大垣山岳協会

低山ながらスリリングな歩きが楽しめた青葉山 2024.03.10

青葉山

【 一般山行 】 青葉山( 693m △なし ) 福井県大飯郡高浜町 MY

  • 日程:3月10日(日)(曇りのち晴れ)
  • 参加者:L.ST、IK、UT、ST、SD、TS、NY、FT、FM、MY、MK、YH、RH
  • 行程:岐建荒尾駐車場6:00=小谷スマートIC=小浜西IC=中山登山口駐車地8:30~9:20-青葉山東峰10:45~11:05-西峰(昼食)11:50~12:40-松尾寺第3駐車場13:55~14:35=道の駅うみんぴあ大飯(休憩)=小浜西IC=小谷スマートIC=岐建荒尾駐車場17:40(解散)
  • 地理院地図2.5万図:青葉山、東舞鶴(宮津11-2)

 青葉山は、福井県と京都府の堺に位置する双耳峰の山で、別名「若狭富士」と呼ばれる関西百名山の一つである。

 昨年悪天中止となったため、リベンジの企画で今回の申し込みは15名(当日欠席2名あり13名参加)。昨年(16名)に続き申し込んだメンバーは5名だけで、比較的入会年数の浅いメンバーが多数の山行となった。

 前日の夕方、大垣では雪がチラつく程度であったが、岐建荒尾駐車場から出発し西へ向かうに従い一面の雪景色となり、車内ではこれから向かう青葉山の状況と対応を心配した。

 中山登山口から青葉山東峰、西峰を巡り松尾寺を終着とし、車を松尾寺へデポする計画としたが、予定道路が冬季閉鎖されていたため、少なからずのロスタイムが発生した。

 登山口の案内板を確認しスタートした緩やかな登りは、次第に雪が付いた道となり、若狭の海が臨める標高400m程の展望台に着く頃には、キュッ、キュッと雪を踏む音が心地良いほどの積雪になった。

 その頃から日差しも届き、青葉山東峰(693m)まではつづら折りの登りを比較的快適に楽めたのだが、この後、ベテランメンバーでも非常に危険と感じる程の難所が待ち構えていた。あらかじめSTリーダーの指示で経験豊富なSDさんがトップを務め、経験の浅いメンバーを頑強な男性らが挟む隊列で備えたが、西峰へ向かう急な下りは、手掛かりとしたい岩や木の根がツルツルに凍結して滑りやすい状態であったため、しばらく後フラットな場所で、まずは全員軽アイゼンを装着した。

 その先の岩場には、しっかりした鉄製の階段やロープが設置してあり安堵したが、階段踏板の網目にアイゼンの刃が挟まる心配や、何とも中途半端に低い手すりが別の危険を生み、より慎重にゆっくり進むこととなった。

 眼下の景色をはっきり見ながら足場がほとんどない岩肌をロープに捕まり進んだ先は、やはりロープを頼りにせざるを得ない岩場登り。

 さらに階段で長く下りた後、同じ高さを登り返しやっと青葉山西峰(692m)に登頂した。

<MK氏提供写真>

 眺望の良い場所で45分ほど食事休憩とした後、出発する段階で、IKさんが軽アイゼンのバンド破損に気づいたが、ベテランメンバーTSさんが紐を使って見事に応急補修され事なきを得た。靴紐が切れる、ソールが剝がれるなどのリスクを想定し、紐や補修テープなど各自で常に携行すべきであることを共有・実感できる良い機会ともなった。(後で調べると、長めの結束バンドも重宝することが多いようです。)

 西峰から先、京都と福井との県境付近から真っ青な若狭湾を確認した後は、木の根に捕まりながらのトラバースやロープ設置の斜度ある下りを1時間あまりでデポしてある松尾寺第三駐車場へ到着した。

 終点とした松尾寺は、西国三十三ヶ所の第二十九番の札所。馬頭観音を本尊とし、国宝も有する文化財の多い由緒ある寺とあったので、違う季節に再度スリリングな山行を楽しみに来る機会には、ぜひ立ち寄ってみたいと思う。

<ルート図>

地理院地図


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