大垣山岳協会

日照岳 残雪期ラストチャンスに挑む 2024.04.20

日照岳

【 一般山行 】 日照岳(1751.0m Ⅱ△) SK

  • 日程:2024年4月20日(土) 晴れ時々曇
  • 参加者:L.SK、SL.NH、KM、KT、TM、TK、HN、MY
  • 行程:中ノ江駐車場4:30=各務原I.C.=荘川I.C.=国道156号線取付口(駐車)6:45-鉄塔下-1,160mポイント8:25-主稜線取付11:00-1,534mポイント11:15-日照岳山頂(昼食)12:55~13:20-主稜線取付14:25-登山口16:25=(荘川温泉桜香の湯入湯)=中ノ江駐車場(解散)19:30
  • 地理院地図2.5万図:御母衣

 4月20日(土)は、メンバー8名で、道なき残雪期狙いの日照岳(1,751m)に挑んだ。

 本来道なきこの山は、雪の締まる2月下旬から4月上旬くらいが登山適期なのだが、今シーズンは2月が小雪で、3月が大雪と番狂わせ。3月中旬に下見した時は、いきなり登山口から2mほどの新雪ラッセルで、1,534mポイントへたどり着くのが精いっぱいだった。

 今回は、登山口が桜の満開を迎える、4月も下旬近く。気温も上がり、雨の後だけに、残雪もかなり少なくなくなっているはず。山頂にたどり着けるのか心配しつつ、6:45に出発。

 まるきり雪がないので、標高約770mの取り付き点から930mあたりまでは、送電線の巡視路が使える。

 その先稜線に出るまでヤブを漕ぎ、1,160mポイントを通過。少し踏み跡らしいところをたどって登高する。

 木立の間に日照岳の山頂がのぞく。雪が全くないわけではないけれど、ヤブ、露出していそうだな。

 しばらくは、藪の中に踏み跡も見つけられる。

 稜線上には、ヒノキの巨木が多く、足元にはイワウチワの花が目を楽しませてくれる。そんな余裕があるのもこのあたりまで。斜面が急になるあたりから、ヤブが高く濃くなってくる。

 1,160mポイントを過ぎると、ヤブを漕いだり、倒木をまたいだりの連続。

 このあたりからは、残雪があることを前提での登山の場合が多いので、踏み跡はほとんどない。
登りは、稜線目当てに登ればいいけれども、尾根が明確でない箇所もあるため、声を掛け、下山用にきっちり目印の赤布を付けていく。これも、訓練の一環。

 11:00主稜線にたどり着き、1,534mポイントには11:15着。

 稜線上の雪はところどころ切れて、濃密なヤブが顔を出しているので、少し外しては残雪をなるべくつないで登高する。

 さあ、山頂も間近になってきた。ヤブを巻きながらさらに進もう。

 山頂直下は、ようやく雪は繋がってピッチが上がる。少し曇った空も、ふたたび青くなってくれた。
振り返ると、雪を踏みしめるメンバーたちの向こうに、御母衣ダム湖、その向こうに御嶽と乗鞍岳が。
なんとか、雪が残っていてくれてありがたかった。明日から雨の予報なので、今季ラストチャンスを何とかものにできてよかった。

 12:55、日照岳山頂に到着。

 山頂から少し先に行ったところが絶好の展望地で、白山~別山の稜線をしっかり拝むことができた。
数日前は、黄砂で視界不良だっただけに、この好天に感謝する。

 北東方面には、左手から三方崩山(2,059m)、庄川を挟んで崩落地で同定しやすい帰雲山(1,622m)、飛騨高地の最高峰猿ケ馬場山(1,875m)、ひとつ1,700m台のピークを挟んで御前岳(1,816m)。

 庄川奥は、人形山、三ヶ辻山、籾糠山あたりだろうか。

 帰路は、目印の赤布を頼りに下山。しっかり付けたつもりでも、ところどころ立ち止まって次の赤布を探さなくてはならない。

 手間でも赤布は前の赤布が見える範囲で付けた方が、結局早く下山できることを再認識しあった。

 16:25、無事取り付点に帰着。標準5時間強くらいのところ、10時間かかった。

 日照岳のような、道なき残雪狙いの山は、どの時期に日程を設定するかが肝心。今回は時間はかかったものの、白い白山連峰を拝めてなによりだった。

 帰路は、荘川の道の駅に併設された桜香の湯で、ヤブ漕ぎの汗とホコリをさっぱり洗い流し、ひるがのS.A.のソフトクリームで疲労回復して〆めとした。

<ルート図>

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