大垣山岳協会

雪山初級ラッセル訓練・倉見山 2022.01.23

倉見山

【 一般山行(ワカン山行) 】 倉見山 ( 927m Ⅲ△ ) 丹生 統司

 雪山初級訓練を「うすずみ桜の里」で行って来た。近年貧雪を嘆いて来たが今年は多雪で19名の参加者が全員ラッセルの経験を積むことが出来て充実した山行報告である。

<ルート図>
  • 日程:2022年1月23日(日) 曇り
  • 参加者:L.宮澤健、SL.丹生統、大谷早、加藤美、金光鏡、柴田悦、清水友、清水満、竹森せ、林 旬、 藤井利、藤野一、堀 洋、宮川祐、村田美、山本知、山中晴、堀嵜尚、体験参加1名
  • 行程:うすずみ桜の里8:40-倉見山頂12:10~13:00-うすずみ桜の里14:25
  • 地理院地図 2.5万図:能郷

 今山行は雪山初級訓練と銘打っての計画である。ワカンを履いてのラッセルが初めての方もおり賑やかな出発準備風景となった。また入会希望のOさんも体験参加で雪山デビューとなって皆と同じメニューに挑むことになった。

 ワカン装着が初めての方は先輩が手取教えて御覧のようにスタート出来そうである。30分も歩けば装着が旨く正常で有ったかは分かるはずである。

 さあスタートである。ヒノキの人工林の中は温度が低く一旦融けた雪が凍って大粒のザラメ状の氷になっていた。

 植林帯の中は雪が薄く地肌が丸出しになっていたが寒さで地面が凍っておりワカンの爪が折れたり曲がったりしないか心配で有った。

 ルートは標高500mまでが標高差で250mほどを急傾斜で登っていた。年末から多量の降雪に見舞われたが針葉樹林は樹冠で一旦雪を受け止め、ある程度融雪して落下するため積雪量は少なかった。ラッセルはほとんどなく快調に進んだ。

 標高500mを越えると尾根の左側は落葉樹の疎林となって足元の雪が増えてきた。これよりトップは交代で男女の区別なくラッセルを行うことになる。

 ラッセルが初めてという方が半数近くいる。立ち木や倒木に邪魔されルート取りが結構難しい。一歩でも合理的に最短で進んで欲しいが自分が思い描いたようには行ってはくれない。何事も経験であると我慢を通した。

 19人もいると最後を歩く人はワカンがなくともツボ足でも大丈夫なくらい雪は締まっているだろう。振り返ると後続はヒマそうである。

 誰かが細いコナラのてっぺんに熊棚を見つけた。ブナの巨木の上に見かけたことは有るがこのような細いコナラの上に見たのは初めてだ。綺麗に小枝を折ってあるので鳥ではない、やはり熊だと思われる。

 山頂が近くなるにつけ雪は深くなりトップを任されたラッセル者は大変だ。重労働の苦労を19人で分担したが喉元過ぎれば・・・ではないがトップが苦しむだけペースはダウン、後続は道が整備されるまで待つのみである。

 倉見山頂着、山名板はかろうじて覗いていた。温泉マークの山名板を写真に撮り下山後に道の駅「うすずみ温泉」の受付に持参すれば入浴料が¥300値引きになるそうだ。

 ラッセルは19人中18人が行った。初めて経験した方もいたが皆様張り切り過ぎて山頂まで体力が持続できるのかと心配したが海千山千の強者ばかり、とり越し苦労に終わった。

 今山行は入会希望のOさんの体験山行も兼ねていた。私共はお客様の扱いに不慣れな山男、山女で申し訳ない。初対面で雪山に誘いラッセルも会員と同じノルマを課して無礼が無かったか心配であった。帰りの車中で入会の意志を告げられてホッとした。山の知識や技術を学びながら仲間と一緒に成長しましょう。完


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