月報「わっぱ」 2012年7月(No.368)
【 週日山行 】 鷲ヶ峰 ( 1797.m Ⅲ△ )、車山 ( 1925.0m Ⅱ△ )、三峰山 ( 1887.4m Ⅲ△ ) 村田 正春
- 日程:2012年6月14日(木)
- 参加者:村田正、久世勝、清水き、竹森せ、桐山美、岩田嘉、森範宏、大城幸、大野益、加藤冨、犬飼芳、馬場昭、井上真
- 行程:大垣5:32=大垣IC=岡谷IC=八島ケ原湿原駐車場9:03~14-鷲ケ峰10:00~45-湿原駐車場11:35=車山肩駐車場11:50-車山12:27~37-車山肩駐車場13:08=ビューレスト三峰駐車場13:30-三峰山14:05~25-駐車場14:43~56=大垣
- 地理院地図 2.5万図:霧ヶ峰
信州の初夏の高原を朱橙色に染めるレンゲツツジを期待して、霧ヶ峰高原の山々を目指した。鷲ケ峰の登山口は国の天然記念物でもある八島ケ原湿原。その駐車場から歩き出した。山頂から降りてくるなだらかな尾根に出る。高木はなく、左右に広大な展望が得られた。レンゲツツジは日当たりの良い一部を除き、つぼみが多くて、やや心残りであった。ただ、ズミ(コナシ・コリンゴ)の純白の花があちこちに見られたのはうれしかった。
立派な山名標柱と三角点のある山頂に達すると、360度の眺望が待っていた。南東に霧ヶ峰高原の最高峰、車山や蓼科山、その後に屏風のような八ヶ岳連峰、北西方向には美ヶ原高原、その先端には電波塔が林立する王ケ頭が望めた。
下山では途中の分岐点から八島ケ原湿原に直接下り、木道を歩いて駐車場に戻った。夏の花シーズンの前でもあり、咲く花は少なかったが、ホウチャクソウ、ウマノアシガタ、サクラスミレなどの可憐な花が印象的だった。
計画ではこの後、三峰山に向かう予定だったが、時間の余裕が生じたので、もう一つおまけに百名山の一つ、予定外の車山に登ることにした。
車山肩の駐車場から山腹を反時計回りに石ころ道を進み、ドーム状のレーダー観測棟が立つ頂上に着いた。
次に第三の目標、三峰山だ。登山口のあるビューレスト三峰の駐車場から歩き出した。全山草原の山腹に付いた一筋の登山道は、なだらかで石ころもない。足に優しい土の道なので歩きやすい。わずかな登りで標高1900m近い頂上に達した。山頂には以前訪れた時になかった御影石の立派な山名塔が出来ていた(写真①)。2.5mもあるその高さには場違いな感じを抱いた。最近、人気の山の山頂にこのような派手な人工物の新設が目立つ。都市公園ではない。山の頂は自然のままの姿であってほしい。展望はここも絶景であった。富士山と南アルプスの山嶺が雲隠れしていたことが唯一の心残りだった。
山頂の一画で「中央分水嶺」の標柱を見つけた。太平洋と日本海を分ける分水嶺のことだが、この地域では車山から鷲ケ峰を経て北上、三峰山で西に直角に曲がって鉢伏山、高ボッチ方面に続いている。この線の北東側に降った雨は千曲川から信濃川に入り日本海に注ぎ、南西に降った雨は諏訪湖から天竜川を経て太平洋に流れ込む。本日の登山は中央分水嶺三山の山旅であった。
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