月報「わっぱ」 2022年1月(No.482)
【 週日山行 】 牛草山 ( 550.0m Ⅱ△ ) 安藤 正明
- 日程:2021年12月21日(火)(晴れ)
- 参加者:L.安藤正、岩田嘉、小倉繁、桐山美、丹生統、堀嵜尚、宮川祐
- 行程:中之江駐車場6:00=桑名東IC=玉城IC=正伝院駐車場8:30~8:40-日向登山口8:55-山の神9:30-虎ケ岳10:25-牛草辻10:55-牛草山11:30~12:15-牛草辻12:45-山の神13:15-日向登山口14:05-正伝院駐車場14:15~14:20=中之江駐車場17:10(解散)
- 地理院地図 2.5万図:脇出(伊勢6-4) 、五ヶ所浦(同6-2)
3月の牛松山に続き12月の週日山行の登り納めも干支の山にこだわり伊勢市の隣にある牛草山に登ってきた。当初は16日と決めていたが、天候が危ぶまれたため21日に変更して実施した。お陰で好天に恵まれ最高の登山日和になった。
全員揃ったので早めに出発。東名阪自動車道に入ると鈴鹿の山々が白く輝いていた。やたらに貨物車が多いのは師走のせいだろうか? 車は玉城ICを降り順調に駐車場のある正伝院に8時30分に到着。走行距離160㎞、所要時間2時間30分。予定していた駐車場には既に4、5台が停まっており、駐車の余地がない。周囲を見渡すと境内に停められるスペースを見つけここに停めることにした。この寺は無人であるため事前に役所に駐車許可を得ていたので安心して止めることが出来た。
正伝院は鎌倉時代に開山、創建された由緒ある寺。江戸時代に火災に見舞われ消失。建て替えられた寺の前には往時の巨大な屋根の鬼瓦が展示されている。菊の御紋がいくつも刻まれており栄枯盛衰が感じられる。
牛草山に登るにはいくつものルートがあるが我々は健脚向きの日向コースを辿ることにした。寺から左手の民家近くまで行くと牛草山の案内板があり、これに従って15分程歩くと突き当りが登山口だった。ここから左に入り本格的な山道になる。はっきりした登山道はないがわずかな踏み跡と赤テープを確認しながら七曲りの坂をゆっくり登っていく。周辺は杉林に覆われ、天を突くように真っすぐ伸びる杉。このあたりは雪が少ないせいで曲がりがなく枝打ちもされ見事な美林だ。至る所に倒木がゴロゴロしているが登山道にはないのが有難い。杉の落ち葉を踏みしめながら緩い傾斜を登っていく。
道の脇には手作りの町表示があり、距離の目安になり励みにもなる。何町まで続くのか数えながら登っていく。途中出会う人は誰もいなく閉ざされた植林帯をゆく静かな山登りだ。
やがて大きな岩に辿り着く、はじめて展望が開けて南伊勢町が見渡すことが出来ここで一休み。周辺には桜の大木が何本も見受ける。資料によれば大島桜らしい。さらに緩やかな登りを上りきると山の神に達した。祠はなく石だけに守られた神に今日の安全を祈る。
途中、樹齢200年以上と言われる大杉を見上げながら進むと浅間山に辿り着く。そこには日向村の家内安全を祈願して建立された大日如来像が鎮座。その隣には子授け安産、厄除けの神として信仰される木花耶姫命象が佇み、思わず合掌。
さらに緩やかなアップダウンを繰り返すと5,6人のグループに出会う。もう牛草山まで行ってきたのかと訪ねると、私たちはそこの虎ケ岳を確認しに来ただけと告げられた。そうか来年の干支は寅年のため調査に来たのかと直感する。しばらくすると我々も虎ケ岳に達した。予期せぬ出会い。今年最後の登り納めに来年の干支と今年の干支両方に登ることが出来る幸運を喜びながら次の牛草辻を目指す。
ここまで来ると山頂は近い。最後の登りかと思いながら頑張るとなんと牛草山西峰だった。気を取り直してもう一度下って最後を登りきると突然前方が開け、黒潮躍る熊野灘と志摩半島が眼に飛び込んできた。低山とはいえ絶景に感嘆。やっと山頂に達することが出来た。
二等三角点周辺の木々にはめいめいが付けた山頂表示板がいっぱい掲げられ、さすが干支の山と感じられる。近くのボックスには登頂証明書が収められていた。連番で印刷されており私は1,572番だった。今年1,500人程訪れたということになる。
ちょうど昼食の時間。天気は初冬とは思えない春のようなポカポカ陽気と無風。絶好の昼食タイム。我々は一番正面に陣取り海を眺めながらの昼食は最高!食が進み、話が弾み、笑顔がこぼれる。しばし至福の時を過ごす。他の登山者もあちこちからやって来て賑わう中、我々に席を譲ってくれて感謝。
明日は冬至。この時期、日が暮れるのは早い。計画した火打石コースの下山は断念して、往路を戻ることにした。緩やかなアップダウンを繰り返し快適に下るとアッという間に登山口まで辿り着いた。そこにはこのコースは36町24 mと表示されていた。総距離3,948mを登ったことになる。
車を停めた正伝院に戻ったのは14時15分。まだ陽は高く、明るいうちに戻れたことに安堵する、登り納めに今年の干支と来年の干支まで登れた喜び。天候に恵まれ志摩半島の絶景に感動。見どころいっぱいの山行に大満足。長距離を運転していただいた2人の運転者に感謝感謝です。牛草山の山名は山で刈った草を牛に背負わせて運んだことに由来するそうです。
コメント