマに隠れている小さく低い三角点(点名、もみじ平 Ⅳ△ 1683.55m)を確認しました。シナノザサを取り払い光が当たるようにし頑張ってねと頭を撫でます。そこから一気に横岳まで行き休憩です。檜の木の根が剝き出しの下山に、慎重に滑らないようストックで突き刺し登山靴で踏みつける私達の姿に「かわいそうに。俺には木の涙が見える」と一言・・山男はロマンチストです。
無事に駐車場に着くと先輩方の輝かしい 笑顔がありました。登山のできる喜びを感じ日々努力しなければいけないと反省した山行でした。リーダーさんは何度も後ろを振り返り様子見ての山行、車の運転の皆様、有難うございました。
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