月報「わっぱ」 2023年10月(No.503)
【 月例山行 】 小津高地谷支流白倉谷 HT
- 日程:2023年8月27日(日)(晴れ)
- 参加者:CL.HT、SL.NH、GM、TS、NY、HM、YC
- 行程:高知谷林道駐車地7:15-白倉林道入口7:20-入渓地8:00-40m大滝9:00-20m大滝10:30-休憩12:10~12:45-林道13:10-駐車地14:40(解散)
- 地理院地図 2.5万図:樽見(岐阜7-3)
盆からの不安定な天候で増水が予想され、西ヶ洞の沢泊は中止にし、揖斐の小津高地谷支流白倉谷に変更した。同じ月例山行のタンポ登山組とひょっとしたら出会えるかもしれない、という期待もあった。
高地谷林道で期待通り登山組と出会うことができた。高地谷林道は目的の白倉谷手前で土砂が流出していて、登山組ともども手前に駐車。沢支度をして登山組に続いて出発、白倉谷まではわずかな距離だった。
白倉谷はコンパクトな中に沢登りの様々な要素を含んでいて、初心者から上級者まで楽しむことができる。ただ、残念なことに増水しているため、今回は林道の左岸から右岸に渡る橋から上部のみを遡行することにした。それでも十分楽しめる。
林道を進むと途中でヒルチェックのため立ち止まっていた登山組に追いつき、橋の袂でお互いの健闘を祈ってそれぞれの道に分かれた。
左岸側から降りて入渓。すぐにチョックストーンの向こうに豪快に落ちる特徴的な滝が現れた。その前に立つとまるでクーラーの風でも浴びているようだ。しばらく穏やかな沢筋が続いた後、一つ目のゴルジュが現れる。左右に立った岩間から朝陽が差し込む姿が印象的だ。しかし通過は容易でワイワイと進んだ。直登して遊べる連瀑帯も今回は巻いた。ちょっとしたクライミングにはお助け紐を出し慣れないメンバーをフォローする。
550m二股は大滝見学のため左へ入る。巨岩帯を急登すると40m大滝が現れた。S字にゆるくカーブする独特の姿が増水のため一段と迫力を増していた。
二股まで戻って今度は右に進んでいく。すぐに二つ目のゴルジュだ。ここの通過は少し難しい。入り口の滝はシャワークライミングで突破するのも楽しいが今回は巻いた。先頭で降り場所に困っていると後ろから「ここから降りられそうだ」と声がかかり助けられた。パーティ山行の良いところだ。出口には2条滝がかかる。ここも何時もより水勢が強い。右の流木を使って越えていくことにした。ここでは僕とSLの中田君でお助け紐を出して素早く切り抜けた。
ゴルジュを抜けると中規模の滝が三つ続く。二つは泥つき斜面を慎重に巻いて、三つ目は滝右の空滝をクライミング。岩登り講習会の成果か、みんなうまく登っていた。
悪場を抜けるとホッとするような森が迎えてくれる。苔むした岩と樹木の共演が素晴らしい。その中に炭焼き窯跡だろうか、古い石組みが現れる。まるで遺跡のようで不思議な雰囲気を醸し出していた。
休憩後、奥の二つ目の二股を右に入りしばらくで滝群が現れた。その最奥のものは20mはあろうかという大滝だ。ここを越えていくのが本日のハイライトだ。2チームに分かれてそれぞれロープを出し左岸斜面を登っていく。ここでは講習会で習ったことが生きるはずだ。しかし、忘れているようでそれを指摘すると「こういうところで使うんだ」と習った事が無駄なものでないことを納得していた。30mロープで2ピッチを登り切るとみんな達成感に満たされた良い顔になった。落ち口から先少し進んだところに雰囲気のいい場所があり大休止するとみんな満足げな表情で食事をしていた。
終着点の林道までは後わずか。しかしまだ滝がいくつか現れる。大滝の巻きで自信をつけたのか積極的に登る姿が頼もしかった。
下山は林道をしばらく歩き、途中から尾根筋をショートカットしていった。ちょっと斜度のある下りで四苦八苦していたが、無事に下りきって橋の袂近くにでた。後は林道を下っていく。駐車地に着くと丁度登山組が出発するところだった。メンバーの誇らしげな表情を見せることができて嬉しかった。
地理院地図
コメント