【個人山行】富士見台(1739m 三角点なし) 岐阜県中津川市 ST
今年の夏は暑かったが、10月の中旬になると一気に気温が下がり秋が本当に短くなった気がする。気温の寒暖差があるので今年の紅葉は期待できそうだ。
2年前の春にこの古代東山道を登った時、新緑のカラマツと1500m付近の古道脇にはミツバオウレンの花が一杯咲いていたが、秋になると、ここはカラマツの黄色ともみじの赤が山を彩るだろうと思った。

- 日程:2025年11月2日(日) はれ
- 参加者:ST、他2名
- 行程:神坂神社7:00―古代東山道7:10―1455m分岐8:30―萬岳荘9:25―分岐9:50―富士見台10:10―分岐10;30―神坂峠遺跡10:50―萬岳荘11:40―分岐12:15―神坂神社13:05
- 地理院地図2.5万図:中津川、伊那駒場
最近日曜になると天気はあまり良くないが、今日は期待できそうで標高1023mの神坂神社から出発した。

東山道は、飛鳥時代から平安時代にかけて整備された官道で、滋賀県から東北まで長さ1000キロの道が続き、中でもこの神坂峠は難所と呼ばれていたという内容が書かれてある。
神坂神社からカラマツコースを登ると、つづら折りの急坂は標高1471mにある三角点の所まで続いた。季節の移り変わりは早くもう一部の樹木は落葉している。カラマツの黄葉は見られるだろうか。

時間が早いせいもあってか、登山者はいなく静かだ。最近至る所で熊の出没情報があるが、ここも何時熊が笹原から出てもおかしくない。
鈴を鳴らし、かしましいほどおしゃべりもしているので、熊も引くだろうと思った。

高度をあげていくとカラマツと笹原の尾根道になり、時折木々の隙間から恵那山が見えるのだが、恵那山の中腹から上は厚い雲に覆われて寒そうだ。
この東山道にも冷たい弱風が吹き付けており、じっと立ち止まっていると寒さが身に染み、やはり11月だと感じる。
さらに登っていくと、春にはこの辺りの登山道脇一面にミツバオウレンの花が白い絨毯のように続いていた場所に出たが、もちろん今は花もなく土の中だ。

ダケカンバ、ナナカマド、もみじ、ブナの黄葉が最盛期。何回も立ち止まり写真を撮るが、何枚撮っても思うような写真が撮れない。自分の目で見るものに勝るものはない。

程なく萬岳荘に到着した。大休止をしていると、神坂峠まで車で乗り入れる登山者や観光客が増え、観光地なみの大賑わいとなった。
この峠は今は道路ができ車で簡単に行けるが、昔は東山道の中でも最大の難所だったらしい。

休憩をしてから富士見台をめざす。笹原を登ると目の前には富士見台高原が広がり、笹原が風になびいてずっと広がる風景は素晴らしい。
南アルプスの稜線がみえ、鋸岳から甲斐駒、千丈、冠雪した北岳、間ノ岳など大展望が楽しめた。

360度の大展望を期待したが、北アルプス、北陸方面は悪天候らしく、厚い雲に覆われてまったく展望無し、目の前の恵那山も雲に覆われて真っ白だった。
風もあり寒い。防寒着を羽織って早々に山頂を後にした時にふと思ったのだが、この下を恵那山トンネルが通っているんだなと思った。
自分たちがいる山頂の真下を車が走行している。宇宙ステーションまで存在する現代において、人間の英知は一体どこまで到達するのだろうか。

周回したいので、分岐から神坂峠遺跡まで下ったのだが、先程の大勢の登山者は一気にいなくなり誰もいなくなった。
道も狭く、右側は谷で気を配りながら下ったが、こんな所で熊と遭遇したら万事休すだと思った。

標高1567mの神坂峠から急坂の道路を歩いて萬岳荘まで戻り1455mの分岐まで下った。

ブナコースと言うだけあってブナ林が多く、ブナの黄葉ともみじの紅葉は色彩が鮮やかだ。

山頂付近は大勢の登山者で賑わっていたが、それ以外は静かな晩秋を思わせる富士見台だった。現代は速さを求められる時代であるが、この古代東山道を歩いてゆったりとした先人たちの旅を偲んだ。


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