大垣山岳協会

市民登山 富士見台 2014.05.18

富士見台

月報「わっぱ」 2014年6月(No.391)

【 月例山行(市民登山) 】 富士見台 ( 1739m △なし ) 説田 敏昭

  • 日程:2014年5月18日(日)
  • 参加者: L.佐竹良、丹生統、安藤正、小倉繁、竹森せ、後藤友、衣斐剛、古林定、桐山美、大原和、説田敏、高橋美、藤森ふ、長野邦、山本美、臼井照、杉野一、越智洋、服部功、河口加、岡本雅、他一般市民19名
  • 行程:大垣6:30=中央道中津川IC=強清水登山口9:00~10-神坂峠10:50-萬岳荘11:10-神坂小屋11:40-富士見台12:00~13:00-神坂峠14:00=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:伊那駒場・中津川

 富士見台高原は、岐阜県中津川市と長野県下伊那郡阿智村に跨る中央アルプスの南端である恵那山系にある高原で、岐阜県の胞山(えなさん)県立自然公園に含まれる。

 五月晴れ。申し分のないさわやかな気持ちの良い天気となった。参加者は計40人、市民参加者19人、当会メンバー21人である。国道19号沖田交差点を右折し県道に入り、林道をうねうねと上がり強清水の登山口へ着いた。

 登山口の強清水(こわしみず)は、富士見台山麓の標高1100m付近に湧き出る冷たい清水。昔、奈良時代から平安時代にかけて美濃路と信濃路を結んだ東山道を旅した人々が難所中の難所といわれた神坂峠を越える際、喉を潤して気力を養った名水であった。ただし、表示板には野生生物などによる大腸菌などの汚染の心配があるので生水での飲用は不可、と書いてあった。

 針葉樹林の緑に包まれ、よく踏まれた緩やかな登山道。そばにはつづら折りの林道が通っている。ときどき車のエンジン音が聞こえてくる。各所で林道をかすめながら高度を上げる。先頭を行くリーダーが足元の可憐で小さな草花が咲いていることを後方の参加者に伝えてくれる。注意してないと踏みつけてしまいそう。立ち止まっては目を凝らす。花の周りに人垣ができてリーダーが花の名前と植物の解説をしてくれる。

 県境の主稜線上にある神坂峠を越えて長野県側の舗装林道をしばらく行くと針葉樹林の茂みの中の山小屋・萬岳荘があらわれる。現在の萬岳荘は阿智村と中津川市とが共同で管理・運営している。運営管理の協力金ひとり100円を支払いトイレ休憩。

 富士見台まではもう一息。チシマザサに覆われた山腹。広い登山道が神坂小屋まで続く。階段のところあり、ガレたところもあり足元に気を取られながら、富士見台から南下した広い尾根にのる。登山道からすぐに下って神坂小屋が見えてくる。ほほえましい感じで2軒の小屋が我々を迎えてくれた。

 富士見台は昔、山伏岳と呼ばれていたが、明治初年に富士教信者がここで富士遥拝をしてからこの名が付いたらしい。ただし、ここからは富士は見えないことが判明しているそうだ。山頂に着くと、南には谷筋に雪が残る恵那山が、そして北アルプス、南アルプス、中央アルプスの360°の大パノラマ。しばらくはほしいままに山波に見とれた。

眺望全開の富士見台山頂でバンザーイ

 車座に腰を下ろし1時間のランチタイム。佐竹さんが空を仰いで「彩雲」と教えてくれた。太陽の近くを通りかかった雲が、緑や赤に彩られる現象だ。

 下山では萬岳荘分岐から西に振って山腹をトラバースし、バスの待つ神坂峠に降りた。日が長くなった初夏の休日まだ時間はたっぷり残っていた。

<ルート図>

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